~消えた光~ | あいりすのブログ

あいりすのブログ

ブログの説明を入力します。

Ryoも私も
救急車に乗ったのは初めてでした

誰かが運ばれている救急車は
通り過ぎるとサイレンの音が
変化しますが…

乗っていると…
ずっーと同じトーンで鳴り続け
意識もあり…お腹が空いているだけの
Ryoにとっては…
Kセンターに到着するまで
眠れるものではありませんでした

腫瘍によって潰された心臓に
更なる負担がかからないよう
搬送中もRyoの寝台は
背もたれが起こされたまま…

座った状態で酸素吸入をして
サチュレーションを着けていました

風邪だと思い、クリニックへ行き
検査のため市立病院へ
そして…救急車で搬送…

小4のRyoにはもちろん
私にも…どう受け入れていいのか…
そんな事態でした

救急車に同乗していた
救急外来担当の先生は
Ryoを気遣って
学校のこと
ダンスのことを聞いてくれたり…
高速道路では救急車も
法定速度を守って走ることを
Ryoの不安と緊張が
少しでも紛れるように
優しく話し掛けてくれました

先生がRyoと話してくれている間…
自分の不安を整理するために…
何が先決か…
今、何をするべきか…
敢えて自分を
プレッシャーの中に置きました

それでも…不安と心細さで…
泣き崩れそうになる時には…

血液検査の数値では
悪いものではないかもしれない
と言われた先生の言葉を…
まるで…一筋の光にでも
しがみつくように…
何度も何度も頭の中で繰り返しました

21時40分に市立病院を出て
Kセンターについたのは
23時頃でした

Ryoはすぐに3階のICUに運ばれ
私は当直医のK先生から
ICUでの今後の予定を説明され
担当医が到着次第
骨髄の検査をすると言われました

担当医のO先生が到着し検査が行われ…
O先生から検査結果を知らされました

骨髄に浸潤している腫瘍細胞の
割合から見て…
白血病ではないようです
週単位での進行等から考えて…
恐らく…
悪性リンパ腫と思われます

悪性リンパ腫…?
それは…どんな病気なんでしょうか…?

白血病と近い病気で
血液の癌です
リンパの一部が腫瘍化し
Ryoちゃんの場合は縦隔(胸部)に
腫瘍ができています
Ⅰ~Ⅳのステージに分けられ
RyoちゃんはステージⅣになります


堪えていた涙が一気に溢れ出し
まるでダムの決壊…
もう…その涙を
止めることはできませんでした

治癒率は…50%です…
治療は腫瘍を切除するものではなく
化学療法で体内の腫瘍細胞が
自然に死滅していく数に減少するまで
治療していきます

淡々と続く先生の説明に
心がついていけないのです…

市立病院の先生に言われた…
『血液検査の数値から見て
そんなに悪いものではないかもしれない』


私が必死でしがみついてきた
一筋の光さえも
ついには消えてしまった瞬間でした…
































Android携帯からの投稿