「学校に行きたがらない子を持つ親の会 フラワーズ」で知り合ったお母さん二人と2年ぶりに夕食をご一緒しました。子どもたちは、得意を活かして専門学校を経て社会的自立に向かっていることがわかりました。

お二人に初めてお会いしてから約8年が経ち、記憶が薄れつつありますが、Aさんの息子さんは中3後半から不登校気味になり高校へ入学したもののほとんど行かずに退学。Bさんの息子さんは高2のGW明けに急に登校できなくなりました。

お二人とは、アドラー心理学に基づくSMILE講座も一緒に受講しました。この受講で、家族を含む人間関係というものについて、考え方も接し方も真に変わったAさんを、いまだに半分演技の私はロールモデルとして本当に尊敬しています。Aさんは不登校の息子さんを心から信じて、日々勇気づけを意識して会話をしていました。息子さんは、数年で塾に通うようになり、高卒認定を受け、専門学校へ進学してからは休まず登校し、今年の春からの就職先も決まり、働きながら資格取得を目指します。一人暮らしをしたいそうです。Bさんの息子さんは寮生活をしながら高卒認定を受けて専門学校を卒業し、就職先が決まっています。

私の息子は、今も、行きたくない、週5日は疲れる、人生に疲れた、と繰り返しながら、休むと・勉強しないと取り戻しが大変だからという理由ですが、休まず登校し、自宅でも日に1、2時間くらい復習しています。かなり複雑で難解な決まり事を理解し記憶し、難しい筆記試験を解いています。それ以外の時間は寝るかゲームです。週末は昼夜逆転でゲームしています。な、なんと、ゲーム仲間の彼女ができたようでたまーに外泊します。ピアノは練習はほとんどしませんが、週1回レッスンに行っています。

 

低空飛行だなぁとついつい思いますが、それが彼のペースです。私は、心の中で「『はいはい、あんたのエネルギーは、標準の人と比べてはいけないけど、あまり量が貯められないうえに、速く減っちゃうのよね。ゲームがエネルギーチャージの手段なのよねえ』・・・と思うのよ、私!」と自分を鼓舞しながら、「そだねー」「週5日は長いね-。水曜は休みがいいよねー。」「もうおじさんだしね-」と受けながら、何気ない会話をし、穏やかに日々を過ごす努力をしています。ペースが違いすぎるので私は疲れます。彼は、毎日、定年まで働けるのかなぁと不安にもなります。が、私が不安になっても仕方ありません、と達観できるようになりました。

さて、学年の変わり目ですので、勉強の遅れが気になる親御さんも多いのではないでしょうか。私は自分が勉強好きで、今でも資格試験の勉強をするタイプなので、息子が学校の勉強をしなかったことを大変大変不安に思っていました。でも、今なら言えます。高校までの勉強については強制も心配も不要です。

私の勤務先にいる、精神的に逞しい、小中高で勉強しなかったと明言する、営業成績優秀な営業の人たちを見ていても、つくづく「学校の勉強って何なんだろう」と思います。不登校で学校の教科の勉強が遅れるなんて心配は不要です。大丈夫です。勉強していなくても、読み書きと四則計算ができれば、あとはオンザジョブトレーニングでなんとかなるようです。会社の彼らも30歳を過ぎてから思い立ってがんばって勉強し、そこそこ難しい資格試験に合格し、仕事の幅を広げました。

家庭でも社会でも「その人が快適に思える居場所があること」が大事だと思います。不登校はエネルギーレベルが低い状態なので、家では、勉強をはじめ何事も強制はしないほうがよいと思います。好きなことをさせて、どういうことが好きで、どういうことが得意で、どういうタイプで、どういう環境が快適に思えるのかを丁寧に探して言語化しておくことが大事です。ちなみに、息子にとっては、ひと部屋の中は少人数、新しくてきれいなトイレ、エネルギー少なく効率よく生活、が大事なようです。得意や価値観や向いている職業を診断するオンライン調査がありますので、ゲーム感覚でやってみることも手がかりになります。子どもの「~~したい」という言葉を聞き逃さないこと、丁寧に対応することをお勧めします。

8年前の自分に伝えたいです: 8年後の息子は、親子関係が穏やかで、家が安全安心な場だと感じたようで、自分のペースで行きつ戻りつしながら次の段階へ向かっています。勉強は強制も心配も不要でした。とにかく、私としては、彼が安全安心を感じるように、その礎となる私自身の気持ちの持ち方、不登校の捉え方、会話での言葉選びと表現の仕方、受け答えの仕方、行動等、SMILE講座で勉強したことを永続的に実践するのみです。

 

半年ぶりにフラワーズのトークタイムへ参加しました。
今は、心のモヤモヤを話して放すため、というよりは、家族との関係作りのために学んだ大事なことを思い返す機会として参加しています。

息子
(敏感で不安タイプ。中1秋から不登校でノー勉強。通信制高校はいつのまにか卒業。半年引きこもりと半年バイトを経て専門学校へ)は、出席日数を気にして効率よく休みながら、登校しています。自宅で勉強もそれなりにしています。今もブツブツ暗記する声が聞こえますが、内容が専門的すぎて私にはもはや耳に入ってこず、聞きながら眠れるくらいです。

そんな彼を見て、私は、中学校と高校の勉強って不要なのかも、私が今の仕事で使っているのは読解力と四則計算だけよね、と自問する日々です。不登校生の親御さん、勉強の遅れなんて心配しなくてよいです。

さて、トークタイムに参加するとだいたいぐったり疲れます。

他の参加者のお話という鏡に向かって、過去の自分の嫌な部分と真剣に向き合うからだと思います。

本日向き合った、過去の自分は、
「『息子のため』という大義名分で、『自分の価値観に合った息子にするため』に頑張っている自分」
「『息子に~~させなくてはいけない(から自分が~~しなくてはいけない)』に縛られていて、それを達成するためにこんなにもがんばっていると自己満足している自分」
でした。

会社で受けた研修で、私の価値観は、努力、自立、よいコミュニケーションとチームワーク、社会への貢献感、という結果でした。

息子の自立心とコミュニケーション力を養うためにと小学生の頃からキャンプに参加させました。
努力が必要な、尊敬される資格を取れる人になってほしいと思って中学受験させました。
……私の価値観を彼に実現してもらいたい、という私のための努力でした。

なんとか学校に息子を行かせるために私が送迎しないといけない。
不登校になったのは環境のせいだろうから夫と協力して環境を変えないといけない。
夜寝て朝起きるという規則正しい生活をさせないといけない。
朝の日光を浴びせないといけない。
朝ご飯を食べさせないといけない。
野菜を食べさせないといけない。
家族は一緒に食事を食べなければいけない。
……「~~しなくては」と思ったな、しなきゃいけないことなどない、と自戒できます。

フラワーズのトークタイムとSMILE講座のおかげで、それらを実施する努力は私の価値観の押しつけ、または自己満足だった、と自覚し反省しました。私がしたかったことをしてみたという意味では、後悔はしていません。

でも、それが合わなかった息子にとっては、ただただ迷惑でしかなかった、合わないことに早く気付かなかったことは申し訳なかったと思えるようになりました。

不登校になっていない時、不登校が始まってしばらくは、「子どものために」と思って干渉や命令していることが、本当は「自分の(不安解消、自己満足の)ため」ということに気が付かなかったなぁとも思い返しました。

息子の不登校は、息子のためだと思ってしていた私の頑張りとプライド、息子のためと思う根拠だった自分の価値観を全否定されて本当にしんどい経験でした。

ただ、8年近くかかりましたが、息子の不登校をきっかけに、フラワーズのトークタイムとSMILE講座のおかげで、自分と向き合えて、自分の心構えや考え方や行動を変えることができたのは良かったのかも、とようやく思えるようになりました。今日の参加者の中には、3カ月でこの域に達している人がおりました。すごいと思います。


 

水曜です。一人で私は家におります。一人でテレビを見てます。一人です。……嬉しくて3回書きました。息子がいない家の空気感のなんと軽いこと!

息子(20歳)は、今年(2022年)4月から専門学校(2年制)に通い始めました。自主休みを取りながら、週4日前後登校しています。既に、3年かけて修了すると言っております。

初めて読んでくださる方へ経緯を凝縮: 私立中を半年で不登校となり、通信制高校を最小限の通学で卒業。半年の完全引きこもり、半年の週2日短時間アルバイトを経て、現在に至ります。ずーっとずーっとずーっとゲームをして過ごしました。ゲームは、今も、寝ている時と勉強する時とご飯を食べる時とピアノを練習する時以外はしています。金曜と土曜は朝までしています。

この7年は記憶が薄いです。「学校に行きたがらない子を持つ親の会フラワーズ」にて、彼と付き合う技術と知識と心構えを少しずつ少しずつ習得し、トークタイムに参加してイライラとモヤモヤを話してストレスを放すことを繰り返し、何とか7年をやり過ごしたような気がします。フラワーズとカウンセラーの野崎先生のおかげをもちまして、人より長くかかりましたが、「質の良い諦め。期待せずとも希望は捨てず」という心境に至りました。
最近の食後のデザート  食べ物にうるさい息子も好きな食後のデザート


お子さんが不登校になって間もない皆さんへお伝えしたいこと: 混乱とつらさしかないと思います。育て方が主な原因ではないと思います。親は、演技でもよいので、子どもと会話をして、明るい親子関係を作って、子どもを見守るしかないと思います。焦って、無駄なお金を費やさないようにしてください。私は、今から振り返れば、本当に無駄だった努力と時間とお金を費やしました。1回1.5万円の本人のカウンセリング、数万円の怪しげなDVD購入、怪しげなメールマガジン(複数)、怪しげなサプリ、怪しげな光医療、フリースクール、少しは効果があった元引きこもりの大学生の訪問、全くの無駄だった塾や家庭教師(∵ある程度の年齢で真剣に勉強すれば一気に追い付きます)などなど。どれもこれも私のその時々の気休めでした。皆さんは失敗されませんよう。「親は焦らない、子を急かさない」……社会的自立した元不登校生の親がいる会の共通認識です。

No.29のブログで書きましたが、複数の元不登校生や元引きこもりの方、その親御さんに偶然出会いました。元皆さん、社会のどこかに居場所ができて、今はそれなりに楽しく過ごしています。子どもに合った居場所が社会にいつか見つかることを祈りながら、子どものでこぼこ発達を見守るしかないと思います。

彼を見守らねばなりません。良好な親子関係を保ち続けられるように、彼を急かさず見守る力をもらうように、親の会「フラワーズ」の「トークタイム」に時々参加しています。さくらさん、月に何回も開催してくださってありがとうございます。ため息が出る状態になった時、すぐに参加できて気持ちを切り替えられるので本当に助かっております。

ピアノレッスンの「行く行く詐欺」に続けて2回あってしまい、どうしようもないと頭ではわかっていても心にストレスがたまったので、「話して(ストレスを)放す」ために、半年ぶりくらいに「親の会フラワーズ」に参加しました。「彼のペース」エピソードと続きの気付きを共有して、ストレスを手放し、少し心が軽くなりました。主宰者のさくらさん、場作りを本当にありがとうございます。

 

続きの気付き。「彼のペース」という言葉を心にとめていたからでしょう。彼の発する言葉が意識に引っ掛かりました。「お母さん、もう終わったの」「もう行くの」「もうできたの」という「もう」という言葉。ストレッチを30秒計測していた私に、「まだ10秒くらいじゃない」。彼には私のペースが速いんだろうなぁと改めて気が付きました。私が普通の人の1.5倍くらいせっかちなのを差し引くと、彼の時間の流れは、今のところ(発達が追い付くかもしれないと願いを込めた「今のところ」)普通の人の半分くらいの速さなのだと思います。今年20歳になる彼は今10歳くらいの感覚なのかもしれません。ピアノレッスンは、週1回のペースではなく、2週間に1回がちょうどよいということなのでしょう。

 

親の会でよく聞く話「不登校だった子が社会的自立する場合は、25歳から30歳前後が多い」に、そういうことかと納得しています。彼が彼の時間軸の15歳で自立してくれることを祈ります。それまでは彼の特性だと認めて(個人的には、諦めて、という言葉が近いです)、関わっていくしかありません。でも、ペースと価値観と思考回路が自分と異なる人と長時間一緒にいることは本当に心身疲れます……。これからも親の会フラワーズに参加し話してストレスを放させて頂こうと思います。

 

 

 

 

またも1年ぶりの投稿となりました。コロナ禍の慣れない生活2年目、癌が見つかった父の介護2カ月と葬儀、セーブしていた反動で仕事量増など、2021年も気忙しい1年でした。

息子(中1より不登校)は、通信制高校を無事に3年で卒業しましたが、半年近い引きこもり。夫と二人、「びょーき、びょーき」と諦めていました。彼自身は、何とかしたいと思っているようです。7月にタイミングと運とご縁が妹のおかげでうまく合って、週2日ほど数時間のバイトに出かけるようになりました。

ただ、学校と同じで、行く前に「行きたくない」、帰宅してから「おもしろくない」を繰り返すので、夫も私もバイトの日は、朝は「行くかなぁ」と不安になり、夜は「そだねー」を言い疲れて、ぐったりします。それでも彼が無事に出かけた後の家の空気の軽いこと。在宅勤務が多い私は、誰もいない家が嬉しすぎて、仕事をする気になれず、コーヒーを入れてのんびりしてしまいます。

彼のバイトはたった週2日。ピアノは続いていますが、ゲームか寝るか。。。バイト先からはもっと来てもよいよ、と言われているようなので、私たちはついつい「もっと行けよ」と思っておりました。

そんな時に私は九州のある市へ出張しました。たいがいの出張は日帰りできますが、私は家から離れたいからか自腹で宿泊・観光することにしています。夕食はカウンターのある居酒屋を見つけて一人で地元の日本酒と料理を楽しみます。

その日は50歳前後の夫婦二人が切り盛りしている店でした。コロナの影響でお客さんは3組。料理担当のご主人が一息ついたらしく、話しかけられました。地域の雰囲気、観光地情報、地元特有の料理の話など。家族の話になり、「息子さんは学生ですか」と聞かれたので、「発達障害があるらしくひきこもりなんです。この頃週2日だけバイトに行くようになりましたが…」と言ったら、「僕も多分発達障害です。いろいろなことがどうしても覚えられなくて馬鹿にされて悲惨な学校生活でした」と、これまでの苦労、仕事、工夫などいろいろお話してくれました。

息子の少し先の日々が想像できて本当にありがたかったです。

「もっと働いてほしい、と思ってしまいます」と愚痴をこぼしたら、「週2回が今の彼のペースなんだと思います。見守ってあげてください」「僕はできないことはできないままですが、できることが積み重なってきて、できないことをカバーするようになった気がします。できないことは奥さんもカバーしてくれてます」と言われて、うらやましいなぁ、息子にもそんな日がくるといいなぁと涙が出ました。

「彼の今のペース」「見守る」を胸に刻んで、穏やかに彼との日々を過ごそうと思います。

前回の投稿から1年以上が過ぎておりました! コロナ禍のこれまでと異なる生活様式、自分の新しい仕事で精一杯、新たな趣味の時間、高齢親族2名の葬式とその後処理、などなど気忙しすぎて、あっという間の1年でした。

 

息子(中1秋より不登校)は、通信制高校3年生になり、最小限の出席とレポート提出をしているようで、3年で卒業となりそうです。良かったです。2019年夏から少しがんばっていた塾のオンライン講座は、結局、1年分の費用を支払った後の2020年5月から行かなくなり、レポート以外は全く勉強しなくなりました。一部返金可能の締切の夏まで「やるやる詐欺」に合い、夏くらいまでは、私も夫もむなしくて、やるせなくて、それらが怒りとなっておりましたが、今は諦めがつきました。中学3年間不登校だった時は、高卒資格がとれたらそれでよし、と思っておりました。人間は欲深いです。ピアノ練習は続けています。夜中ですが。これを書きながら、よいところだけを見て「良い出し」しないといけない、と反省しています。

 

もろもろの虚しさ、やるせなさ、二次感情の怒りは隠して、夕食時と夕食後の3時間は、テレビを見ながら雑談し、彼と他愛ない時間を過ごしております。朝5時までゲームし、昼過ぎに起きてくるので、働く夫婦と会うのはこの時間のみということで。夫と私は二人のときに、愚痴とため息を出し合って、最後は二人で「言っても仕方ないよな」「びょーき、びょーき」で終わります。やるせない。。。

 

この4月からは「引きこもり」になるそうです。私が、たまに、アルバイトしてみたら、車の免許を取ってみたら、と言っても、彼は、機嫌は悪くなりませんが、力なく無視します。自信をつける、不安を乗り越えるという発達がうまくできておりません。育て方が悪かったのではなく、脳の機能障害だと思います。この発達が一般の人の発達レベルにいつか追いつくとよいなぁと、期待はせずとも希望は捨てておりません。

 

そう思えるようになったきっかけがありました。私がパート勤務する会社に「いろいろあったが今は社会的自立している」30歳代と40歳代の男性3名がおります。いたって「普通」の方々で、仕事もバリバリしております。ある日、「息子さん、どこの高校ですか」と聞かれたので、私は、息子が不登校を経てほぼ引きこもりだと答えておりました。各人から別々の機会に、自分の経験を話してもらい、「息子さんが何とかしようと思わないと何も起きないけれど、自分のように、何とかしようと思うときがいつか来ます」と言われて、涙が出ました。お一人は試験勉強の名の下に大卒後16年間の引きこもりを経験して、今は正社員の経理・事務担当。こだわりが強く、心配性で、よく気が付くHSP系です。一人は、ADHD系でギャンブルに3年間はまり借金が膨らんで自殺まで考えたそうですが、今は子どももおり責任ある立場にいます。一人は勉強と努力が大嫌いで、普通高校を退学して通信制高校を出ましたが、今は普通にIT系の仕事をしています。三人ともそんな話を笑顔でしてくれました。

 

息子の少し先の日々が想像できて本当にありがたい経験でした。

 

3人とも、荒れていた時期に親御さんと顔を合わせても口論になることはなかったそうです。親は諦めていたからでしょう、あまり会わないようにしてはいた、と言われましたが、それくらいがよいように思います。私も、私の本心と私らしい言動は出さず、笑顔ながら淡々と、彼との日々を過ごしたいと思っております。アルバイトしたら、は禁句にします。

平日の親の会に出席しました。何とか就けた仕事でしたが、半年で退職して、平日を楽しんでいます。

 

退職した理由は、経営者の息子(40代半ば無職。株主だが従業員ではない)に、平社員である私の仕事の進め方を執拗に、理不尽に責められてうんざりしたから。


「うちの息子の思考・行動パターンと似てるよなぁ」と思っていた「いわゆる変な人」でした。社会的自立ができていないからもう「障害」と言えるであろう特性について、親も本人も「ある意味ビョーキ」だと認めず(こんな頭の良い俺を使えない企業が悪いとすぐに辞める)、親は子に接する技術を知らず(すぐ口論になる)、親子関係を適切に築かない(父親の経営方針や手法を従業員が出席する会議で大声で罵倒→二度と来るな、を繰り返す父子関係)とこんな人間になるのかもと実感する機会、息子の症状を少しでも緩和するべく私は日々努力しようと改めて思う機会になりました。その努力の源は、私の場合、親の会への参加です。

 

この日の親の会には、初参加のお母さんが数名。不登校が始まって半年から1年くらい、そして受験前という、一番つらいであろう時期の方は、自己紹介の時に涙を流されていました。私は、自分のしんどさが思い出されてもらい泣きしました……

 

思い返せば、2年前の退職時は子どもの不登校が一番辛くてしんどい時期(不登校2年目の中3秋)で、私は鬱状態だったようです。4カ月くらい記憶がありません。親の会の開催日を頼りに時間をなんとなく過ごしていたように思います。

 

今回の退職では心身元気な証拠に、急いで情報収集・企画・調整・手配し、マイレージを使って息子(彼が通う通信制高校は9月も夏休み)と2週間の旅行へ行きました。予定を立てて行動するって、気力と手間が必要なので、心身が元気でないとできないと思います。

 

旅行について。いつもの通り、当日になるまで息子が行くのか行かないのかわかりませんでしたし、旅行中は「一日外出したら翌日は出かけない」の繰り返しでした。私は「仕方ない」と諦められて、昔ほどはイライラしませんでした。


彼は最初の数日は「来なきゃよかった、モーハンやりたい」と不平不満を言っておりましたが、私は「そうだよねー、発売されたばかりだからやりたいよねー。よく旅行に来たと思っているのよ」と言ったら長引きませんでした。


旅の後半には「楽しかった、来て良かった、また来たい」と言ったので、いろいろな面で私も彼も成長したなぁと感慨深かったです。不登校になって一年間くらい、親の会で学ぶまで、私はいずれ彼に刺殺されるだろうと思っていましたから、それから考えると、一緒に平穏に旅行ができるなんてすごい変化です。

 

でもまぁ、帰宅してからまた、やるせない気持ちになりました。と言うのも、GWから旅行前までは一日ニ時間くらい勉強するようになっていたのに、旅から帰ってきたら、塾をキャンセルしてまで昼夜逆転気味でゲームしかしないので。私は「せっかくの勉強リズムを壊した、一緒に行ったのは失敗だった」とがっかりしてイライラしました。「勉強したら」と言いそうになりましたが、夫と「言っても無駄だよね」と話し合い、どちらかがつい言いかけたら、肘つつきとテーブル下の足蹴りと目で合図しながらやり過ごしました。

 

幸いにも、帰宅して一週間後の新学期初登校日以降、彼は「いつもの不平不満」を言わず登校。そして二週間後に塾行きを再開しました。ほっとしています。

 

もっとも、客観的にみると、全体量から計算してもっと計画的に勉強したらよいのに、勉強量を増やさないと受験に間に合わない、など言いたいことはいろいろありますが、夫と二人で「何かをさせることはできないビョーキ。提案・命令は無駄」と慰め合いながら過ごしています。

 

親の会では、上記の毒を吐かせて頂いて、気持ちが少しすっきりしました。

 

息子を見ているとしょっちゅう、やるせない気持ちになったり、うんざりしたり、不安になったりします。毒を吐かせて頂いて、「質の良い諦め」の境地を維持するために、また、息子と適切に関わる技術を復習し上達させるために、働いていない間は、親の会やひきこもりに関する講演会にこまめに参加しようと思います。

 

たまにしか投稿しないため、長文になります。
息子(空気読み過ぎ不安タイプ。中学の2年半引きこもり)は、通信制高校の長〜い春休みで、引きこもり生活を満喫。私は、新学期から登校するのか、気を揉み、心が落ち着かなかったです。無駄だとわかっていても。親の会の、耐えるのよ、という声を支えに、とにかく、夫と二人、学校と勉強については何も言わないようにがんばりました。

登校のリズムを掴む前に、ゴールデンウイーク。ますますハラハラしました。でも、今のところは、昨年よりも頻回に登校しています。

今は彼がキレることもなく穏やかな状況ですが、時々親の会に参加して、他の方のお話を聞いて気付きを得て、気を引き締め、日々を過ごしています。

マズローの法則の通り、ウチが安全安心の場所だと実感したら学校へ行くようになり、ようやく、学校も安全安心の場所だと思えたようで、塾に行きたい、とのこと。近くに大手個別指導塾が多数あり、3校に見学に行きました。お母さん、一緒に行ってとのことで、ついて行きました。

自分から、中学校は不登校で家でも勉強していない、中学校の英語と数学から教えてほしい、と伝えているのを見て、少しずつ自分を受け入れているんだなぁ、と感慨深かったです。彼は自分で1校を選びました。

学校も塾も、相変わらず、出かける前に、嫌だ、行きたくない、お腹が痛くなってきた、眠たい、などと1時間くらい、何度も言ってきます。それに、うんうん、そだねー、嫌なんだねー、だの、今日はどんな嫌なことが起きるか不安なのかな、だの、分からないと恥ずかしくなるタイプだもんね、だの、と気が重くなりつつも、我慢して付き合うと、出て行きます。この頃、夫も、彼の特性だからという諦めがすっかりついたようで、私と同じように対応ができるようになりました。

帰宅したら、疲れた疲れた、か、あの先生、教室のこれが気に入らない、英語のこれが気に入らない、の連発。それにも、そうなんだ〜、疲れるよねー、だの、疲れてると小さなことにイライラするね、だの、わけわかんないのにいろいろ覚えることが多くてしんどいよねー、だの、半ば演技して、対応しています。10回に1回くらい、4年間ゲームしかしてないから頭使うと疲れるよね、とつい本音の嫌味が出ますが、彼からは後悔してないから、というようなことを言われます。

ゴールデンウイークは、3泊4日、2人で旅しました。過去にいろいろ大変だった経験から、「新しいホテル」に「連泊」。彼が、今日はどこにも行かない、と言ったら、そうなん、昨日歩いて疲れちゃったね、と深追いせず。ホテルで、ゲームの合間に塾の宿題をしていたようです。私は、一人の日は、ランチから飲んで、お酒の工場見学。旅行中に彼の機嫌が悪くなることはなく、私は旅を楽しめました。

彼が不登校になり1年くらいは、私は彼に刺されて死ぬんだろう、と思っていた状況でした。その1年を考えると状況は本当に好転しました。

出会うまでに1年経ってしまいましたが、親の会に出会えて、親が変われた(半分以上は演技ですが)お陰です。殆どの人に理解してもらえない状況も心のざわざわも分かってもらえる親の会に出会えて、そして、不登校の考え方や技術を学べた、アドラー心理学カウンセラーの親子関係改善講座を受講できて、本当に感謝しています。

学校の保護者会でも言われていました。不登校の子の親は、親が安心して話せる組織と繋がることが大事だと思います。

聞いてない、の意味が分かりました。

息子(中学1年秋から2年半不登校。今は通信制高校に最少限の時間を登校)から時々「お母さん、また(僕の話を)聞いてない」と言われます。私は、彼が言いたいことは理解しているのに、なんでそう言われるのかしらと疑問に思っておりました。

カウンセラーの先生が、グループカウンセリングの時に、「よく言う言葉には何かあるのよ」とおっしゃっていて、参加者がよく口にするフレーズや単語から、深い洞察を導かれるのを何度も目の当たりにして以来、息子の言葉が心に引っかかっていました。

そんな時に、その先生と友人の会話から、息子の言葉の底にある意味に気が付いて腹落ちしました。

その友人は、勤務先で異動となり、若い男性から仕事の引き継ぎを受けています。その男性は、説明が長くて要領を得ないそうで、上司から結論はなんだと怒られ、固まってしまうそうです。友人は、上司の怒り声を聞いたり、彼が固まっているのを見たりすると、胸のあたりが本当に痛くなるという話でした。

カウンセラーさんの経験と勉強から、発達障害の人は、時間を追って全てを説明する傾向にあり、要点や結論だけ話すということが難しいそうです。そういう脳の構造だと思われるとのこと。

カウンセラーの先生によると、彼のような人の説明は、相槌を多めに打ちながら最後まで言わせる、自分が聞きたいところは、「あー、そこ!それが特に知りたかったところだわ。よくわかりました。ありがとうございます」と声をかけることがコツだそうです。

息子にしてみれば、全部の話をして始めて、話した、聞いてもらった、という気持ちが生まれるのです。でも、会社員のオッサン化した私は、要点や結論だけ聞いて、わからないところは質問で補足というような話の聞き方が得意です。この聞き方では、彼にしてみれば、話した感も聞いてもらった感もない、話した感がないから、同じ話を繰り返すこともある、ということに気が付きました。

話としては何かで読んだことがありましたが、自分が気になっていたこととリンクしたことで、腹落ち感が強かったです。気にかけているとアンテナ感度が良くて、引っかかるもんだな、とも改めて実感しました。

他人でも自分でも、何度も発する言葉には、満たされない思いや心の傷が隠れている、と気にかけて耳を傾けようと思います。
息子(中学の2年半不登校。この4月から通信制高校に最小限登校)が、スクーリングではない日の前日、「明日は登校するから、8時10分に起きてこなかったら起こして」と言いました。

当日8時に自分で起きてきましたが、「頭が痛い」とのこと。「そうなん、頭痛がするん。初めての曜日に登校しようとして緊張しすぎたからかねー」とだけ言って、テレビを見ながらテレビの話をしながら、朝食をたべて、別室でため息。

「行く行く詐欺」は何度あっても慣れることはなく、やるせなくて心がざわつきます。私は自分に、「そうなるだろうな、って思っていたよね」とか、「行こうと思って私に伝えたのは良いことだと思うのよ」、「昔ほどイライラや腹立ちがないのは、私、成長したよね」などと言い聞かせます。でも、気落ちします。期待していないと思っていても、かすかな期待があるからがっかりするのでしょう。

「質のいいあきらめ」。気持ちが落ち着かず、彼に嫌味を言ってしまいそうなので、Yahoo!ニュースでも読むふりしよう、と立ち上げて、この記事を見つけました。「不登校」をキーワード設定して、集まっていた記事の一つ、発達障害の子と母の17年を記した本を出版した小児科医と別の障害を持つ子の母の対談記事でした。

「質のよいあきらめ」。不登校と精神的な格闘を3年した今だから、わかります。「期待はせずとも希望は捨てず」と同じく、心の支えにしたい言葉です。

"人間って結局、時間をかけて、一歩一歩ステップを踏んでいって、たぶんどこかでいい意味であきらめる時がくるんですね。

 そのあきらめというのは、投げやりになったり、自暴自棄になることとは別なんですね。質のいいあきらめの時がくるんです。それを乗り越えていくと、たぶん、お母様がたというのは、自分の中で持っていた、それまで過去に自分が築いてきた価値観を1回壊して、新しい価値基準を作り直す。で、自分の子どもに対して「あなたはあなたでいいんですよ」と認める、自分の子どもを。

それは、認めるというレベルよりも一段階高くて、承認を与えるような。あなたでよかったんだよ、とステージが上がっていくのかなというのが、多くのご家族を見てきた、ぼくの印象ですね。"


記事全文はこちらです。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181202-00000003-pseven-life&p=2