今更ですが先日の中之島運動器研究会の「股関節」特集は逸脱した内容だった。
備忘録的に記す。
まず、私は40代以上女性の変形性股関節症による手術を減らしたいとここ数年活動している。
施術の1stターゲットは外閉鎖筋で、パトリックテストの改善を目標にしている。
これまで色々な先生方にHR(ハイドロリリース)をお願いしてきたが、重度のOAでパトリックテストがほぼ全快したケースは
1件。外閉鎖筋(おそらく大腿骨頚部付近)にHRしていただいたときです。前方の、小臀筋やIC、RFの深層部分のHRは、結構改善するが、痛みが残ることが多い。
このセミナーで、なぜ股関節痛に外閉鎖筋のアプローチは効果あるんだろうという疑問が少し解消した気がする。
以下妄想で私見。
Qパトリックテストが意味すること
A股関節屈曲時の関節包内の骨頭の移動を評価していると思っている。伸展時は内転出来るのに、屈曲すると内転できない。
つまり、股関節屈曲させると踵を逆足の膝の上に置けない状態になる。
Qなぜ屈曲すると内転できないのか?
A伸展時にzona orbicularisが閉まり、屈曲時に緩まるのが正常だとする。屈曲時に何らかが原因で閉まったままの場合、関節包の遊びは緩まり骨頭の動きは制限されるのではないか?関節包の内側への突出が双曲面構造によるものだった場合、双曲面が円柱に戻らなかった場合、関節包が固くなることは想像がつく。
Q外閉鎖筋はどう関与しているのか?
A病理組織を見ると、内方突出している関節包の大腿骨頚部の内側側には、外閉鎖筋が隣接している。(外側には、小殿筋が隣接)
外閉鎖筋とzona orbicularisの間にある疎性結合組織が固くなり、関節包の内側への突出が屈曲時も減少しないのではないか?
Q臨床的には?
Azona orbicularis周囲のリリース。外閉鎖筋エクササイズ。
大腿骨頚部の内側側にHRをしてはどうか?