子供の腰椎分離症 診断されにくいケースと復帰しても再発するケース
小中学生に多い、腰骨の疲労骨折【腰椎分離症】。
腰椎分離症になると、3ケ月~6ケ月以上の運動中止をしなくてはならなくなり、非常に辛い時期を過ごさなくてはならなくなる。
そうならないように予防が大切になる
腰椎分離症についても参照下さい
ー腰椎分離症が見逃されやすいケース
特に腰を反らせて痛い時は早めに医療機関を受診した方がいいと思います。しかし、医療機関でも診断に至らないケースを経験します。それは
■レントゲン検査しかしていない
ケースです
初期の腰椎分離症では、レントゲンでははっきりせず、MRIやCTにて判明するケースが多いようです。当院では、腰を反らせて痛い、押して痛みがある腰痛の場合などは、提携の医療機関に連携し、詳しい検査をして頂いてます。押した痛みも丁寧に探さないと見逃されやすいので経験が必要です。
但し、MRIやCT検査で異常がなくても、反らせた痛みや押した痛みがある場合、無理をすると腰椎分離症になってしまうケースありますので、負荷を減らしたり、治療をしていく必要があります。
ー再発するケース
腰椎分離症で注意が必要なのは、再発が多い事です。以下のケースがよく見られます。
■痛みが無くなっただけで運動再開する
腰椎分離症は、痛みが無くなっても骨は完全についていないケースがあります。ですから、痛みが消えたからだけで、運動を再開すると再発するリスクは増えます。最終的にはドクターの判断になりますが、可能であれば復帰の際にもMRIなどで確認する事をお勧めしています。
■急に高い負荷の運動をしてしまう
痛みがなく、ドクターの許可が出ても急にチームメイトと同じ練習をしてしまうケースは、再発リスク高まります。MRIやCTなど画像のチェックは有用ですが、限界もある事を知ってないといけません。試合などの負荷に耐えれるかどうかは個人差があります。また、下記のような分離症が起こる身体的な弱点を改善出来てないといけません。
少しずつ運動の負荷を増やし、それらが運動に耐えれる改善をされてるのか確認しながら、高い負荷に慣れていく必要があります。つまり、負荷に適応するには時間が必要なんです。
これはどんなケガでもあてはまる、リハビリの基本原則です。
■原因となる身体的な弱点が改善されていない
腰椎分離症になる原因は様々ですが、柔軟性については必ず改善しなくてはなりません。
特に、ももの裏のハムストリング、股関節周囲の筋肉、胸の前の大胸筋などの柔軟性は改善する必要があります。
本人の努力が必要になります。
ー腰椎すべり症にならないように
ジュニアの腰痛を軽視すると、腰椎すべり症になってしまう事があり、更に長期の運動中止や、学校で長時間座っていられないなど、日常生活に支障をきたす場合があります。
小学生 腰椎すべり症から1年かけてサッカー復帰も参照下さい
ーまとめ
●レントゲンだけでは診断されない場合ある
●痛みがないからと復帰すると再発する事が多い
●腰椎分離すべり症になると日常生活に支障が出る場合がある
●早期発見、早期治療が必要
●日頃からの予防が一番重要