3社を経営する事業家UEのブログ

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当時24歳でオープンの飲食店を黒字化、他の事業も軌道に乗せる

人として大切にしている考え方、在り方に加えて、実践を通した確かなノウハウ

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― 長期的に成長する会社の「土台」について考えた一年 ―

今年を振り返って、改めて強く感じたことがあります。
それは、短期的な成果ではなく、長期的に成長し続ける会社に共通する要素は何か、という問いです。

 

成長企業の条件には、戦略、商品力、マーケティング、資金力など、さまざまな要素が挙げられるでしょう。その中で、今年あらためて「これは確実に土台として築けた」と実感しているのが、社員同士、そして社員と経営者との「関係性の質」です。


数字だけを追う経営の限界

営業ノルマ、売上目標、利益目標。会社を経営する以上、数字が重要であることは間違いありません。

 

しかし、数字だけを課し続ける組織は、いずれ疲弊します。

・発言しても否定される
・失敗すると切られるかもしれないという不安
・任されないのに結果だけを求められる
・言われたことだけをこなす毎日

 

こうした環境では、短期的に数字が出たとしても、持続的な成長は望めません。


持続成長を生む組織に共通するもの

長く成長し続ける組織には、いくつかの共通点があります。

  • 発言し合える自由がある

  • 切られないという心理的な安心感がある

  • 任される責任がある

  • 自主性が尊重されている

決して「楽な職場」という意味ではありません。むしろ責任は重く、要求水準も高い。それでも、安心できる環境と信頼関係があるからこそ、人は挑戦できるのだと思います。実際に、「細かな数字管理やノルマを設けなくても、結果的に事業成長している会社」の話を、今年は数多く耳にしました。


信頼は、必ず数字に返ってくる

会社が安心できる場所であること。一緒に働く仲間、そして経営者を信頼できること。この関係性があると、社員は目の前の数字以上に、お客様や事業そのものに向き合うようになります。結果として、

  • 社員の満足度が上がり

  • サービスの質が高まり

  • お客様の満足度が向上し

  • 最終的に数字にもつながっていく

という好循環が生まれます。


今年、最も実感したこと

今年は特に、
「人への向き合い方が、すべての起点になる」
ということを強く実感した一年でした。

 

社員の満足度向上は、そのままお客様への価値提供の質の向上につながります。

 

来年も、短期的な成果に一喜一憂するのではなく、長期的に成長し続けるための土台づくりを大切にしていきたいと思います。

クリティカル・ビジネス・パラダイムとは何か

山口周氏が提唱するのは、「問題を解く力」ではなく、「そもそも何を問うべきかを考える力」を経営の中心に据えることです。

従来のソーシャルビジネスが扱ってきたありふれた社会課題は、解決も収益化も難しいものばかりが取り残されています。

これからは、クリティカル・ビジネスに昇華させないと意味がない時代です。

ポイントは3つあります。

① 問題設定こそが、最大の経営判断である

多くの経営会議は「どう解くか」ばかりを議論します。しかし、本当に重要なのは「その問題設定は、今も正しいのか?」という問いです。顧客が未だ気付いていない観点で問いの設定が出来るか、が肝になります。

② 数値化できない価値を、あえて扱う

意味、物語、美意識、信頼、誇り。これらはPLには載りませんが、長期的な競争力の源泉になります。また新たな市場を生み出すことに繋がるので、その後に続くフォロワーや競合他社はマーケットを拡大する同志に変わります。

③ 論理よりも「構想力」を重視する

論理は過去を説明することは得意です。しかし未来を創るのは、違和感や直感、問いから生まれる構想力です。構想がやがて社会運動に結びつく。それこそが、クリティカル・ビジネスなんです。


なぜ今、経営者にこそ「教養」が必要なのか

山口周氏が一貫して語るのは、経営者に必要なのは「MBA的スキル」だけではない、という点です。

  • 哲学

  • 歴史

  • アート

  • 人文学

これらは直接売上を生みません。しかし、問いの質を決定的に高めます。

「何を効率化すべきか」ではなく「そもそも、それをやる意味は何か」

この問いを立てられるかどうかが、これからの経営の分岐点になります。


成果を出す経営から、「意味をつくる経営」へ

短期的な成果を出す経営は、いずれ限界を迎えます。

一方で、

  • 社員が誇りを持ち

  • 顧客が共感し

  • 社会から存在意義を認められる企業

これらは、数字の裏側にある「意味」から生まれます。クリティカル・ビジネス・パラダイムとは、利益を否定する思想ではありません。利益を生み続ける“前提”を問い直す思想です。


経営者への問い

最後に、あえて問いを残します。

今、あなたの会社は
「問題を解くこと」に忙しすぎて、
「何を問うべきか」を忘れていませんか?

この問いに立ち止まれる経営者こそが、次の時代の競争優位を手にすると山口周氏は示唆しています。

 

「日本は小さな島国だ」 「資源もないし、領土も狭い」私たちは学校の授業や日々のニュースを通じて、無意識のうちにこう思い込んでいませんか?今日は、そんな「思い込み」を外すお話をしたいと思います。視点を少し変えるだけで、私たちの住むこの国は、驚くほど巨大な姿を見せてくれます。

欧米の地図に「日本」を重ねてみると…

まず、日本列島の「長さ」に注目してみましょう。日本は弓なりの形をしていますが、これをそのままヨーロッパの地図の上に重ねてみると、どうなると思いますか?なんと、ドイツからスペインの端まで届くほどのサイズがあるんです。 イギリス、フランス、ドイツといった主要国よりも、日本列島の方が圧倒的に長いのです。

では、広大なアメリカ大陸に重ねたら? これも驚くことに、北はカナダの国境から、南はメキシコ湾まで届いてしまいます。アメリカの東海岸(ニューヨークからフロリダまで)をすっぽり覆うほどの長さが、日本にはあるのです。「小さい」と思っていた日本は、実は南北(正確には北東から南西)に非常に長い、ダイナミックな国土を持っています。

地図のトリック:「メルカトル図法」の罠

では、なぜ私たちは「日本は小さい」と思い込んでいるのでしょうか?最大の原因は、私たちが普段見ている「世界地図(メルカトル図法)」にあります。この図法は、地球という球体を平面にする際、赤道に近いほど小さく、北極・南極に近いほど大きく引き伸ばして描かれます。

  • 赤道に近い日本 → 実際より小さく見える

  • 北にあるロシアやヨーロッパ、グリーンランド → 実際よりかなり大きく見える

つまり、私たちは地図という「フィルター」を通して、勝手に「日本は小さい」という錯覚に陥っていただけなのです。

海を含めれば、日本は世界トップクラス

さらに、「陸地」だけでなく「海」に目を向けてみましょう。島国である日本には、広大な領海と排他的経済水域(EEZ)があります。 この「海の広さ」を含めた日本の国土面積は、世界で何位くらいだと思いますか?

実は……世界第6位です。

  1. アメリカ

  2. オーストラリア

  3. インドネシア

  4. ニュージーランド

  5. カナダ

  6. 日本 (※水域面積ランキングの一例)

イギリスや中国、インドよりも広く、世界でも指折りの「海洋大国」なのです。

結論:思い込みを捨てて、事実を見よう

「日本は小さい」という認識は、あくまで一つの側面(陸地面積だけを見た場合や、メルカトル図法上の見た目)に過ぎません。

  • 欧州主要国をまたぐほどの長さがある

  • 管理する領域は世界トップクラスの広さ

事実を正しく知るだけで、「小さな国」というセルフイメージはガラガラと崩れ去り、「可能性に満ちた大きな国」という新しい姿が見えてきませんか?

 

ビジネスでも人生でも同じです。 「自分はこういう人間だ」「あの人はこういう人だ」という思い込み。 一度フィルターを外して、違う縮尺、違う角度で重ね合わせてみる。そうすることで、今まで見えなかった「本当の大きさ」や「価値」に気づくことができるはずです。

「日本は借金が多いから危ない」「国はいつか破綻する」
こうした不安が語られることがあります。しかし実際のデータを見ると、日本はむしろ世界で最も海外に資産を持つ国(=世界一の対外純資産国)です。

つまり、対外債務が多いどころか、対外債権を最も多く保有する“世界最大の債権国”です。この事実は、財政破綻論や日本経済のイメージと大きく食い違っています。本記事では、なぜこの誤解が生まれやすいのか、日本がデフォルトしにくい理由とあわせて解説します。


1. 「日本は借金だらけ」は誤解

一般的に広がる「日本の借金1000兆円」という数字は、政府の債務(国債)だけを切り取ったものです。しかし国全体の対外収支で見れば話は逆になります。

日本は40年以上連続で世界最大の“対外純資産国”

対外資産 − 対外負債 = 対外純資産

この純資産が日本は世界最大。
つまり、

  • 日本企業・政府・金融機関が海外に保有する資産の合計は

  • 海外から日本に向けられた投資や負債よりも
    はるかに大きいということです。

これは「対外債権国家」そのものです。


2. 日本が巨大な“対外債権”を保有する理由

● ① 企業の海外投資が大きい

日本企業は長年にわたり海外に子会社・工場・投資を展開してきました。それに伴う株式資産や貸付金、不動産などが積み上がっています。

● ② 海外からの配当・利子収入が巨額

日本が誇るのは、世界最大規模の第一次所得収支(海外からの儲け)
これは貿易赤字が出ても、日本の国際収支が黒字で維持される理由です。

● ③ 国内は低成長・低金利 → 投資先は海外へ

長期的に低金利が続いたことで、金融機関や個人は高利回りを求めて海外に資産を拡大しました。


3. 自国通貨建ての国債はデフォルトしない

日本政府の債務の大半は円建てで発行されています。

■ 円建て国債の最大の特徴

政府は必要があれば自国通貨(円)を発行して支払うことができるため、外貨を調達できず返済不能になる“国家デフォルト”は起きません。ギリシャやアルゼンチンのような、外貨建て債務を返せなくなる形の破綻とは構造が根本的に違います。


4. なぜ「日本は借金だらけ」と誤解されるのか?

① 政府の債務だけを見て「国の借金」と混同している

一般に報道される「国の借金」は、あくまで政府の負債であり、
国全体(政府+企業+家計)の対外資産とはまったく別の話です。

② 負債だけを取り上げ、資産を語らない構造

家計でも

  • 負債2000万円(住宅ローン)

  • ただし資産6000万円(家、預金など)
    なら「借金まみれ」とは言いません。

日本も同じで、資産を見ずに負債だけ騒いでいる構図です。

③ 対外債務と対外債権という言葉が混同されやすい

“債務(debt)”と“債権(credit)”は正反対ですが、
専門用語としては一般の人が勘違いしやすい部分でもあります。


5. それでも注意すべきリスクはある

“日本は破綻しない=何でも問題ない”ではありません。

課題は

  • 財政運営の持続性

  • 人口減少・労働力不足

  • 成長投資の不足
    といった、経済成長モデルの劣化です。

しかし「外貨建て債務が返せず破綻する」といった類のリスクは極めて低く、
不安を煽る論調とは真逆の構造にあります。

今、経営者に求められる意識とはー

長く私たちは、資本主義のもとで「成長こそ善」と信じ、売上・利益の最大化を目標にしてきました。しかし近年、世界中で「いまの資本主義は持続しない」という声が広がっています。なぜでしょうか。


■① 成長を前提にした経済モデルの限界

資本主義は、永続的な成長を前提としています。しかし日本はもちろん、先進国の多くは 人口減少・消費減退 に直面し、従来の“拡大ありき”の成長モデルは機能しにくくなっています。成長前提の世界で、成長が止まる。これが閉塞感の正体でもあります。


■② 社会課題を無視した効率追求の副作用

環境破壊、格差拡大、働く人の疲弊、地方の衰退…。どれも「経済効率を優先した結果」です。企業は強くなった一方で、“社会が弱くなる方向に加担してしまっていた”という矛盾が生まれています。このままでは企業も社会も持続しません。


■③ 「株主価値の最大化」の限界

米国を中心に長く主流だった考え方が、株主の利益を最大化することこそ経営者の使命 というもの。しかし現実には、短期利益のための投資削減、人材育成の軽視、社会貢献活動の後退、などが起こり、長期的な企業価値をむしろ損なう例も増えています。今は米国でも ステークホルダー資本主義 への転換が加速しています。


■④ 「社会が良くならないと、事業も伸びない」時代

かつては、社会課題は国や行政の役割でした。しかし今、社会課題そのものが市場になり、企業成長の源泉になっているという構造に変わっています。環境、教育、地域、介護、人材、食、エネルギー…。これらの課題を解決する企業は、時代の中心になっています。つまり、社会を良くした企業ほど強くなる時代に入っているのです。


◆では、これからの経営者に必要な意識とは?

■① 「社会性 × 経済性」を両立させる視点

利益は必要。でも利益“だけ”では持続しない。逆に、社会貢献“だけ”でも持続しない。今求められるのは、社会課題を解決しながら利益を生み出す経営です。これはCSV(Creating Shared Value)、三方よし経営、SDGs経営など、さまざまな呼び方で語られていますが、本質はひとつ。社会と企業、両方が幸せになる経営 です。


■② 長期・本質志向の意思決定

短期的な売上を追うほど、社員は疲れ、企業は弱くなります。経営者が見なければならないのは、5年後・10年後の社会がどう変わるのか。その変化の中で、自社は何を提供できるのか。短期で勝とうとする企業より、長期で価値を育てた企業が強くなる時代です。


■③ 企業の存在意義(パーパス)を再定義する

「うちは何のために存在しているのか?」
「社会のどの課題を解決するのか?」
これを明確にする企業ほど、人も資金も情報も引き寄せます。パーパスは理念ではなく、経営の意思決定を導く“北極星”です。


■④ 仲間を持つこと

一番重要かもしれません。社会を良くしながら事業をつくる道は、“正しいけれど、孤独になりやすい道” でもあります。

だからこそ、同じ方向を目指す経営者同士のつながりが、経営者にとって大きな支えになります。方向性さえ合えば、迷ってもまた戻れる。不安も共有できる。価値観をともにできる仲間が、経営の質そのものを変えます。


◆最後に

いまの資本主義が揺らいでいるのは、“もう一段深い経営” へ進化するタイミングだということ。社会の課題を事業で解決する企業が、新しい資本主義の中心になっていきます。そしてそれを形にできるのは、まぎれもなく 経営者 です。

 

いま閉塞感を感じているとしたら、それは新しい方向へ踏み出す合図なのかもしれません。

ウクライナ危機以降に見えた「内需で成長する力」

2022年のウクライナ危機は、単に地政学的な衝撃をもたらしただけではありません。主要な経済プレイヤーとしてのロシアが各国からの制裁・経済封鎖に直面したことで、従来の「外向き」経済モデルが揺らぎ、意外な形で“内需主導の回復”が観察されました。これは国レベルの話にとどまらず、人口や資金が首都圏へ一極集中する日本の地方にも重要な示唆を与えます。地方が自ら内需を固められれば、外部資金に依存せずとも底堅い経済を作れるのです。

1) まず事実を押さえる:ロシアの「封鎖下での成長」

国際機関の評価を見ると、ロシアは2023年に一時的に成長を取り戻しました。World Bank の概観では、2023年にロシアの実質GDPは約プラス(資料では 3.6% と推定)で回復し、製造業や軍事関連需要、輸入代替(import substitution)が成長を牽引したと指摘されています。

IMF も、制裁下であっても国内需要の底堅さが経済の回復を支えていること、国内での支出回復が輸出よりも相対的に速く、輸入・消費の動向に影響を与えている点を示しています。つまり、外部からの資本や貿易が遮断されても、内需の強さが一定の拠り所になり得ることが実証的に観察されました。

(注:政府統計や報道ベースで成長率の改定などもあり、2024年以降の数値はさらに見直されています。例えばロシア当局側の改定値も報じられています。)

2) なぜこの事例が日本の地方に意味を持つか

ロシアのケースが示すのは、「外部依存度が高いほどショックに脆弱。逆に、内需を回せる仕組みがあれば経済の下支えになる」という一般原理です。日本では長年、人的・資金的リソースが首都圏へ集中してきました。若年層の進学・就職、企業本社や金融の集積、文化・サービス需要の集中……。これが地方の需要を縮小させ、地域経済を弱体化させてきました。

 

だが近年の統計では、東京圏への人口流入が依然として大きい一方で、内需を地域内で回す努力をする自治体は成果を出し始めています。総務省(内部移動の年次報告)や国内の集計で、どの年齢層がどの地域へ移動しているかは詳細に分かります。地方が「人」と「金」の流出を止め、地域内消費を高めることができれば、外部ショックに対する耐性(レジリエンス)を高められます。

 

また、実際の地域経済状況や景気の地域差については、日銀の地域別レポートが細かく伝えており、地方ごとに需要・供給・物価動向の違いがあることを示しています。地域ごとに内需振興策を設計することの重要性は、こうした地域レポートからも裏付けられます。

3) データで見る「何が流れているか」──具体的な観察点

  • 人口移動(流出入):若年労働人口の流出は消費基盤を削る。年次移動統計で「純移動」をフォローし、どの年齢帯が減っているかを把握することが地方政策の第一歩。

  • 消費構造:地域内でのサービス消費(飲食、教育、医療、生活サービス)が落ちると、地元の付加価値が失われやすい。地域内循環率を高める施策が重要。

  • 産業の内生化:外部からの需要に頼らず、地元で加工・付加価値化できる産業を育てること(地元サプライチェーンの構築)が長期安定に寄与する。World Bank や IMF が指摘する「輸入代替」の論点はここに通じる。

4) 地方が取るべき実務的アクション(短期〜中期)

  1. 地域内消費の「見える化」:地元で使われるお金の流れを可視化(地域内消費額・地域循環率をKPI化)し、政策効果を測る。

  2. 公共購買の地元シフト:自治体の調達規模を活かし、中小地元事業者への発注比率を段階的に上げる(公共投資で内需を刺激)。

  3. 生活インフラと人材定着:保育・教育、医療、デジタル環境、リモートワークインフラへの投資で若年層・テレワーカーを呼び戻す。

  4. 地場産業の付加価値化:地元農林水産物や観光資源を加工・ブランド化して付加価値を高め、地域内での所得循環を強める。

  5. 官民ファイナンスの活用:地域ファンドや信用保証を通じて地元中小に投資を誘引し、地元雇用と消費を確保する。

(注)上記は「内需を固める=閉じた経済になる」という意味ではありません。外部接続の重要性は変わらず、むしろ外部からのショックに対するクッション(緩衝材)を地域レベルで作る、という視点です。

5) 結論:グローバル依存から「二重の強さ」へ

ウクライナ危機以降の事例は、「グローバリズムの万能性」に一石を投じました。外部との結びつきは重要ですが、同時に地域・国内の需要構造を強化することが、ショックに耐えるための現実的な戦略です。国が内需と産業の内生化を支援する政策を出すことは当然として、地方自治体や地元企業が主体的に“地域内で金を回す仕組み”を作ることが、これからの持続可能な地域経済の鍵になります。

「お金はどこから来るのか?」
この問いに正確に答えられる人は、実は経営者でも驚くほど少ない。
しかし、この“仕組みの理解”こそが、将来の経済政策・企業経営・家計の判断を大きく左右する。

データと制度の裏付けをもとに、お金がどのように生まれ、なぜ「国の赤字は民の黒字」なのかを解説する。


1.お金は“借金”によって生まれる:信用創造という仕組み

銀行が誰かに融資をするとき、実は銀行の金庫からお金が物理的に出てくるわけではない。預金通帳に「数字を書き込む」だけである。これは「信用創造(credit creation)」と呼ばれ、現代のマネーが生まれるメインのルートだ。

信用創造の流れ(超シンプル版)

  1. 企業Aが銀行に1000万円を借りに行く

  2. 銀行はAの口座に「1,000万円」と記帳する

  3. この瞬間、世の中に“新しいお金”が誕生する

この1000万円は、誰かの預金が移されたのではなく、貸し出しと同時に新しく作られたお金である。

日本銀行の公式見解

日本銀行も明確にこう述べている:

「銀行の貸出は預金を原資としているのではなく、貸出によって預金が創造される」
(日本銀行:マネーの仕組み Q&A)

つまり、銀行の融資こそが、市場に流れるお金の“創造装置”である。


2.お金は増えるが、同時に“借金”も増える

重要なのは、お金が生まれるとき、必ず 同額の「借金」も生まれている という点だ。

  • 企業の融資 → 企業の負債増、世の中の預金増

  • 銀行の貸出 → 銀行の資産(貸付金)増、負債(預金)増

お金が増えるときは、常に対になる借金がある。


3.国のお金の創造方法は“もっと特殊”である

国(政府)が支出するときも、仕組みはシンプルだ。

政府支出の仕組み

  • 財務省が国債を発行

  • 日銀・銀行・市場が国債を購入

  • 政府が公共工事、社会保障、給与支払いを行う

  • 政府の支出がそのまま民間の所得になる

実際には、政府の支出と同時に民間の預金が増える。たとえば国が100億円の工事費を払うと、

  • 建設会社の売上が100億円増える

  • 労働者の給料が増える

  • 取引先企業の売上も増える
    民間の預金残高が総額100億円増える

つまり、
政府赤字(−100億円)=民間黒字(+100億円)

これは「セクターバランス」と呼ばれ、国際通貨基金(IMF)、財務省、日銀、米国財務省でも使用される標準理論である。


4.データで見える「国の赤字=民間の黒字」

日本の家計金融資産は以下のように増えてきた。

  • 2000年:約1200兆円

  • 2024年:約2200兆円(日本銀行「資金循環統計」)

一方、政府債務は以下の通り:

  • 2000年:約600兆円

  • 2024年:約1200兆円

家計資産と政府債務の増加は、ほぼ同じくらい伸びている。

これは偶然ではない。

政府の赤字(支出)が、そのまま民間の資産になっている からである。


5.国が“黒字化”するとどうなるか?

政府が支出を減らして「黒字化」を目指すと何が起きるのか?

これは逆にいうと、

  • 民間からお金を吸い上げる

  • 市場から通貨量が減る

  • 企業の売上が落ちる

  • 経済が縮小する

という流れになる。

実際に日本は、

  • 1997年の増税・緊縮政策

  • 2014年の消費税8%増税

  • 2019年の10%増税

のたびにGDPが伸び悩み、賃金も下がり続けた。


6.結論:国の赤字は“悪”ではなく、民間の黒字である

世の中で流通するお金は、
すべて誰かの“負債”として生まれる。

  • 銀行が貸し出すと、お金が生まれる

  • 国が支出すると、民間の資産が増える

  • 国の赤字=民間の黒字

  • 逆に国が黒字化すると民間のお金が減る

この構造を理解すれば、

積極財政は「選択肢」ではなく、

デフレ下の日本にとって“唯一の合理的戦略”であることが分かる。


■まとめ

  • お金は“借金”から生まれる(信用創造)

  • 政府赤字は民間の資産増加

  • 家計金融資産は国の債務とほぼ同じだけ増えてきた

  • 緊縮財政は民間のお金を減らし、国民を貧しくする

  • デフレ下では積極財政一択

財務省の「緊縮・PB黒字化最優先」路線 ― その思想と政策

まず、財務省が長年取ってきた政策路線について。

  • 「国の借金(政府債務残高)は悪」

  • 「プライマリーバランス(以下 PB、基礎的財政収支)の黒字化を最優先」

  • 「財政支出は抑えるべき」/「歳出を抑制」

  • 「消費税など増税で国の財政を支えるべき」

実際、財務省および政府が策定してきた「経済財政運営と改革の基本方針」では、2009年時点で「国・地方を合わせた PB の赤字の対 GDP 比を、少なくとも2010 年時点と比べて半減し、その後 2020 年までに黒字化」「その後は公債残高対 GDP 比の安定的引き下げを目指す」などが明記されていました。 このように、「借金を増やすな」「財政健全化が国の最重要課題」という考え方が、日本の財政運営の基本スタンスとなっていたのです。


なぜこの考え方が「デフレの日本」では逆効果とされるのか

では、なぜこの緊縮/財政健全化重視の政策が、デフレに苦しむ日本経済にとって有害だったのか

● デフレ下では「支出抑制」は逆に経済を冷やす

経済がデフレ(物価が下がる、あるいは安定、需要が低迷)している時、民間消費や投資は冷えています。こういうケースでは、理論的には政府が積極的に支出して「お金を回す」ことで経済を温め、デフレを脱却するべきというのがケインズ経済政策の発想です。

 

にもかかわらず、財務省はむしろ支出を抑え、増税(消費税など)で歳入を確保しようとしてきました。結果として「政府がお金を使う ⇒ お金が回る ⇒ 物価や所得が安定・上昇 ⇒ 循環拡大」という好循環の芽を摘んでしまった、という批判があります。 

● PB黒字化目標を優先 → 投資・社会保障・公共支出が抑制される

PB黒字化を最優先目標とすると、国が新たに国債を発行して支出することへのハードルが非常に高くなります。すると、「公共投資」「社会保障」「公共サービス」「インフラ整備」などが削られがちになりやすい。

 

しかし、そうした財政支出こそが、デフレ/低成長からの脱却や、持続的成長の基盤を支える構造です。つまり、「借金を増やすな、支出を控えろ」のルールに縛られることで、日本の成長余地を自ら狭めてしまったのです。

● 結果として「停滞・低成長」「賃金停滞」が30年続いた

この政策姿勢のもとで、日本経済には長年「停滞」「低成長」「賃金の伸び悩み」が固定化した、という分析があります。

  • 1995年以降、実質GDPの成長は非常に緩やかで、名目・実質ともに他の先進国と比べ相対的に伸び悩み。 

  • 一人あたりの実質賃金、世帯所得などがほとんど増えていない。特に実質賃金は他国と比べて低成長のまま。 

  • 民間消費の成長寄与が小さく、経済成長の牽引力として弱かった。 

このように、公的支出を抑え、市場任せと緊縮財政重視を続けた結果、「所得も消費も回らない」「企業も投資を手控える」「経済全体が長期停滞」に陥ったのです。 


専門家の見方:必ずしも「借金=悪」ではない

近年、学界やシンクタンクの中には、従来の財政規律重視路線(=緊縮財政)に疑問を呈する声が強まっています。 

  • 財政規律派(伝統的な立場)

  • デフレ脱却/経済成長重視の「リフレ派」

  • さらに「債務が通貨建てかつ自国通貨建て国債」である以上、理論上は返済不能にならないとして、もっと柔軟な財政運営を主張する「MMT(現代貨幣理論)派」

――このように分かれています。 

 

特に「デフレ下では、むしろ財政支出を拡大すべき」という立場からは、PB黒字化目標を設定することで、必要な公共投資・社会保障への支出も制限され、経済の潜在力を抑えてしまった、という批判が出されます。 また、ある最近の分析では、名目金利(国債利回り)と名目GDPの成長率の関係(いわゆる「債務ダイナミクス」)を踏まえるなら、必ずしも債務残高の対GDP比を減らす必要があるとは限らず、緩やかなインフレと経済成長を通じて債務の実質負担を縮小する道もある、という論点も示されています。 


なぜ「借金=悪、PB黒字化=善」という財務省の論理は批判されるのか

上記のような理論・データを踏まえると、財務省の長年の緊縮・PB重視政策が抱えていた構造的問題は次のように整理できます。

  1. デフレ/低成長期にそぐわない政策設計

    • 経済が停滞しているときに「支出を抑える」「増税する」というのは、むしろ負のサイクルを加速。

    • 政府支出による「底上げ」がないまま、民間任せでは需要が回復せず、長期停滞になりやすい。

  2. 成長と分配の両立を軽視

    • PB黒字化を優先するあまり、公共投資や社会保障、インフラ整備など、将来の成長と分配を支える支出が抑制されがち。

    • その結果、労働者の所得(賃金)の伸びや、家計消費の拡大が抑えられ、資本の成長が所得に還元されにくくなる。

  3. 「債務残高」「借金」という言葉の呪縛

    • 借金に対する過度なネガティブ認識が、「使うべきときに使えない」心理を政府・政策当局につくる。

    • 結果として、必要な支出や政策が後回し、あるいは歳出抑制・増税による歳入確保に依存。

  4. 他国との比較で見劣りする成長・分配状況

    • 実質GDP、実質賃金の伸びなどで他先進国に比べ成長が鈍く、日本独特の「失われた長期停滞」の状況を生み出した可能性。

――このように、思想としては「財政健全性の確保」は正当かもしれませんが、「経済情勢(特にデフレ・低成長時)に即していない」「成長と分配のバランスを欠く」「政策柔軟性を失わせる」といった複数の構造的な問題を抱えていた、と言われるのです。


最近の変化 ― PB最優先の見直しと「積極財政」への転換の可能性

ただし、最近の動きから、これまでの「PB最優先・緊縮」一辺倒の政策スタンスに変化が見られつつある、という点は注目に値します。

  • 2025年、「単年度ごとの PB 黒字化目標」を廃止し、複数年での「黒字化見直し」に変更する方針が示されました。これにより、歳出の柔軟性・機動性が高まる可能性があります。 

  • また、専門家・エコノミストの中で「積極財政」「リフレ政策(デフレ脱却重視)」を主張する声が再び強まっています。 

つまり、かつて財務省が長年守ってきた「借金=悪、厳格財政=善」という呪縛から、日本の財政・経済政策がようやく脱却しようとしている可能性があります。


結論 — なぜ「財務省の考え方」は問題だったのか

まとめると、以下のようになります:

  • 財務省の長年の政策は、「借金を増やすな」「歳出を抑えろ」「PB黒字化を最優先」という緊縮思想に基づいていた。

  • しかし、それはデフレ・低成長にあえぐ日本経済にとっては、逆に経済を冷やし、成長と分配の停滞を固定化してしまうものだった。

  • 実際、過去 20〜30年で実質賃金や世帯所得が大きく伸びず、家計消費・国民の実質的な豊かさが向上しづらかったというデータ・分析がある。

  • さらに専門家の間では、財政規律一辺倒ではなく、「経済成長・分配・将来投資」を重視する財政運営への転換を求める声が強まっている。

  • 最近は、政府・政策もその方向へ徐々にシフトする可能性が出てきており、かつての「財務省=緊縮至上主義」が見直されるきざしがある。

つまり、「借金=悪・借金返済主義」は、状況に応じて柔軟に見直されるべきであり、特にデフレ・低成長期にはむしろ積極的な財政出動が必要だった――というのが、財務省の考え方が問題視される根拠、というわけです。

GHQ占領政策と戦後日本経済の“設計図”を読み解く

日本の経済団体の頂点に立つ「経団連」。
その存在は、戦後の経済政策や産業界の意思決定に絶大な影響力を持ち続けています。

しかし、経団連がなぜ誕生したのか?
この歴史的背景を知る人は、意外と多くありません。

実はそのルーツには、GHQによる占領政策が深く関わっているのです。

今日は、そんな経団連の誕生と戦後日本の“見えない設計図”について掘り下げます。


GHQ占領政策の二本柱

「非軍事化」と「民主化」がすべての出発点

戦後、日本はアメリカ主導のGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)により占領されました。
GHQが掲げた日本再建の二大方針は以下の通り。

① 徹底した非軍事化

  • 軍隊の解体

  • 軍国主義指導者の公職追放

  • 軍需産業の弱体化

これは、日本が再び戦争できない国家にするための基盤づくりでした。

② 経済の民主化

特に象徴的なのが「財閥解体」です。

三井、三菱、住友などの財閥は戦時経済の中心であり、軍部と強く結びついていました。
GHQは、巨大資本の独占が民主主義を損なうと判断し、その解体を進めました。

ここから、日本の経済構造は大きな転換点を迎えることになります。


経団連誕生のプロセス

財閥解体 → 統制団体の消滅 → 新たな経済組織の必要性

戦前の日本経済は、財閥と戦時統制団体によって動かされていました。しかし、終戦後はそれらがすべて解体され、産業界は統一的な意思表示の場を失います。しかし、混乱する経済状況の中で、GHQからの政策に関する意見をまとめる窓口、日本経済復興の司令塔がどうしても必要になりました。

 

そこで主要な産業団体が集まり、1946年8月「経済団体連合会(経団連)」が誕生します。初代会長には、日産化学工業社長の石川一郎が就任。経団連は、財閥でも政府の統制組織でもない、「戦後日本の新しい総合経済団体」として位置づけられました。


アメリカの意図と影響は続いているのか?

経団連の誕生がGHQの占領政策の流れの中にある──
この歴史的事実は、次のような見方を生み出しています。

● 戦後日本の経済構造は、アメリカ型資本主義の延長線上に設計された

● 経団連は、その仕組みの中核として存在し続けている

実際、経団連は一貫して自由主義経済、市場開放、国際競争力の強化を主張し続けており、その方向性はGHQが作った戦後路線と重なります。そして、経団連の提言は、税制、労働制度、産業政策など、多岐にわたり政府の意思決定に影響を与えてきました。“財界総理”と呼ばれる会長が象徴するように、経団連は戦後日本の経済進路を決定づける存在なのです。


今こそ必要なのは「歴史を踏まえた主体性」

経団連は日本経済の発展に大きく寄与してきました。その一方で、歴史的背景を振り返ると、日本の経済システムは外的要因により形成された側面も見えてきます。その事実は、私たちに2つの気づきを与えます。

① 経済構造を“所与のもの”として捉えない

戦後日本の仕組みは、占領期の特殊な状況の中で設計された。だからこそ、その前提を知ることが重要です。

② 経団連の意見を「絶対」とせずに多角的に見る

経団連の政策提案が、誰にとって有利なのか、どんな未来をつくるのか、を主体的に考えることが必要です。

 

経済のルールは勝手に作られたものではなく、歴史的背景の中で“設計された”ものです。その設計図を理解することが、これからの日本を考えるための確かな土台になるはずです。


おわりに

GHQの占領政策と経団連の誕生を振り返ることは、「なぜ今の日本がこうなっているのか?」を理解する大きなヒントになります。歴史を知ることは、批判のためではなく、未来を選び取り、自分たちの意思で動くための第一歩。

 

日本の経済構造は、私たちが主体的に考え、これから作り替えていくことができるのです。

GDPという指標はアメリカに都合よくつくられた

——成長神話の背景と、いま求められる新しい豊かさの物差し**

 

「GDPで国の経済規模や豊かさを測る」
 

これは今や当たり前の世界基準のように思われています。

 

しかし、GDPという指標は最初から“普遍的な豊かさ”を測るために作られたものではありません。歴史をたどると、アメリカの戦略・思想・国際政治の中で整えられた “非常に偏った尺度” であることが見えてきます。

 

この記事では、GDPがなぜアメリカ中心に発展したのか、その裏側、そして現代でGDPを追い求めるのがナンセンスとされる理由について解説します。


■ 1. 戦争と大恐慌が生んだ「アメリカ式・成長の物差し」

GDPの原型が整ったのは1930年代。
大恐慌で経済が崩壊し、アメリカの政策転換が急務だった時代です。

● 経済を“管理する”必要が生まれた

・どれだけの生産力が国にあるのか
・戦争を遂行する余力がどれだけあるのか
・景気の落ち込みをどう把握するのか

これらを数字で掴むため、経済学者サイモン・クズネッツが国民所得統計を整備し、それがGDPの土台になりました。

ここで大きな思想的影響を与えたのが、ケインズ経済学
「政府が総需要をコントロールし、景気を安定させる」
という考え方です。

GDPは、この国家による経済管理のための“監視装置”のように使われ始めました。


■ 2. 冷戦と“資本主義の勝利”を示すための道具

第二次世界大戦が終わると、アメリカはソ連との冷戦へ突入します。

● アメリカ vs ソ連

どちらの体制が“優れた社会”なのかを競う時代。

その答えとして最もわかりやすい数字が「GDP成長率」でした。

・資本主義は成長している
・自由経済のほうが豊かになっている
・アメリカ中心モデルは成功している

これを世界にアピールするために、GDPは“勝利の証明書”として多用されました。

もはや経済の実態を正確に測る以上の目的を持ち、政治的プロパガンダとして機能した面があります。


■ 3. ブレトン・ウッズ体制で世界標準に押し広げられた

戦後の国際秩序は、アメリカ主導のブレトン・ウッズ体制によって形成されます。
IMF・世界銀行を中心に、世界の経済ルールをアメリカが作りました。

そのとき採用されたのが、
GNP(現GDPの原型)=アメリカ式のものさし

融資や支援の条件として「国の経済規模」を測る必要があり、アメリカが主導して世界にこの指標を広めたのです。

つまり、各国は
アメリカが良しとする“成長モデル”に合わせざるを得ない状況に置かれた
ということです。


■ 4. 市場主義・消費主義を正当化する指標として

GDPは「市場でお金が動いた活動」だけをカウントします。

そのためアメリカ型の
・大量生産
・大量消費
・市場拡大
を推進する資本主義と非常に相性が良い。

結果的に、GDPを伸ばすこと=経済政策の中心となり、世界中が「もっと消費しよう、もっと生産しよう」という方向へ進んでいきました。


⚠️ GDPを追い求めることが“ナンセンス”とされる理由

GDPは経済規模を測るには便利ですが、現代の幸福や豊かさからすると、あまりにも不完全な指標です。


■ 1. 環境破壊が“プラス”に計上されるという矛盾

たとえば、
・工場が汚染 → 消毒・環境対策 → すべてGDPにプラスです。

自然が失われても、災害が増えても、修復工事が増えればGDPは増える。
持続可能性という観点では完全に逆行しています。


■ 2. 所得格差や不平等を無視する

GDPは“平均”で語られます。

しかし
・富裕層がより豊かに
・中間層が衰退
・貧困層が増加

という状況でも、GDPは成長することがあります。

「パイの大きさ」だけで、「どう分けられているか」は反映しません。


■ 3. 幸福度(ウェルビーイング)がまったく測れない

GDPは
・余暇
・家族との時間
・健康
・人間関係
などを一切評価しません。

残業が増えて生産力が上がればGDPは増えますが、働く人の生活の質は確実に下がります。


■ 4. 家事・育児・介護などの“社会を支える無償労働”がゼロ扱い

専業主婦(主夫)が行う膨大な労働はGDPに含まれません。

しかし、家政婦を雇えばGDPは増える。

これは
家庭内の労働の価値が“見えないもの”にされている
という大きな問題です。

その結果、女性の貢献が過小評価されてきた歴史的背景にもつながります。


■ まとめ:GDPの“呪縛”から解放されるべき時代

GDPは、アメリカの戦略、国家運営の必要、冷戦の政治的意図、消費拡大モデルの正当化、こうした歴史の流れの中で生まれ、広まりました。

 

今日、私たちが求めるべき豊かさは、
・持続可能性
・格差の縮小
・幸福度
・健康
・コミュニティ
・家族の時間
など、すでにGDPでは測れない領域に広がっています。

 

今必要なのは、
GDPの外側にある「本当の豊かさ」を見つめること
かもしれません。