ボイラーマン | キワ者便り

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マンガ家 入江喜和のブログです。

だしぬけにナンですが
先日、田中哲司さんのお芝居を観させていただきました
赤堀雅秋さん作・演出の「ボイラーマン」

田中哲司さんはドラマ「ゆりあ先生の赤い糸」でゆりあさんの夫、ゴロさん役を演じてくださり
配役が決まった当初は

「へぇー…この方がゴロさん」

と正直ピンとこなかった
ドラマなどでチラと見かける田中さんは、チャランポランな所は全くなく見え、体格もとてもご立派でいらっしゃるし、ゴロさんのちょっと小柄でフニャんとしたカンジを出すのはかなり難しいのでは?と思ったのだ

でも、そんな素人の私に娘が言い放ったのが

「ちゃんと出来る俳優さんをキャスティングしてくれたんだね」

という一言で
娘は舞台が好きで、よく小劇場から歌舞伎、バレエ、大きな劇場の演劇なども観に行っているので、(そうしちゃ金欠になっている)日頃テレビとマンガしか見てない私よりはずっと目がこえていると思われる
そんな娘の目には田中哲司さんは高評価
それでオバさんも安心してドラマを見始めたんだけど

いやー
やられましたよね
チャーミングで可愛く、原作よりどこか誠実に見えるゴロさんを見事に仕上げてこられました、田中さん
気がつけばファンになっており、この度娘と共に下北沢の本多劇場まで馳せ参じたわけです

いやもう、行けないかとハラハラもありました
先月末に、施設に入所してる母が転倒・手首と鎖骨を骨折してしまい、一時はどーなることかと青ざめましたが、高齢なのと認知症があるので、手術はしない方向になり、そのかわり現地の病院まで週1で付き添い通院することになった
病院へ行くとなると1日仕事で、とはいえ付き添いだけなのに帰るとグダグダで情けない
その上単行本仕事もありで、もう仕事遅れ放題
北海道で開催されていた大和先生・山岸先生の展示もホントに泣く泣くあきらめてのこの時期でしたので

観劇に行った際も、もうたいした寄り道もせず(パン屋さんでカフェオレと焼き菓子かっこんだだけ)ソッコーで帰宅しましたが

演劇もやっぱりライブなんだなと、観に行くと思います
熱と歓喜が伝わり、こちらが元気になるよね
田中さん演じる主人公はゴロさんとはまた違うけど、どこかフニャんとした哀愁のあるチャーミングな役どころで、大きな背中が切なくて大変良かった
あと共演者の方々がバリテクすぎて、目が離せませんでした
ホントにみなさん演技飛び抜けて上手い方ばかりだなと素人のオバさんさえ感心するんだから、間違いない

作・演出の赤堀さんも出演されており、作家としても演者としても素晴らしく魅力的な方だと思いました
あっという間の2時間で、20日に千秋楽をむかえましたが、もう一回観たかったなー

さてさて、元気をいただきましたオバさんは、引き続き遅れ放題の仕事がんばります

あ 「みっしょん!!」2巻出ます
また別の回にお知らせしますね