2014年7月下旬に訪れた沖縄旅行記その5です。
平和祈念公園を訪ねた後、この日宿泊するペンションに向かう道すがら、ガイドブックを見ながら気になっていた「奥武島(おうじま)」に立ち寄ることにしました。
南城市にある奥武島は、沖縄本島と一本の橋で結ばれているため、船に乗る必要はなく車で気軽に訪ねることができます。同じような陸繋島である江ノ島と比べると、島の大きさはひと回り小さいですが、人口は2.5倍以上の約1000人ほどの人々が暮らしています。

到着したのは夕方18時頃で、陽はすでに大きく傾きはじめていました。カーナビを見ると海岸沿いに道が伸びていて、島内をグルっと周れそうだったので、まずは車で島を一周してみることにしました。
すると島内を走りはじめてすぐに、沈みゆく太陽が、低く垂れこめた雲に隠れたために現れた眩い光芒が、辺り一面を照らしはじめました。車窓からこの景色を見て、急いで車を降りました。

背の低い堤防の上に登ってあぐらをかいて、空一面に広がる光芒を眺めながら、沖縄ならではのゆったりした時の流れに身を任せました。何だかとても幸せな時間でした。

島の最南端付近で車を停めて堤防をよじ登ると、目の前にはゴツゴツした岩肌による遠浅の海岸線と、紺碧の大海原が広がっていました。夜の訪れを感じさせるヒンヤリした海風が、頬をそっと撫でていきました。
実は、奥武島という名の島は沖縄県に5つあり、かつては死者を弔う島だったそうです。沖縄では島の洞窟に安置する葬送の習慣があり、洞窟内が黄色い光に満ちていたことから「青(オウ=黄色を青という場合があった)の島」といわれ、時を経て「奥武島」と呼ばれるようになったそうです。


島内を一周して、本島に面した港の近くに車を停めました。港には複数人で漕ぐレガッタのような船を何艘か見かけました。これは旧暦5月4日(5月末〜6月下旬)に行われる祭で使用する船で、航海の安全や豊漁を祈願して、爬竜船(はりゅうせん)で競い合う、ハーリーと呼ばれる競漕で使われます。
船体に描かれたカジキマグロの絵や、装飾は一艘ずつ微妙に異なっていて、眺めているだけでも楽しかったです。

港で見かけたトラ猫です。その眼光はとても鋭く、獲物を探してウロウロしていました。写真を撮らせてもらおうと近づきましたが、ここまでが限界でした…警戒させちゃったかな^^;

奥武島には海産物の食堂や、天ぷらの売店が立ち並んでいます。特に天ぷらは安くて旨い! ということで、ガイドブックでも紹介されるほどの人気です。今回はたまたま近くにあった「テルちゃん いまいゆ市場」に向かいました。
奥武島の天ぷらブームの火付け役となったお店は、島の入口付近にある「中本鮮魚店」で、10数年前に売れ残りの刺し身を天ぷらにしたところ大好評で、その後クチコミでその人気が広がっていったそうです。


店頭にある真っ赤なベンチで、トラ猫が無防備な格好で寝そべっていました。お店の招き猫のような存在なのでしょうか、続々と天ぷらを買いに訪れる客が、代わる代わる撫でていたのが印象的でした。私も撫でさせてもらいましたが、とっても可愛かったです^^

夕ご飯のために買い込んだ天ぷらです。左から海ぶどう、アーサ、さかな、いか、もずくです。天ぷらは1個60円だったので、調子に乗って5種類も買いましたが、まさかこんなに大きいとは…。ひとりで全部平らげるのは一苦労でした(汗)。
この日の夕食は天ぷらに加えて、近所(といっても車で10分ほど)のファミリーマートで買ったチーズカツ弁当で、沖縄の定番オリオンビールとともに頂きました。沖縄まで来て、なぜコンビニ弁当を食べることになったのかというと、この日宿泊したペンションでは夕食を頼んでおらず、また近くには飲食店がなかったためです。私の旅プランはいつも行き当たりばったりなのですが、この時はさすがに反省しました…(苦笑)。
相方と合流する明日からは、もっと沖縄らしいご飯を食べよう! と心に誓ったのでした。こうしてひとりで旅した沖縄の初日が過ぎていきました。
奥武島(地図データ © 2014 Google, ZENRIN)
最後に奥武島の場所を紹介します。リンク先はGoogleマップとなります。次回は女性に人気の、隠れ家的なカフェでのランチタイムをお届けします。
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