当社で力を入れている&推しの商材というのがあります。ことiQに使う商材については、Air Repair iQで相当に実作動テストを行い作動状況を把握して分析し、私(一応、メーカー開発&営業出身の競技ドライバーです)が納得できたうえでのお勧めメニューとしています。そこには耐久性やサポートに関しての事も含まれてきます。

 

今の車の制御は、CAN通信で電気に係わるもの丸ごとネットワーク化されていて、言わば一般的に言う通信LANのようになっているんですね。エンジン制御系、動伝達系、制動系、灯火類、アクセサリー・・・それぞれにサブコントロールユニットがあり、それが一つのLANで結びついていてお互いの動向を相互通信で見合っている状態とでも言いましょうか・・・

 

 

 

 

 

 

この通信制御の大本はメインECUになるのですが、このメインECUで正常と判断されるプログラム(補正幅があります)より外れたデーターが伝わるとその部分を故障と判断して、全体のシステムを守るためにセーフ―モードに移行する場合が多いです。

 

私が装着して問題があったのが”スロットルコントローラー”。最初はそれなりに良かったのですが、ECUの学習が進むにつれてエラーコードが発生する率が高くなってきたんですね。吸気、排気系を交換してからは更に頻発してきました。なので結局は取り外す事に・・・

 

原因はECUプログラムがもつ正常作動状態のスロットルバルブ動作状況を逸脱する動作が行われている、とECUが判断したためです。なので私は”追加補正機器によるライトチューニング法はダメだな”と判断するに至ったのです。

 

当社のチューニングの基礎部分である、カーボンナノチューブペーストによる通電条件改質、Air Repairアーシングシステム、エレスタビヒューズはCAN制御通信系の質を向上させる事を目的としています。CAN制御系へ異常信号を与えるようなことを行わずにECU内の補正機能を活かし、実パワー(単純にいうと)の向上を行うように考えたものなんですね。

 

広い意味で言うとタンクタイガーやオクタスRのような燃料活性化触媒やオクタン価向上剤に関しても、CAN通信によってECUに送られる燃焼状態の信号によって、ECUが点火時期の進角を進めたり燃料を絞ったりする事による実馬力向上を行うようにCAN制御によって行われるECUプログラムのエンジン制御補正機能を応用するものなのです。

 

当社で唯一認める事が出来たのがシエクル製の商品群のサブコン系です。シエクルさんには他に吸気配管における空力を追求して実パワーを向上させる商品”レスポンスリング””インテークDiffuser””レスポンスブレード”なんかがありますよね(Air Repair iQには条件的に装着不能なので未装着)。考え方は私とかなり近いんですよね。

 

※MINICON-DSとMINICON-αの配置状態:配線処理の状況の一部

 

サブコンは燃料噴射タイミングのみを受け持つ”MINICON-α”、点火時期のみを受け持つ”MINICON-DS”、吸気量を補正することにより車両全体から得る情報からECU制御と共にシステム全体をコントロールする”MINICON-PRO”の3種類を使っています。”MINICON-DS”に関しては2気筒同時点火制御も付帯していますので、Air Repair iQに関してはオリジナル装着方法として2基装備として4気筒(1NRは4気筒なので)同時点火にしています。

 

長くなりましたが、ここからが本題です(笑)

 

当社でMINICONを組み込む際には気を付けている事がいくつかあるんですね・・・

先ずはヒューズを全てエレスタビヒューズに交換する事。CAN通信の電気信号は端末(補器)や枝分かれ(系統)、電源供給&通信系統はヒューズを通ります。このヒューズが曲者で通電そのものはあるものの、面は点接触(コロナ放電によるノイズ発生)や空中放電で電気信号の質の低下があるのです。加えて磁場の発生による電子移動の悪化、がありシステムの足を引っ張る条件を作っているのでそれを解消してやるのです。

 

カーボンナノチューブペーストを各電極塗布します。電源供給ラインにおける電源の安定化を狙い、先ずはバッテリーの±両極のターミナルと接続電極にカーボンナノチューブペーストを塗布して接触抵抗をほぼ無くすようにし、+側から車体に電源供給をする接地線ターミナルと車体側ボルト穴&面(ここは塗装を取る場合があります)にも塗布します。

 

そして次はエアフロセンサーやカム角センサーや水温センサー等のECU情報集集ラインのカプラーへのカーボンナノチューブペーストの充填塗布。これはより正確な情報伝達が早く行えるようにするためですね。この部分への充填塗布はかなりの根気と集中力が必要です。これも接続箇所でのロスを無くすことが狙いです。

 

ちなみにAir Repair iQで初めて検証をしようと塗布したところ、一瞬システムがフリーズしてしまい焦りました。送受信データが増えすぎたためだったかと思います。少し時間をおいたら復活して学習したらかなり調子よくなり一安心(笑)という事も・・・

 

あと地味な作業で重要なのが配線の処理と防水防滴処理です。

MINICON類はアルミケースの嵌め合わせで作られています。室内設置ならば問題ないのですが、エンジンルーム内設置だと内部への水気の侵入が不安になりますよね。

 

MINICON-DSとαは機能上エンジンルーム内設置なので、ケースの嵌め合わせ部分へコーキングを施して水の侵入を防ぐようにしています。それに追加で底面のディップスイッチや配線が出ているところに付属のゴムキャップを加工して装着します。

 

そして制御用のハーネスの処理。接続用カプラーはカーボンナノチューブペーストを充填塗布した後に接続するのですが、高温部分に接触しないように這わします。MINICON類は、ある程度の汎用性をも考えているので制御配線は長めなのです。それを処理しながらの接続です。

 

全てのカプラー部へは絶縁テープを巻き水の侵入を防ぎます。長めのハーネスは円を描くようには丸めない。これは通電する配線を巻くとループコイルとなり磁場が生まれるからなのです(フレミングの法則ですね)。電気信号が緻密で低電圧定電流なので少しの磁場も影響を受けやすいことからその心配を無くすための工夫ですね。

 

これはそのままブラブラさせるのではなく、近くでしっかりしていて尚且つフレキシビリティのあるしっかりとした配管やハーネス束に固定し、配線の重量が各本体根本にかからないようにする。雑に固定するのではなく、例えばインシュロックタイを複数使ったりスパイラルチューブを使ったりします。

 

MINICONのセッティングは他のセッティングパーツと共にとても大切です。しかしながら基礎的な装着方法の部分において手を抜いてしまうと、低寿命になったりECUエラーを発生させたりしてしまいます。ですから基本的な作業はしっかりと考えながら行うように心がけるようにしています。

 

 

以上の事を踏まえた上でシエクルさんのMINICON系を使うと、ツボにはまればかなりの信頼性とパフォーマンスを手にすることが可能になります。当社の推しですよね。

 

しかし、当社の作業ポイントをネタにする日が来るとは・・・(;´∀`)

 

 

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