Air Repair iQのパワーは概ね1329ccから130馬力を発生させています。その基本的な考え方は如何に無駄なく燃焼を行うか?馬力とは何か?をシンプルに考える事から始まるのです。

 

 

如何に綺麗に燃える燃料を供給するか?これの答えが燃料活性化触媒”タンクタイガー”です。酸素と炭化水素の化合、すなわち燃焼状態を良くするのに寄与します。ここにはエンジンの出力発生の基礎理論が関係するのです。燃焼反応でガスは膨張するのですがその力は外気温と燃焼温度の差によって変わるのです。この差が大きいほど力が大きくなるのです。外気温は低く燃焼温度が高いほど高いトルクが生み出されます。

 

※オクタスRとタンクタイガー(ガソリン用)

 

タンクタイガーを使う燃料は酸素と結びつきやすくなるように変化しているので、燃え残り(一酸化炭素など)が生まれにくくなります。通常だと燃え残ってしまう燃料を燃やすので燃焼温度が高まり排ガスもクリーンになるのです。

 

エンジン馬力は1行程(吸気、圧縮、燃焼、排気:4サイクル)あたりの出力(即ちトルク)が単位時間あたりに仕事を行った量(トルク×回転数)ですので、そこを追求することでパワーとクリーンの両立を図る事ができるのですね。この高回転化の部分で燃料に改質を加えるのが”オクタスR”なのです。オクタスRは他の添加剤と違い、オクタン価向上だけに絞った成分のためにタンクタイガーの作用の邪魔をしないので当社のお勧めとしているんです。

 

エンジン単体を機械的工作によって変化させ出力向上を狙うのが、昔からある方法の主流(排気量アップ、圧縮比向上、部品の軽量化、吸排気効率向上)なのですが、iQに使われるエンジンのような今の大方のエンジンは圧縮比向上、部品の軽量化&小型化&高精度化は既にラインオフの状態でなされていて、あとから大々的に手を加える手法はできないに等しくなっています。またCAN通信によるECUの制御もあって、車検に対応しながら出力向上を目指す事は非常に困難な事になるのです。

 

沢山の空気を得る事が出力向上の鍵となるのですが、排気量を変える事は処々の問題でほぼ不可能、空気を押し込む過給機もスーパーチャージャーでは機械損失馬力もあり微妙な判断ですし、ターボチャージャーも機械的な熱対策(制御も含め)や費用の面を考えると判断に悩むところ(トライをしてみたいとは思いますが)。

 

そこで生まれたのが”エアスムーサー”です。大容量のエアクリーナーケースを持つiQならではのパーツで、エアクリーナーケースにファンネルを加える事で一気にエアフィルター以降の空気を吸う事で吸気量を増やす事が可能になるパーツです。考え方はサクションボックスと同じ。キノコ型は確かにフィルター面積が増えて多くの空気を吸う事ができますが、フィルターそのものがある事には変わりがなく圧力損失は存在します。

 

 

エアスムーサーはフィルターの後ろの空気を邪魔ものなく吸い込むので吸気量はかなりのものです(測定値で1329ccの1NRで約1500cc並みの吸気量)。またエアクリーナーケースのフィルター後ろの空気を平均的に吸うので、負圧が平均化され流速が低くなり圧力損失(吸気抵抗と巷で言われるもの)が低くなるのです。

 

この大量に取り入れる空気量に対応して、燃料の増量やVVti(可変バルブタイミング)作動タイミングなどが、ECU=CAN制御で補正が加えられ出力が向上するのです。ただ純正ECUの補正量では限界があるので当社ではシエクル製品のMINICONの3種を使い、制御信号伝達に影響のある部分の電圧信号の質を向上させるためにカーボンナノチューブペーストを使うのです。

 

ここでMINICON3種の役割を紹介・・・

  • MINICON-PRO:ECUを補うメインのサブコンで吸気量に対して燃料の濃さと介入タイミングの調整を行います。この補正制御はシステムの点火時期、燃料噴射量、VVtiタイミングをそれにあったものに変更がかかります。
  • MINICON-ALFA:燃料噴射時間とタイミングの運行状態に適正化させることだけに絞ったMINICONでトルクアップに貢献します。私のいうトルクアップとはスロットル操作に瞬時に出力が立ち上がる事を指します。
  • MINICON-DS:点火時期の最適化のみに特化したサブコンです。点火時期は高回転化による出力の鍵を握るのですが、そこを最適化する事で高回転化し高回転域でのトルクを維持(フラットトルク化)することが可能になります。また1台使用(標準方法)で3気筒ならば1番3番、4気筒ならば1番3番もしくは2番4番シリンダーの同時点火を行うようになります。同時点火は掃気直後のタイミングで再度スパークを与える事で、燃え残りの燃焼ガスを燃やしガスのクリーン化と正規燃焼シリンダーの燃焼膨張の動きの助けとなります。Air Repair iQは2基使い全気筒同時点火化しています。
これらMINICON(特にALFAとDS)を使うと、点火時期や燃料噴射に使われてた純正ECU制御の負荷が軽くなる、という利点も生まれてきますよね。
 
※MINICON-PRO+エアスムーサー装着車専用補正ユニット
 
※MINICON-ALFAと2基のMINICON-DS
 
 
 
また吸気量を測定する大切なセンサー”エアフロセンサー”へはFORTEを施工もしくはシエクル製品”レスポンスブレード”を装備する事で更なるパワーを得る事が可能になるのです(エアフロセンサー周囲の空気の流れを正確にする働きがあります)。
 
 
さて今回は結構踏み込んだ内容のブログになりました。ちょっと長くて難しかったでしょうか?有料メルマガの質に近いかもです。これをもう少し踏み込んだ内容で有料メルマガにするかもニヤリ
 
これらの手法や考え方はiQだけではなく、制御に係わる考え方や対処法に応用が効くと思っています(考え方のPDCAサイクル)。むろん車にはOKですよね。ご興味がある方は遠慮なくお声掛けください照れ