ラジエターに取り付けられているラジエターキャップを先日交換しました。
私は一年毎に交換しています。なぜかって?
温まると常に内圧が高くキープされるラジエター内、そして内圧が高まると圧力を逃がす役目をもっているのがラジエターキャップなのですが~
圧力弁はスプリング、パッキンはゴム系です。熱と圧力の繰り返しなので一年でかなり耐圧性能が落ちてくるのです。
ラジエターキャップの純正品の圧力は旧い車だと0.9Kg/cm2、今の車だと1.1Kg/cm2の物が多いですね。ご存じかと思うのですが、水の沸点は標準大気圧で100℃。気圧が下がると沸点が下がります。高山で普通に御飯が焚けないのはそのせいなのです。
逆に高圧だと沸点が高まります。1.1Kg/cm2だとおよそ120℃が沸点となります。そして、熱交換の効率というのは外気温と冷却液との温度差が大きいほど高いのです(エンジントルクと同じですね。燃焼温度と外気温の差が大きいほど大きなトルクが得られる)。
この開弁圧力が一年におおよそですが0.1Kg/cm2下がると言われているのです。一年程度ではおそらく大丈夫かと思うのですが2~3年以上もほったらかしだと沸点は結構おちているのでは?と思うのです。
あと、冷却系のホース類の劣化の事を前のブログに書きました。乗らずにおくとゴムホース類の硬化が進行する、というやつですね。このラジエターキャップの交換サイクルにも関係してくるのです。
圧力が低下しながら(沸点が下がりながら)馴染んで劣化していく冷却ホース類やパーツ類。ある時に定期交換という事でラジエターキャップを純正新品に替えたら・・・内圧上昇に硬化したホースやシール類が耐え切れずに破れて水漏れ・・・
毎年ラジエターキャップを交換するのは、そういうことを防止する為でもあるんですね。
スポーツ走行用のお手軽チューニングパーツにハイプレッシャータイプ(多いのが1.3Kg/cm2)というものがあります。確かに冷却効率が高まり冷却液の噴き出しを抑える効果があるのですが、内圧が高まっているので劣化して弱い部分があるとそこが破損したりする可能性が高まるのです(GC8で私は経験しました。ラジエターのサイドタンクが割けた。)。
私としては、純正より圧力は上げずに常にフレッシュな状態を維持する方をお勧めしています。ただし、毎年交換ですよ。
純正だと価格もそう高くないですし、自分で出来る作業ですから工賃もかかりませんから