Qの車体について・・・
弱いと評する人(海外の人も含めて)がいますが、ずっと触ってきてテストで走り込んでそれを感じることはないんですよ。
特にフロント周りは申し分ない感じ・・・
たしかに初めてノーマルのまま乗るとグニャグニャな感じを覚えます。
それに脚まわりだけを変えて見ても、その傾向は残ると思います。
私がAir Repair iQ開発初期の頃にCUSCOのOSタイプストラットタワーバーを無理やり装着して判ったのが、エンジン+ミッションの揺れ(タワーバーにゴンゴン当たる)です。
グニャグニャ感の正体はエンジンマウントの柔らかさ(素材が悪いのではなく、高級路線用にランクル100と同素材のモノを使用)だったんですね。
方向を変えようとステアリングを操作を行い、ヨーモーメントを発生させた際に、ボディの動きに対して重量物であるエンジン+トランスミッションの動きが車体の動きに遅れて動く。
車体の動きが止まっても、まだエンジン+トランスミッションの動きが止まっていない状態(実際は数ミリレベルの振幅だと思います)で、その車体の動きに対してのアンバランスさがボディ剛性が低い、とのインフォメーションをドライバーに与えてしまうんです。
実際に、補強パーツを装着してきて、その車体強度の感覚としては私が乗っていた、CT9Aランサーエボリューション9MR-RS JAF公式戦対応のジムカーナN4車両の4点ロールバー(ピラー止め+リヤ斜行バー付き)並、いやそれ以上かも・・・
Frに関してはタワーバーを装着してはあるのですが、無くても良いかも?と今になっては思ってみたりしています。
強度の秘密としては、Frのメンバーにあると読んでいます。
分割タイプではなく、一体ものなんですね。
ロの字のプレス鋼板を溶接して作られたクロスメンバーと高張力鋼板で補強されたプラットフォーム。
車格に対してプラットフォーム接続部強度も確保する構造になっています。
ですから、米国のユーザーが好む、アンダーブレースバーは必要ないな?と思っています。
ただ、クロスメンバーと足回りの構成部材は連結されているので、トランスミッションを降ろしたり、エンジンに付随するもので下部に関わるものをいじるときは、クロスメンバーを外す必要が出る場合もあり、その場合は足回りの一部を外す手間がかかります。
ノーマルでも、全体的にみれば強度は十分確保できている車体であると判断しています。
iQはキャラクターを理解してその特性を活かす方向で触らないと触った意味がなくなる可能性が出てくる特徴を持っています。
これは、今の世代の車全体にも共通していることです。
先日、記事にした「タンクタイガー」もその一つです。
いい燃料、いい空気、いい火花の三つが燃焼効率を上げる要素なのですが、一般的ユーザーさんたちが一番蔑ろにしているように感じているのです。蔑ろにしているのに、燃費が~、パワーが~・・・矛盾していますよね(^。^;)
そういった事を、iQはチューニングする過程で教えてくれました。
特殊ゆえに基本的アプローチと考察が必要、そんな車です。
http://www.t-san9.com/original.html