コロンブスの卵・その2 | 靴の一歩堂店主のブログ

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先日は「誰もが簡単にできるけど、最初に実行するのは難しい」と言った

コロンブスの卵について書き込みをしました。

 

世の中を見ると、

なかなか常識を打ち破ることはできないけど、

やってみたらだれでも簡単にできることで、

技術が大きく変わった!って例がいくつもあることが分かります。

 

例えば現代の警察官はピストルを両手で支えて撃ちますが、

昔は片手で狙って撃っていました。

考えてみたら両手で支えて狙った方が絶対に命中率は高くなります。

でも、ピストルは両手で撃った方が命中率が高くなると実践した人は、

ピストルが出来てから数百年たってから現れたのです。

「なーんだ、こんなに単純なんだ」って後から思っても、

最初に一歩を踏み出すのは数百年かかっているのです。

 

そして、ここでもう一つの落とし穴があります。

「なーんだ、誰でも簡単にできるじゃないか!」って思われた技術や発想は、

「誰でも簡単にできるのならば、

もっと予算と手間をかければさらに良くなるのではないか?」

と考える人が必ず出てしまうことなのです。

 

ピストルの話が出たついでに、

戦争中に低予算で簡単な作りの銃の話題です。

戦争では兵器を大量に用意しなくてはいけなかっので生産効率を優先した単純な作りの銃が出来ました。

「なーんだ、こんな単純な構造でも弾丸は発射できるんだ」みたいな銃です。

ところがこれに気を良くした人が、

「もっと精度を高めたもの」を作ったら良いんじゃないかって、

精度の高い銃を作ったんですけど、

精密すぎて過酷な環境の戦場で故障が頻発して使い物にならなかったのです。

最初にできた「なーんだ、こんなに単純なのか」と言う銃は、

単純であるがゆえに故障が少なく信頼性が高かったのです。

 

とある商店街で予算をかけないで行った単純な(でも、どこも実践していない)イベントが大成功して、

参加したお店の売上が大きく増えたのを見た隣の商店街が、

「あそこは低予算でやって成功したから、もっと盛大にやろう!」

と大規模なイベントを予算と手間をかけて行い、

確かに「人」は何倍も来たけれど、

「お客」はほとんど来なかったし、お店の売上も上がらなかった、、、って例もあります。

 

 

物事は単純になった方が成功の確率が高いようです。

その分やりやすくなりますし、

予算も手間も少なくなります。

「手間と予算をかけたものほど良いものである」と言う「常識」を覆すのは難しいのかもしれません。