一歩堂がパターンオーダー紳士靴の制作を依頼しているのが、
山形県にある「宮城興業」と言う会社です。
*もとは宮城県で創業したのでこんな社名です。
非常に高い技術を持った会社で、
紳士靴の本場・イギリスのノーザンプトンの技術を学んだ会社です。
元々は誰でも知っている有名ブランドの下請けとして靴作りをしていましたが、
今はその技術を生かして独自のブランドで勝負しているんです。
かつて下請けとして靴を製造していた靴メーカーの社名を見るとそうそうたるものです。
(社名は出すことができませんが)
誰でも知っている日本の高級ブランドはもちろん、
アメリカの大統領が愛用する靴メーカーや、
イギリスの高級靴メーカーの靴も作っていました。
そんな1足10万円近くする靴と同じ技術で作られた靴を、
「無理しない価格で提供できないか?」
と、現在のパターンオーダーシステムが出来上がりました。
スーツもフルオーダーだと最低15万円はしますが、
イージーオーダーだと3~4万円でかなり自分の体に合ったものが、
好みの生地やデザインで作ることができます。
宮城興業のパターンオーダーも、
42900円(税込み)で自分の足に近い型で、
好みのデザインで作ることができます。
スーツのイージーオーダーとほぼ同じ価格帯なんです。
かなり良い素材で、しかも高い技術で作られているので、
10万円以上するフルオーダーの靴と比べても(一般の人は)違いが分からないくらいです。
私も仕事柄「宮城興業のパターンオーダー紳士靴」を5足持っていますが、
とても4万円強で買える靴には見えません。
皆さん、もっと高級な靴を履いていると勘違いしてくださいます。
こんなに素晴らしい仕組みなのに、
残念ながら靴のパターンオーダーってあまり一般的ではありません。
一歩堂の仕事って、
こうして「胸を張って履ける高級靴を普通の人が無理せずに手に入れるようにしたい!」と言うメーカーの思いを
一人でも多くの方に伝えることだと思っています。
かつてスーツは「仕立てる」って言ったほどで、
オーダーメイドが一般的でした。
それを業界の先人が苦労してイージーオーダーを一般化させました。
同様に靴もイージーオーダー(パターンオーダー)が一般的になるような日が来るのかもしれません。
そんな日を目指して、
これからも一歩堂は「パターンオーダー紳士靴」の普及活動を続けてゆきたいって思っているのです。