お城めぐり阿波~ その1、~撫養城 | みののかみのブログ アメブロ版

みののかみのブログ アメブロ版

美濃国出身・在住のみののかみが日々気付いたこと・感じたことを書き出すもの也

史跡および日帰り天然温泉の訪問記が殆どと成り候

ここ2~3年、

四国のお城と城下町を次々に訪れているが、

四国4県の中で徳島県だけは、

旅行計画を立てて高速バスに予約乗車して訪れる

範疇に入っていなかった。

その理由は、

四国4県の中で徳島県だけ、

明治維新以前建築の現存天守閣も

元通り復元再建された天守閣も存在していないこと、

それから

徳島県が近畿地方以東からは四国の出入口で、

夜行高速バスの発着は

非常に不便な時間帯になること。

そして、四国の中で徳島県内だけ、

県庁所在都市から郊外へ延びる私鉄電車が存在せず、

電車に乗る楽しみも無いこと。

 

徳島が四国の出入口ということは

京阪神に近いということでもあり、

昼行の高速バスは京阪神地区から頻発しているが、

片道で3時間近くかかるため、

丸1日徳島県内に滞在したくても

バスの乗車にかなりの時間を割かれてしまう。

滞在時間が限られるうえ

訪れたいと思う城郭も城下町も無く、

電車に体験乗車も出来ないため、

私の旅行計画の選択肢からは自ずと外れていた。

 

しかし、今年3月に、

NHKの人気テレビ番組『ブラタモリ』を観てから、

徳島県へ行けないかなと思うようになった。📺

今年3月16日放送の『ブラタモリ』が、

徳島県の鳴門市を歩く回で、

撫養城跡の天守閣が画面に映ったことから、🏯

「天守閣が無いはずの徳島に天守閣がある!」と思い、

その後、

徳島県内には「川島城跡」にも

天守閣が建てられていると知り、🏯

建物遺構がほとんど無くなっている徳島城跡と合せて

徳島県内のお城めぐりの旅が出来ると考えた。💡🏯

 

江戸時代、徳島県内(旧阿波国)は、

全域が蜂須賀家25万7千石の領内で、

一国一城令では蜂須賀家の居城の

徳島城のみが存続し、

他の城郭はすべて破却された。

その徳島城も、明治に入り蜂須賀家が退去すると、

すべての建物が撤去されて、

結果、阿波国内には城郭の建物遺構は皆無となった。

しかし、昭和の後期になってから、

蜂須賀家が阿波国内を統治するための9つの支城

「阿波九城」として

一国一城令発令まで存続させていた城郭のうち、

鳴門市と川島町(現・吉野川市)が、

それぞれの域内の阿波九城の城跡に、

史実にはあり得ない高層の天守閣を

自治体のランドマークや博物館施設として

建設してしまった。

昭和の後期には、

実際の城郭の跡にも関係性の無いところにも、

全国のあちこちに、

自治体行政も民間の篤志家も競うように、

史実にはあり得ない立派な天守閣を次々に築き、

鉄筋コンクリート造りの豪勢な天守閣は、

平成・令和とそのまま残っていることが多い。

江戸時代に1城のみ存続した徳島城でさえ、

復元再建されたのは城門の「鷲の門」のみなのに、

鳴門市と川島町は、

藩都(県都)の城郭を差し置いて、

立派な鉄筋コンクリートの天守閣を建ててしまった。

これまで私は、

藩都(県都)の徳島城に建物遺構が無いことを理由に

徳島県の歴史観光を考えなかったが、

昭和後期に勝手に築かれた2つの天守閣と一緒に

お城めぐりの旅が出来ると考え付いた。💡

そして、このお城めぐりの旅で、

戦国時代までの阿波国の政治拠点だった

勝瑞城(館)の跡も一緒に訪れようと考えた。

 

今回訪れようと考えた、

撫養城・川島城・徳島城・勝瑞城は、

いずれも、

高速バスやJR路線といった

公共交通機関からさほど離れてはいない。🚌🚏🚉

徳島城に至ってはJR徳島駅の真裏で、

川島城と勝瑞城も、

JRの駅からそれぞれ徒歩10分以内の範囲にある。

撫養城はJR鳴門駅から徒歩15分程度だが、

高速バスの高速鳴門バス停からは

徒歩片道20分を超えてしまう。

撫養城は、

JR鳴門駅や高速鳴門バス停からの距離だけでなく、

標高62mの山上へ登る労力も考えなければならず、

真夏の厳しい暑さの中を15分以上歩き、🚶

さらに山上の天守閣まで行くのはどうかと思った。💦

JR鳴門駅は、

JR高徳線池谷駅から

盲腸線で延びるJR鳴門線の終点で、

徳島県内以外からのJRでのアクセスは不便で、

高速バスでは、

京阪神からの昼行バスの往復では滞在時間が限られ、

名古屋からの夜行バスでも

到着が午前3時半、出発が午前0時と

変な時間になってしまう。

そこで、今回は公共交通機関を利用せず、

クルマを運転して徳島まで行こうと考えた。💡🚙

昨年4月に、

徳島の手前の淡路島(洲本城)まで

クルマで往復していて、🚘💨

さらに3年前には

紀伊半島を海岸沿いに一周していたので、🚘💨

徳島もクルマで往復してこられる範囲と考えた。🚙

 

朝早く起きて、4時半に自宅を出発し、

6時頃に米原インターで高速自動車道に入る。🛣️

お盆のラッシュでも確実に四国へ近付き、

徳島県内での滞在時間を確保する目的で早出して、

撫養城の午前9時の開城を目安にクルマで走ったが、

京都あたりから、高速道路の渋滞はひどくなった。

新名神を神戸ジャンクションまで走れば

神戸淡路鳴門自動車道に直結するからと、

高槻ジャンクションから新名神を走ったが、

途中の茨木千提寺あたりから

「事故渋滞8km」と案内表示が出て、

クルマの流れがピタリと止まってしまった。

もがいても焦っても仕方ないので

大人しく渋滞の列に加わっていたが、

3kmほど超スローの渋滞が進んだところで、

事故処理が終わったのか渋滞は無くなった。

兵庫県内に入るとスムーズに走れて、

神戸・三木とジャンクションを通過して、

8時50分頃に明石海峡大橋を渡った。

淡路島では、東京の多摩ナンバーのクルマ同士が

目の前で走行車線と追い越し車線にたまたま並んだ。

首都圏で多摩ナンバーが並んでも珍しくないが、

さすがにお盆入りの時期で、

東京から遠く離れた淡路島で

多摩ナンバーたまたま並んだのは面白かった。

しかしその直後、室津パーキングエリアの入口で、

目の前で3重追突事故があり、

追い越し車線と走行車線を注意しながら

合図しながら行き来する事態もあった。

事故は、推測だが、

追突された方か追突した方かどちらかが、

室津パーキングエリアの入口に

標識を過ぎてから気付いてパニックになり、

前方不注意になってしまったのではないかなと思う。

後で、徳島県内でも、

周囲に気を遣わず、

車線変更箇所も遅れて気付くクルマがいて、

チコちゃんじゃなくても

「ボーッと運転してるんじゃねぇよ!💢」

と何度も思った。

 

室津パーキングエリアを過ぎて

緑パーキングエリアでの休憩を挟んで、

1時間ほどで淡路島を通過し、大鳴門橋を渡る。

大鳴門橋のすぐ先の鳴門北インターで

神戸淡路鳴門道を下りて、

徳島県道を鳴門市街方向へ走り、

小鳴門海峡を越えて、

撫養城跡のある妙見山へ向かう。

妙見山には中腹までドライブウェイが通っていて、

一番上の駐車場まで走って駐車し、🅿️🚗

階段を天守閣へ登った。

100段も無い階段を登りきると

妙見神社と天守閣へのアプローチがあり、

天守閣へ進んだ。🏯

妙見山の山上にパッと姿を現した

撫養城模擬天守閣。

「トリーデなると」という名称も付く

近世 “風” の天守閣。🏯

門や玄関扉は開いていて、

中へ入って行くと、

最上階まで階段が続き、

途中の階にはポスターがいろいろ掲示してあった。

そして最上階まで上り欄干へ出ると、

眺望は最高だった。👀

尾根続きの東側をのぞき、鳴門市内一円が見渡せる。

北側には小天守や妙見神社があるが、

その向こうに小鳴門海峡が眺められる。

西側には鳴門市街地が広がり、

南へ回ると、

海岸線や遠く延びる徳島平野が見渡せる。

平野の中に広がる大きな事業所群は、

徳島が誇る大企業である大塚製薬の工場と

隣接する「ポカリスエットスタジアム」だと、

後で前を通って気付いた。

 

この撫養城跡の場所は、

淡路島へ続く海岸線も島々も、

阿波国内の平野も両方抑えられる、

戦略的に重要な場所だと分かった。

そしてその重要性が、

蜂須賀氏の「阿波九城」として

存続出来た理由なのだと理解出来た。

天守閣から下りてクルマへ戻る際、

妙見神社を見ると、⛩️

神社と撫養城の両方の由緒書が掲示してあった。

 

クルマに戻り妙見山を下りて、

撫養城を見上げられる場所へ行った。

模擬天守閣の欄干から、

南側のサツマイモ(名産の鳴門金時🍠)畑の脇から

撫養城を眺められそうだと見えて、

妙見山と大塚製薬の間のサツマイモ畑の脇へ行き、

写真を撮った。📷

すぐ麓からでは模擬天守閣は最上階しか見えないが、

離れれば離れるほど、模擬天守閣は全貌が見えると、

クルマで妙見山から離れながら気付いた。

 

サツマイモ畑からまっすぐ南へ走ると、

大塚製薬の工場のすぐ前を通り、

ポカリスエットスタジアムの正面に出た。

サッカー⚽J2リーグの徳島ヴォルティス

本拠地スタジアムの、ポカリスエットスタジアム。

徳島ヴォルティスは、

元々は大塚製薬のサッカー部で、

ホームスタジアムも、

大塚製薬の工場に隣接している。

静岡県磐田市に本社と工場がある

ヤマハ発動機が元々の母体で、

現在もその本社工場に隣接して

ホームスタジアムがある

サッカー⚽J1リーグのジュビロ磐田と、

非常によく似ていると直感した。

ポカリスエットスタジアムは、

私の地元のサッカー⚽J2リーグの

FC岐阜も公式戦に来るスタジアムで、

お城めぐりの最中に意図せぬことだったが、

位置や交通アクセスを今回現地で確認出来た。

 

ポカリスエットスタジアムから西へ走ると、

撫養川の畔に出て、

川を渡ると国道28号線に出る。

次の目的地は、徳島城跡。🏯

鳴門市街から徳島への最短ルートが国道28号線で、

国道28号線に入り、その後国道11号線に出て、

徳島城跡へ走った。