Ⅰの部とは
株式上場申請の書類で
正式には「上場申請のための有価証券報告書」と言います。
これがいわゆる上場申請が承認された後に
投資家に向けて配布される「目論見書」の元となります。
Ⅰの部は下記のような構成となっています。(一部省略)
第一部 企業情報
第1 企業の概況
1.主要な経営指標等の推移
2.沿革
3.事業の内容
4.関係会社の状況
5.従業員の状況
第2 事業の状況
1.業績等の概要
2.生産、受注及び販売の状況
3.対処すべき課題
4.事業等のリスク
5.経営上の重要な契約等
6.研究開発活動
7.財政状態及び経営成績の分析
第3 設備の状況
1.設備投資の概要
2.主要な設備の状況
3.設備の新設、除却等の計画
第4 提出会社の状況
6.コーポレート・ガバナンスの状況
第5 経理の状況
経理の状況とかはともかく
事業の状況、コーポレート・ガバナンスの状況の部分は会社の根幹に関わる部分で
ここの草稿、指針は経営者自身が作成すべきです。
ここを部下に任せるようでは
経営者としての資格を欠いているというしかありません。
しかし実際問題として
どれだけの経営者がこの部分の草稿作成に関与しているか
多くは上場準備責任者や経営企画の責任者に一任しているケースが大半でしょう。
私が上場に関与したケースでも
草稿を作成したのは私でした。
自分の会社のことも満足に説明できない経営者では
そもそも話にならないのです。
専門的な表現は専門家に頼むとしても
骨子の部分は経営者自身で用意すべきです。
でないと書類上は審査を通るかもしれませんが
上場後のIRのロードショー等で
投資家から自社についての説明を求められたとき
自分の言葉で語ることができません。
経営者自らが自分の会社のことを自分の言葉で語ることができないのは
恥ずかしいことです。
そういうことは苦手とかそういう問題ではありません。
自分の会社のことも満足に
そして熱く語ることができない経営者の会社の株を誰が買うのでしょうか?
事業に想いがあれば
自分の言葉で語ることができるはずです。
定量的な情報で投資判断をするアナリストやファンドマネージャーだって
そうした定性的な部分は見ていますし
熱い想いというのは必ず人に伝わるものです。
