11/02 あららふぁんたじ~か!? | いぽぽぽぱんぱのブログ

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主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

不思議系クラ吹き:伊奈るり子さん
変幻自在のフルーティスト:市橋靖子さん
鍵盤のマジシャン:川崎祥子さん
怒涛のパーカッショニスト:本間美恵子さん

菩薩のパフォーマー:中野綾子さん
光るパフォーマー:加藤千明さん

去年も非常に楽しかったこの公演、再演を心待ちにしていました。
そして今日、夜の部を観てきましたけど、期待通りの面白さでした。

Playerの4名だけの公演だけでもいつも楽しいですし、
四ツ屋ハウスのお二人の公演もいつもワクワクさせられますし、

そんな大好きな皆さんばかりのコラボの公演、本当に楽しゅうございました。

開場時間ちょい前くらいにスタジオAに到着。するとリハーサルの音がもれ聞こえてきます。この公演は昼公演もありましたから、そこでの修正点、改善点をチェックしているのかな~、なんて。

ほどなく開場。パフォーマンスエリアを確保されているため会場を広く使っており、椅子も横に長くずら~っと並べられています。奥行きは2~3列。まあ後ろでも見えにくいということはないと思いますが、やっぱり最前列に着席(笑)。

そして「前半は演出の都合上、拍手はご遠慮ください」というアナウンスのあと、会場が暗転、開演となりました。
 
前半は「Kami-ztu-tell-Ca !? ~神ってるか?~」と名づけられ、神話に関する演目が並べられました。

まずは市橋さんのソロと中野さんのソロダンスのコラボ。
中野さんはひとめでわかりますが、おめでたなんですね(衣装でごまかすこともされていませんでした)。それでもこういった公演にご出演されるということに勇気付けられる方も多いのではないでしょうか。

でも、さすがに動きはゆったりと溜めるような動作、、、やっぱり体を気遣えば当然そうなるよね、と。
※ただ、このときはそう思ってしまったのですが、この曲以外のパフォーマンスはさすがにアクロバティックな動きはありませんけど、普通に大きく動きますし綺麗なアクションです。ということは静かで溜めるような動きというのは、曲の「シランクス」にあわせてのことなんですね。そういった意味で心の中でゴメンナサイしていました。
 

曲が終わっても静かなまま、本間さんが登場。マリンバの音が鳴り始めます。中野さんが退場し、次は加藤さんが登場。マリンバの波のように押し寄せ、引いて行く音色にあわせるかのように、体を細かく上下させながらのパフォーマンスでしたね。

その後は川崎さんが登場してピアノソロ、、、そしてここでは中野さんと加藤さんのコンビのパフォーマンス。
 
ピアノも即興ならばダンスも即興、にもかかわらず2人のパフォーマーの息もぴったりというかペアでのダンスなんかもびしっと決まります。やっぱりこのお二人はソロでも素晴らしいですが、ペアだとより一層輝きを増しますね。

前半最後は「天岩戸」。伊奈さんのナレーションから始まり天照大神に扮した中野さんが登場、そしてステージ右の天岩戸の中へお隠れに。。。
 
世界が暗闇に包まれるなか、伊奈さんがウズメに扮した加藤さんを引き連れて入場。お二人の衣装が黒系に花柄であわせたかのようですが、あとでお伺いしたところ偶然だそうです(笑)。
雰囲気のあるクラリネットソロも和風の雰囲気に合っていますし、後半の祭囃子風の音楽に、加藤さんのパフォーマンスも非常に見ごたえありました。

そして「天岩戸」に引きこもっている天照がこちらを気にする様子が影で表現されるという演出もさすがでしたし、最後に天照が現れてきて大団円。

本当に引き込まれました。ただ、前半は拍手なしとのことでしたが最後の最後は拍手してもいいんじゃね? しちゃおうか? とも思いましたが、万が一まだ続いたらやばいし、戸惑っていたら「前半終了」のアナウンス。静かなまま終了となりました(汗)。

後半は「Nonja-tzu-tell-ca!? ~飲んじゃってるか!?~」としてお酒に関する曲のステージ。
開演前に「前半は静かにしてもらいましたが、後半はご自由に(笑)」というアナウンスがあって開演。

とにかく陽気で楽しいパフォーマンスと音楽でした。

・メキシカンなイメージで胸に風船を詰め込んで登場してきた加藤さん、そして中野さんとのコミカルの掛け合いもいつもながら楽しいだけでなく、やっぱり美しいですし、
 
・酒とバラの日々では、吉幾三とシューベルトの面白いコラボで、飲んだくれてネクタイを頭に巻く中野さん、チャーミングな加藤さんの対比がまたいいですし、
 
・ウィスキーがお好きでしょ、では、川崎さんの左手でピアノ、右手で鍵盤ハーモニカ(時々ピアノ)の同時演奏という離れ業が見れたり、
 
・Sweet Memories ではペンギンに扮した中野さんが、手にした各種チラシを観客に披露したわけですが、それが「NINA」というのもいいですし、その後、森山良子さんのチラシは伊奈さんの横にもっていくと、なんだか似ていますし(笑)、落語のチラシは雰囲気のあるお客さんの隣へ、というのもしゃれた演出だな~、と。

・おいしい水ではペットボトルを抱えたお二人、マラカスのようにシャカシャカさせつつ、本当に美味しそうに飲み干したり、
 
・途中ではみなさんのトークも無茶振り感がでていますけど、それがまた非常に楽しい雰囲気ですし、
 
・照明やミラーボールなどの演出効果もバッチリでしたし、
 
・Volareでは伊奈さんの美声も聞けましたし...ホントに伊奈さんはいろいろやられますね、そのうち踊りだすのではないでしょうか(笑)。
 
・最後の最後には、お客さんとして最前で見ていた現役Noism2の牧野さんと三好さんが舞台に引っ張り込まれたのですが、咄嗟でもあわせてダンスができるのもさすがです(終演後お二人に確認しましたが、やっぱり完全にサプライズだったそうです)
 
・ただ飛び入りでのアクションがあまりにも綺麗なので、お二人がダンサーだと知らない人には完全に仕込みだと思うんだろうな~、そして共演者であるピアノの川崎さんも完全に「仕込み」だと思ったそうです。確かに事前に打ち合わせとかリハーサルとか絶対にできないですし、無理もないです(笑)。

とにかく、楽しい公演でした。
前半の神話の厳かな雰囲気と、後半のはっちゃけた雰囲気の対比がまたよかったです。
 
目と耳とそして脳がホントに幸せをかんじてました。面白かったです。
それにしても「あららふぁんたじ~か」という公演名も素敵なネーミングだな~、というのも改めて感じますね。
 
皆さんお疲れ様でした、というのと、また来年楽しみにしています。
 

そして終演後、可児さんに食事にいったら予約席が準備されており、お伺いしたところ「あらら」の打上とのこと。せっかくなのでゆっくりと飲食しながら片付けを終えた皆さんが来られるのを待っていましたが、おかげでちょいと飲みすぎました。
 
打上の席で中野さんと加藤さんに、ソロでの即興部分以外にお二人で合わせてダンスをするようなところは、前日に新潟に来られてあわせたのですか? というようなことをお伺いしたところ、
 
「大雑把な構成はなんとなく決めるけど、細かいところは打ち合わせなしで完全に即興でも踊っていれば自然と合います」とのこと。まさに長年コンビを組んでいる阿吽の呼吸ですね、さすがです。
 
(スタジオA 2000円 前売り)