田中弦楽アンサンブルの皆さんとゲストの皆さん
ヴァイオリン:田中久生さん
ヴァイオリン:松村牧子さん
ヴィオラ:田中多恵さん
チェロ:安部信之介さん
コントラバス:加藤倫弘さん
フルート:榎本正一さん
ハープ:山宮るり子さん
ヴィオラ:竹内由木子さん
チェロ:阿部佐和子さん
※実は、「田中弦楽アンサンブル」さんの本体のメンバがどこまででゲストがどこから、、、というのを正確に把握しておりませんで、、、。
おそらく、、、ということで区切らせていただいていますが間違っていたら申し訳ないです。
毎年この時期に開催されている「田中弦楽アンサンブル」さんの演奏会。この時期はいろいろ演奏会が重なることが多くって聴きにこれたりこれなかったりという感じでしたけど、
今年は無事聞くことができました。
また、この公演で非常に印象に残っているのが「チラシ」の配布し始めた時期。
私の記憶違いでなければ、去年の今頃か少なくとも年末くらい(ひょっとしたら、去年の11月に新潟室内さんと山宮さんが共演したときだったかも)には見た覚えがあります。
今回はゲスト出演される方が多いということもあると思うのですが、1年近く先の公演について宣伝を始めるというのも非常に珍しいことかな、と。
それだけ今回の公演に気合が入れているんだろうな~、なんてことを思った記憶があるのですが、今回の公演はそれにふさわしい本当に見事な公演だったと思います。
1曲目の弦楽五重奏での「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」も一体感があって素晴らしいと思
いましたけど、やっぱり榎本さんと山宮さんが参加した2曲目が特に素晴らしかったですね。
支える弦楽五重奏の皆さんもいいですけど、やっぱりソロのお二人がお見事です。それぞれ単独でも非常に美しい旋律ですけど特にフルートとハープが重なるとイメージ的にまさしく「天国」とか「楽園」での音楽という感じでうっとりと聴き惚れる感じでしたね。
編成的にも滅多に聴くことができる曲でもないと思いますし、貴重な機会でした。素晴らしかったです。
ここで休憩。正直、前半だけでももう満足という感じです。
しかしながらそんな満足感とは裏腹に、休憩後の弦楽六重奏もこれまた良かったです。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ2本ずつ。ベテランの4名に対して若手お二人が加わる形ですけどよく調和していました。
演奏スタイルをみているとベテランの皆さん(特に第1ヴァイオリン、第1ヴィオラのお二人が特に)ストイックな演奏をしているのに対して若手のお二人が本当に一生懸命弾いているな~というのが伝わってくる感じですね。その対比も見ていて楽しいです。
そこで第1楽章は普通に聴いていたのですが、ちょいと「いたずら心」というか「気まぐれ」というわけでもないですけど、2楽章からは6本の音全体を聴くだけではなく、結構前方の席に座っていたということもあるのですが6本のそれぞれの楽器(特に若手お二人)の音を分解して聴き取れないかな、、、なんてチャレンジしてみたのですがこれがまた耳のレベルが低い私にとっては至難の業(汗)。
まあヴァイオリンはやっぱり主旋律を弾くことが多いですし個別の音というのはそこそこ追いかけられることもありましたけど、ヴィオラ、チェロはなかなか難しい。
それでもチェロはなんとなくお二人が違う旋律を弾いているときなどは「安部さんが出している音」「阿部さんが出している音」をそれぞれ聞き取れることはあるのですけど、ヴィオラのお二人を個別に聞き取ることはほとんどできませんでしたね(汗)。
お二人が同じような動きをしているときには完全に不可能で、動きから違う旋律を弾いているときにその動きをヒントにして本当に時々「あっ、聴き取れたような気がする」というくらいですね。普段はほとんど「田中さんの音」「竹内さんの音」を区別して聴きわけるのはまったく無理でした。そもそも「どちらのヴィオラかわからないけどヴィオラの音」として聞き取ることすら難しい感じでしたし。まあ仕方なし。
ただ本当に時々ですけどソロっぽくメロディが聴きとれたり、ピチカートではっきりとわかったりするとなんだかうれしかったり(笑)。
またピチカートも弾き方というか手の形にも結構個性がでるものなんですね。そんなところもまた新鮮な発見でした。
我ながらちょっと邪道な聞き方をしてしまいましたが、本当にいい演奏でしたし、全体としても素敵な演奏会でした。
(だいしホール 1000円)