ファゴット:小武内茜さん
ピアノ:加藤桜子さん
ピアノ:石井朋子さん
ソプラノ:渡邊倫子さん
フルート:中林恭子さん
ピアノ:斉藤美和子さん
メゾソプラノ:宮澤彩子さん
ピアノ:平野真奈さん
ピアノ:青池春美さん
司会:石井玲子さん
まずは舞台が暗転した中でプログラム最初の出演者である小武内さんが登場。ただ、一緒に登場してピアノの位置についたのが加藤さんではなく斉藤さん。あれ? ひょっとして加藤さんは欠席? と心配になりましたけど、その後に続けて声楽の渡邊さん、宮澤さんも登場して、プログラムには記載がなかった曲をオープニングとして演奏でした(ヴィヴァルディのグローリア? とおっしゃられていたような記憶が)
その後、普通に加藤さんと小武内さんの演奏もありました。ちょっとほっとしました。
■全体的に
石井さんの親しみやすい司会進行で進んでいきました。また、1組ごとの時間も20~30分くらいと結構しっかりありました。ボリュウム満点の演奏会でしたね。
■小武内さんと加藤さん
中高校と同級生だったお二人の息のあった演奏でした。また、お二人の雰囲気の違いもまたいいんですよね。非常に明るい感じの小武内さんと落ち着いた加藤さん。素敵なペアだと思います。
演奏も1曲目が非常に陽気な感じの曲に対して、2曲目がちょっと暗めというか渋めの曲。そういった対比も面白いですし、ファゴットの魅力が引き出されていたと思います。
ただ、プログラムノートに記載されている内容で、最後のほうに「プラトンはアリストテレスに...」というくだりがものすごい唐突感があって、私には意図がよくわかんなかったんですよね。
(ブログだとまったく意味不明ですみません。自己メモみたいなものということでご了承を)。できれば終演後、ご挨拶できる場があればちょろっと聴いてみたいと思ったのですがそういう機会はなく、個人的には謎のまま(汗)。
■石井さん
非常に落ち着いた石井さんらしい演奏だと思いました。ただ、2曲目のスクリャービンのソナタ4番は落ち着いた中にも情熱を感じさせるような。。。。
元々、石井さんに対してそういう印象を持っているということもあるかもしれませんけど、非常に鋭い演奏だと思いました。
■渡邊さん&中林さん&斉藤さん
前半はソプラノとピアノでしたけど、非常に伸びのある歌声という印象を受けました。後半はさらに中林さんのフルートが加わって、一層華やかさが増しましたね。
なかなか聴けない編成だと思いますけど、面白かったです。
■後半の最初に、、
後半の最初にもオープニング同様にサービス?のプログラムにない演目。
斉藤さんと石井さんでのピアノ連弾でのピアソラのリベルタンゴ。単純な連弾だけではなくフットスタンプだったり、ピアノをたたいてリズムを取ったり楽しい演奏でした。
またお二人も楽しそうに演奏されていたのが印象的です。
■宮澤さん&平野さん
お二人は新潟ご出身ではありますが、現在は東京で活動されているそうですが、最初のペアの小武内さん&加藤さんのように古いお付き合いだそうです。
宮澤さんの歌声も非常に華やかで素晴らしいと思いました。
ピアノやもろもろの楽器でも単純な演奏技術とは別に、演奏スタイルに対して好みというのがあると思いますが、声楽は特に「声」そのものに対してなんとなく好きな声というか好みが分かれやすいと思うのですが、なんとなくですけど、宮澤さんの歌声は「どこ」といわれると困るのですが、私の好みにあっている感じがしましたね。また聴ける機会を楽しみにしたいと思います。
■春池さん
ベートーヴェン「月光」とショパンのバラードの4番。名曲中の名曲を2曲。ですが、非常にしっかりとした聴き応えのある熱演でした。
ただ、個人的に非常に印象的だったのは、ピアノから発せられる音は迫力があるのですが、春池さんの演奏スタイルというか身体の動きは冷静というか落ち着いているんですよね。
こういう表現も変ですけど、視覚から受ける印象と聴覚から受ける印象のギャップに違和感を感じるというか逆に新鮮な感じがしました。
もちろんアクションは大きいのに音に迫力がないのはイマイチですけど、こういうのは「あり」ですよね。こういうのもある意味「個性」ですよね。
いい演奏でしたし、実際終演時には「ブラボー」の声もかかっていました。
■
最後には出演者の皆さんが全員で登場でご挨拶。非常に内容の濃い演奏会でしたね。
また来年はどなたがご出演されるのでしょうか、そんなのも楽しみです。
(音楽文化会館 1500円)