クラリネット:伊奈るりこさん
クラリネット:林佳保里さん
ピアノ:斉藤美和子さん
ピアノ:斉藤晴海さん
クラリネット自体はメジャーな楽器だとは思いますが、それが2本のデュオとなると、
ありそうでなかなかない編成ではないでしょうか。
伊奈さんも林さんも新潟で大活躍の奏者さんですし、非常に楽しみにしていたのですが、
その期待に十分に応えてくれる公演でした。
当然といえば当然なのですが、(ピアノの連弾を除けば)すべてクラリネット2本の曲なのですが、2本のクラリネットでここまで多彩な表現ができるものなんだな~、
と、いろいろな音、雰囲気を楽しまさせていただきました。
もちろんお二人の演奏も素晴らしいですし、また、お二人の演奏スタイルも結構違うんだな~、と思ってみていましたね。
どちらかというと伊奈さんの方が演奏時のアクションが大きめですし、時々ちょっと半身になっているところなんかも個性的だな~、
と思ってみていました。
また、プログラムだけでなく、演出も凝ったものになっていました。
斉藤さん親子のピアノ連弾ではジャズの即興演奏っぽい雰囲気の曲で、晴海さんの方が最低音部と最高音部を担当するようなところでは、
中腰になって演奏したり見た目でも楽しいものでしたし、
なんといっても、最後のオペラ「ハーリーヤーノシュ」では、
剣士さんというか吟遊詩人さんというかの衣装を着けたIさんが語り役をやっていたのですが、
これがなんとも見事にハマッているというかキマっていましたね。
また、伊奈さん、林さんのお二人もクラリネットを上に向けて演奏しするような場面もあり、
「お~、ちょうど公演チラシの写真みたい」なんていう場面もありました。
実はちょっとした演出があるというのは事前情報で把握してはいたのですが、もうちょっとコメディっぽい雰囲気かと予想していたのですが(失礼)、
十分本格的で、音楽と演技で見事に調和というか融合というか相乗効果で非常に印象的になっていたと思います。
またアンコールでは「クラリネットをこわしちゃった」をいろいろアレンジした曲も楽しいものでしたし、ピアノのお二人が座席をとりあうというような演技もあり、笑いを引き起こしていました。
あとは単純にプログラム、演出に工夫が凝らされていたというだけでなく、
演奏者の皆さん自身が非常に楽しそうというか、雰囲気がとってもいい感じなのが、やっぱり観ているほうも気分よくなりますね。
伊奈さんと林さんはデュオ「C'La more」を結成し、今後もクラリネットデュオだけでなく、さまざまなクラリネットアンサンブルを展開していく予定とのことです。
これからの活動も楽しみにしたいですね。
(だいしホール 2000円)