ピアノ:片山菜奈子さん
テノール:中野太一さん(伴奏 村山和子さん)
今回のクラシックストリートで一番楽しみにしていた高校生のお二人です。
片山さんは去年も若杉さんとのデュオでクラシックストリートでも聴かせて頂きました。
中野さんはクラシックストリートでは初めてですが、
2年前に片山さんとお二人でのインストアライブで聴かせて頂いています。
また、中野さんはジュニア合唱団でのご活躍は時々観てはいましたが、ソロでの歌唱となるとその2年前のインストアライブ以来になりますね。
デュレーブさんの公演終了後、1階に下りるとまだリハーサル中ということで開場されていません。ただ、お二人の公演目当てと思われるお客さんはたくさんで、椅子があるエリアは混雑していたので、仕方なく通路のところで開場を待っていると、なんとなく自然発生的に開場待ちの行列みたいになってしまいました。
なんだか、もっと早い時間から待っていたお客さんにはちょっと申し訳ない気もしますが、
そのまま開場を待つことに。ふと気づくと私の前はちょうど公演を終えられた若杉さんと堀川さんでした。
開場し、せっかくなので最前列に陣取りました。
ただ、デブということもあり端にしたのですが、お客さんがたくさんで椅子が足りずに私の横にも椅子が追加で準備されたりしました。
先日のラジオの効果もあるでしょうけど、お二人の人気をちょっと甘くみていました。
でも、こうやって若い人に注目が集まるというのはお二人にとってはプレッシャーかもしれませんけど、新潟の音楽の活性化という意味では非常によいことでしょうね。
演奏はまず前半に片山さんのピアノソロ1曲、中野さんの歌が2曲。
いつも挨拶も含めて非常に楽しそうに演奏する片山さんですが、さすがに今回は緊張が見えるような気がしますね。でも、演奏は非常に軽やかな指さばきといいましょうか、舞うような演奏ですね。お客さんをひきつける演奏だったと思います。
中野さんは海外曲を2曲。年齢もお若いし、テノール歌手としては声量というか全体的に細い印象かな、という気がしないでもないですが、そういうところは抜きにしてなんともいえない独特の魅力ある声をしていますね。また、歌っているときの表情も豊かでよいです。
後半は、片山さんのピアノ1曲、中野さんの歌が3曲。
片山さんはリストの「リゴレットパラフレーズ」。
公演前にちょっとご挨拶させていただいたときには「まだまだ練習途中なので・・・」とおっしゃられていました。ちょっと固いかな? という印象は受けましたけど、演奏自体はよかったと思いますね。
しかしながらそのちょっと固いかな? という私の印象も、私がこの曲を直近で聴いたのが3月の小黒さんのソロリサイタルで、小黒さんの演奏はなんというかスピード感と迫力には定評がありますし、、、その印象に比べてしまったら、どんな人の演奏でも「固いかな?」と思ってしまうかもしれませんね(汗)。
ただ、本当に練習途中でここまでできているのであれば、仕上がったらどんなになるのかな?
なんて期待を持たせてくれる演奏だったと思います。
中野さんは前半とは変わって、「千の風になって」や「幸せはすべての人に」など日本の曲を3曲。どちらかというと朗々と歌い上げる曲というよりは語りかけるというか合唱のソロという感じですね。
「幸せはすべての人に」は3月のジュニア教室のスプリングコンサートでも採用された曲ですね。いい曲であり、いい歌唱でした。
予定時間をちょっとオーバーのとてもいい公演でした。
今後もお二人の成長とご活躍を期待しています。
私が新潟のクラシックを聴くようになってまだ3年ですが、
こういう魅力的な演奏家さんは本当に継続して注目、応援していきたいですし、
私が演奏会に通うモチベーションの一つになっています。
(音文練習室13 16:30スタート)