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一迅社文庫編集部のブログ

一迅社文庫の最新情報を最速で紹介……できるといいなという編集部ブログです。

新刊情報など中心に更新していく予定。

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ということで、そろそろ早いところでは並び始めてるようですので、どーんと一挙四点買いとかでお願いします。

『星図詠のリーナ』はただいま二巻なども準備中。『放課後トゥーランドット』の続編も近いうちに~という感じです。
ちなみに『死神のキョウ3』も、遅れながらも何とか進行中です(T澤)
出版業界とは弱肉強食の世界である。それは同じ編集部にあっても言える。たとえばこういうサイトでの新刊宣伝においても、発売日にトップで一番目立つところをとるための闘争があり、後輩の頑張った更新であろうとも全力で叩き潰すのがノベル編集部の流儀。
ということで、SF業界全般で話題の弱肉強食の一冊『食戦記 -壱-』 について、少しだけ。

文明が崩壊した遠い未来、電気ガス水道が失われた世界で脈々と「食文化」を受け継ぐ「食師」の一族と、そこに生まれついた青年の因果の物語。

食と政治・文化の関わりを描いた漫画といえば中期の『美味しんぼ』だが、本作では政治どころか最低限の秩序すら失われた乱世を舞台に、食とは人間性というべきものを維持するためのものであることが描かれていく。
食師の村を襲った兵士たちは虐殺を繰り広げるが、偶然口にした「パスタ」の味に人間性が一時的取り戻した一人の兵士が、かろうじて息のあった若者を密かに逃がすシーンから幕を開けるのも象徴的だ。
たかがパスタの一切れが、一人の若者の命と兵士の心を救う。

そして何と言っても本作のSF性を象徴するのが「かけうどん」だ。
「かけうどん」は現代日本においても貧乏な社会人一年生や学生の心強い食の友だが、本作でもそれは変わらない。「焼く/蒸す」くらいしか食の技のない村に主人公は「かけうどん」の作り方を伝授し去っていく。
「これは、かけうどんというものです」そう言って差し出されたうどんを食べた村人たちの幸せそうな表情は、冒頭の殺気立ち、弱肉強食/やられる前にやれの世界で生きてきた村人たちの殺気立った顔との見事な対比となる。
衣食住足りて人間性が維持されるというのなら、長引く不況の中、現代日本においてもっとも危機に瀕しているのは「食」であろう。

思うように美味しい食事がとれなくて厳しい社会人一年生、学生のかたもたくさんいるであろう。そんなときこそ本作を読んで、「これは、かけうどんというものです」というこのシーンを思い出し、高級料理でなくとも調理された食事の素晴らしさを再認識し、明日の生活に希望を持って生きてもらいたい。

なに唐突に電波飛ばしてるんだと言われそうな更新ですが、いやね、某所用に準備しといたら知らない間に出番をすっ飛ばされまして、どこにも出さないのももったいないやと。
この漫画、もっと評価されてほしいんですよね。まさに奇想天外な作品ですから。

さて、これでH田君の宣伝は一つ下にいって目立たないわけです。ああ、なんという弱肉強食(T澤)
H田です。

唐突ですが、古賀亮一先生の信奉者であるところの私としましては、「猿やゴリラが出てくるフィクション=面白い」という信念を持っております。
そして、「国際ゴリラ年 」でもある今年2009年は、ことフィクションの世界におきましても、『猿駅/初恋』『やってきたよ、ドルイドさん!2』『はずむ!おじょうさま』『アッチェレランド』などなど、猿が登場する傑作小説・漫画が次々と刊行されておりまして、これはまさにSARU-YEARと言えましょう。
おっと、そういえば、4/20発売の一迅社文庫『ペンギン・サマー』にも出てきますよ、猿が……。


と、前置きはこのくらいにして、先日の更新でも少し触れました『エンジン・サマー』の話をします。何しろタイトルの元ネタでもありますから、紹介くらいはしないとバチも当たりましょう。

『エンジン・サマー』(Engine Summer)は1979年にジョン・クロウリーが発表したSF小説です。日本では1990年に大森望 氏によって翻訳され、その後絶版になっていたのですが、昨年2008年に、大森氏自ら訳文に大幅に手を入れた上での復刊と相成りました。

物語の舞台となるのは、何らかの事情によって文明が崩壊した未来。様々な物品や言葉が本来の意味を失って伝わり(タイトルとなっている「エンジン・サマー」という言葉も、「インディアン・サマー(小春日和)」という言葉が、変形して伝わったものです)、人類の末裔たちが、独自の文化を作り上げてしまっている世界。

そのような世界の中で、主人公の少年「しゃべる灯心草(ラッシュ・ザット・スピークス)」(変な名前ですが、そういう世界なので諦めてください)が初恋の少女「一日一度(ワンス・ア・デイ)」(解説では訳者の大森氏が「ツンデレ」と仰っていますが、どちらかというと「素直クール」とかの方が近いのではあるまいかと思わなくもありません)を追い、故郷を離れて旅に出る、これが物語の骨子です。

奇妙な世界での旅の様子、ワンス・ア・デイとの再会、再びの別れ、そして……、
これらを受けたラストで明らかになる真実、これが本当に美しく切ないのですよ。最初は世界観などに戸惑いを覚えるかもしれませんが、最後まで読んでも時間を損したと思うことはない物語だと思います。


さて、長々と書いてしまいましたがこの『エンジン・サマー』、『ペンギン・サマー』のタイトル元ネタとなっただけあって、読んでおくと『ペンギン』を読んだ時にニヤリとできる、
とかそういったことは一切ございません。お気をつけください。

「じゃあ全然関係ないんジャナイカ。そんな話、公式ブログでスンナ!」
と腹を立てる方もいらっしゃるやも知れませんが、まあ慌てるない、こちらの画像をご覧ください。

一迅社文庫編集部のブログ-ペンギン・サマー帯有り

ご覧の通り、『エンジン・サマー』の翻訳者である大森望さんに帯の推薦文を頂きました。

「今度『ペンギン・サマー』という本を出すことになりまして、いやまあタイトルいただいただけで『エンジン・サマー』とは全く一切これっぽっちも内容関係ないものなんですが、でもこのタイトルならいっそ大森さんに帯を頂ければ面白いと思いまして(大意)」という、冷静に考えずとも失礼なお願いを快諾頂いた大森さん、本当にありがとうございました。
開口一番「ネタかよ!」と怒られはしましたけれど。


それと、これだけではあまりにあんまりなので、『ペンギン・サマー』の内容も一部公開しましょう。

一迅社文庫編集部のブログ-ペンギン・サマー本文

途中、戯曲になります。(H田)
4月の新刊に入っている5月の予定に『死神のキョウ3』が書いてありますが、各種の事情により、一ヶ月延期させていただいて6月になります。

楽しみにされていたかたには申し訳ありませんが、番外編を収録するなど内容の拡充に努めておりますのでお待ち頂ければ幸いです(T澤)
風邪を引いて動きが鈍ってる間にもう発表されてしまいましたが、一迅社文庫4月の新刊の中から『星図詠のリーナ』のサイン会を大阪で行うことになりました。

・4.26 【星図詠(せいずよみ)のリーナ】サイン会 in メロンブックス大阪日本橋店
一迅社文庫編集部のブログ-星図詠のリーナ:カバー

当日は作者の川口士 のほか、挿し絵を手がけた南野彼方 もむかえての合同サイン会になりますので、興味あるかたはぜひご参加ください。
詳しい参加要項については、上記画像をクリックしたリンク先のメロンブックス様でご確認頂ければと。

「俺、あれの第一巻のサイン会に参加したことあるんだぜ!」と自慢の種になるようなシリーズになるといいなと思ってます。

それと、こちらも忘れちゃいけません。
みかづき紅月有子瑶一 タッグの力作『放課後トゥーランドット』も4/20の発売予定です。
一迅社文庫編集部のブログ-■放課後トゥーランドット:カバー.jpg  一迅社文庫編集部のブログ-トゥーランドット挿し絵
音楽と青春、そして恋の物語――ちょっぴりお色気もあるよな作品です。

秩序正しい学生生活と部活動を推進する学園の女帝「楼蘭(ろうらん)」。そんな彼女に反発して戦いを挑んだ吹奏楽部部長の「千尋(ちひろ)」。その対決方法は「なぞなぞ」勝負?! いつしか二人の対決は千尋の友人で演劇部の女性部長「渚(なぎさ)」も巻き込み、急展開を重ねいつしか三人でオペラ「トゥーランドット」を上演することになっていくのだが……ということで、意外な展開目白押しですので、こちらもぜひ読んでみてください。

それにしても咳と鼻づまりが止まらない。前回のエイプリルフールも最初は「体調が悪い、疲れが取れない、休みがほしい、M○文庫Jに移籍したい」とか書こうとしたら、隣の席のH田君に「嘘ネタに見えないからやめて下さい」と止められました。
ちなみに『さくらファミリア!』アニメ化ネタはすごいアクセス数でした。まさか、海外のアニメサイトにまで「日本のアニメ関係エイプリルフールネタ」の一つとして補足されるとは思いませんでしたし。海外アニメサイトで ゆでそば 絵を見る日が来るとは思ってませんでした(T澤)