本当はこのままあらすじなど紹介するところですが、普通に書いても文庫公式サイトのあらすじ以上のことはネタ割れになりやすいので書きづらく、登場人物紹介をやろうとするとネタ割れになるしということで困りました。
そんなわけで、たまには作品の舞台裏についてご紹介しようかと思います。
黒史郎さんの前作『黒水村』 は、山奥にある寂れた集落を舞台にした閉鎖村ホラーでした。
ということで、新作はどうしようかということで考えたとき、もっと狭い空間を舞台にしようかということで、当初はB級ホラーの王道「山荘立てこもりホラー」でいこうかというのがありました。
そんなわけで、ハリウッドの倫理規定ぶっちぎりのR-15俗悪ホラー『ザ・フィースト』 や、宇宙人を監禁虐待してたら逆に虐待しかえされるお馬鹿ホラー『地球外生命体捕獲』 など観て、黒さんとあれこれやっていたのですが、最終的にはその反動で、ホラー映画の第二弾の王道といえばより広い舞台ということで、勢い余って新宿周辺が地獄絵図になりました。
また、登場人物にしても、現在のキャラクターたちに加えてごく初期は、ホラーといえば「カンフー」と「ロックンロール」だよねと、『黒水村』に出てきた軍オタの秋葉君の弟を「カンフーの達人」とい設定で登場させ、「俺に任せて、先に行け」とゾンビの群れに突っ込んでいって時間稼ぎにすらならずに瞬殺されるという案もあったんですが、他のキャラクターたちとの兼ね合いがよろしくないのでボツに。
……こうして考えると、初期構想とはかなり変わりましたね(汗)
なお、エンディングについては全体的な元ネタの一つになってる某B級ホラー映画そのもののネタです。
意外と勘違いしている人が多いんですが、その元ネタの一つになっている映画が画期的なのはゾンビの頭を破壊しても死なないことでして、それに比べると『交錯都市』って登場人物にかなり優しい作品でした。
さて、来年の黒史郎第三弾は、ホラー映画のパート3は原点回帰するというお約束でまた狭い閉鎖空間ホラーになるか、それとも『死霊のはらわた3』 のように明後日の方向に飛躍して過去編でアクション超大作な話となるかとか、みなさん適当に予想しながら気長にお待ちください。
ちなみに年一でホラーやってはいますけれど、文庫大賞にホラーが来ても特にジャンルで優遇とかはしないのでお気を付けください。
正統派のホラーなら、餅は餅屋にでちゃんとホラー系の大賞に出したほうがいいですね。
それと、一部の人たちが興味津々のH田くん担当分の六塚さんの新作ですが、未だに題名が決まらないようなので『理由あって夏に来る(リヴァイアサンたちが)』にしようかと思ってます(T澤)