シングルアイとインナーコレットホルダーのコントラバス用キャップを組み合わせてみました | iPhone De Blog

iPhone De Blog

2009年12月7日からスタート
iPhone3GSからiPhoneユーザのLEONがiPhoneやAndroidなどを中心にしたデジタル系ガジェット、IT関連ネタ、趣味のコントラバスやチェロを中心としたクラシックネタ、2022年から始めた自家焙煎に関する話や日常の話まで幅広く書いてます。

自分は昨年の9月にエンドピンをシングルアイに変えて、それ以来このステンレス製エンドピンを使ってます。
 
シングルアイに関しては以下のリンクを参照して下さい。
 
 
このエンドピンはチェリストの毛利さんが開発した物で、試作・研究に基づいた焼入れ加工によるステンレスにより作られたエンドピンで、硬度と適度な重さの2つを実現した、恐らく、唯一無二のエンドピンだと思います。
 
硬度と重さがどの様に音に影響するかを書き出すと長くなりますので省略しますが、昨年秋はこの様に3種類のエンドピンを所有して比較をしていました。
 
一番左は、ドイツ製のベルリン・サウンドピン=穴の空いたパイプ構造が有名で材質はステンレス製、真ん中はオークションで手に入れたドライカーボン製のエンドピンで、良く見られるウエットカーボン製よりも硬度が高く非常に軽い物で、一番右がシングルアイです。
何れも普通は皆さん使ってないエンドピンばかりです(笑)
これ以外にも、ウエットカーボン製、チタン+真鍮等を持ってましたがこれらは手放しました。
 
image
 
これらは材質も然ることながら重量が非常に異なり、それぞれの重量は以下の通りです。
ベルリンサウンドピン
image
 
ドライカーボン
image
 
シングルアイ
image
 
一番軽いカーボンとシングルアイでは約6倍、ベルリンサウンドピンと比べても2倍以上の重さです。
 
自分がこれらのエンドピンを使う場合に楽器に装着しているのが「インナーコレットホルダー」ですが、これに関しては以下のリンクを参照して下さい。
 
 
インナーコレットホルダーは楽器に装着されている本体部分以外にキャップとインナーコレットで構成されていますが、キャップにはコントラバス用とチェロ用が有り、これらはキャップのネジのサイズはどちらも同じで、コントラバスのエンドピンは一般的に直径が10mmですので、チェロも同じ様に直径が10mmのエンドピンを使っていればエンドピンが兼用出来ます。
 
その為、自分はチェロも最初から10mmのエンドピンを使っており、自分はコントラバスにもインナーコレットホルダーを装着していますので、チェロのエンドピンを使う事が出来ますが、こちらがコントラバス用のキャップ
image
こちらはチェロ用
image
インナーコレット
image
 
コントラバス用とチェロ用では直径が大きく異なり、その為、重量も約3倍位の重さとなります。
 
このコントラバス用キャップは以前、以下の経緯でこのキャップだけ手に入れた物です。
これらのパーツとエンドピンを組み合わせると様々な音響効果を得られますが、シングルアイを使う前は、ドライカーボン製エンドピン+コントラバス用キャップが定番でした。
チェロ用のキャップでは低音が物足りない印象で、ベルリンサウンドピンは残念ながら音色の点で今ひとつ自分の好みと合わなかった為、ドライカーボン製を使い始めてからお蔵入りしていて、その後シングルアイを手に入れた後手放しました。

シングルアイを手に入れて、上品でクリアな音色とパワフルな音量の両方を気に入って使ってましたが、キャップはチェロ用を使ってました。
理由はコントラバス用キャップでは重すぎて楽器が鳴りきらない印象だった為で、その後、昨年末に自分で削った弓を使う様になって一層パワフルになって良かったのですが困った現象が出始めました。
 
それは、インナーコレットのキャップの緩みによるビビリ音で、エンドピンを引き出してしっかり締めても弾いてるうちに緩んで楽器が下がったり、ビビリ音が出たりする様になりました。
 
楽器が下がるのはかなり楽器に力を入れないとそれ程気にならないのですがビビリ音は共鳴する音だと非常に大きな音が出てしまい、一度緩めて締めなおしたりしてました。
 
原因は、エンドピンが硬くてツルツルの材質でインナーコレットも硬い材料である為、かなりしっかり締めないと隙間の影響が大きい上、弓が変わった事で楽器が一層なる様になって振動が増えた為の様です。
例えば、見附精機さんで販売されている外側が真鍮等のエンドピンは柔らかい為コレットがしっかり噛むのでしょうが、この硬いエンドピンの場合は噛みにくい様で、タングステンのエンドピン等も同様な現象が出るのでは無いでしょうか。
 
その為、試しにコントラバス用を付けてみるとしっかり締まり、下がる事もビビリ音も発生しなくなりました。
 
image
 
重さはかなり重たくなりましたが、トラブルも無くなった上、音響的にも一層低音がパワフルに鳴る様になりました。
 
以前はこの重さになると弓が軽くて細い為、楽器を鳴らしきれない様な印象でしたが、新しい弓はこれだけの重量パーツが装着されていても弓が弦をしっかり噛んで粘ってくれるので負けずに鳴らしてくれますし、弦はワーチャルのシンセティックコア弦ですので、少々雑味を含んだシンセティックコアのパワフルな音色で、G線、C線がまるでコントラバスの様な音色となりました。
 
このインナーコレットのキャップですが真鍮製しかありません。
自分が使って来た経験では現在のチェロ用は直径が小さい=締め付けトルクが小さいと思います。
今回は重くなった事はたまたま弓の違いで音響的にはプラスとなりましたが、真鍮は比重が大きく音に対する影響は少なくない為、セッティングによっては重さが悪い方向へ影響する事も考えられますので直径はそのままで軽い材料で作ることが出来ると良いのにと思ってます。
実際、ベルリンサウンドピン用となっている同様の構造のエンドピンソケットはプラスティック製の軽い素材となっている様です。
 
ちなみに、A線はAmberのスティール弦からシンセティック弦へ変えて、D線はブリリアントに変えています。
D線をブリリアントに交換したのは、チェロはD線で旋律を弾く事も多く、Amberではやや音色が野暮ったい印象だった為、明るい音色のブリリアントに交換しました。
A線はAmberのスティール弦=独特のコイル構造も気に入ってましたが、弓を変えて多少圧力が増えた事もあって太めのシンセティックコアにしてみました。
 
但し、このAmberのシンセティックコアのAもD線同様、音量はあるのですがやや音色が物足りない印象なのでそのうち元に戻すかもしれませんが、何れにしても柔らかい弦ですので左手は扱いやすく、シンセティック弦はあまり強く圧力を掛けて弾くと弦が柔らかい分、ガット弦同様潰れて鳴らないので、自分で削った柔らかいけど粘り腰のある弓が合う様です。
 
image