ヒストリカルロジンを使ってみた | iPhone De Blog

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ムジカアンティカ湘南が輸入している松脂

ヒストリカルロジンを使ってみた

ヒストリカルロジン/LARIXSANA

Amazon.co.jp


正式名称は

Galeazzi Colofonia  MODO III (ガレアッツィ氏の第三処方による松脂)と言う長い名前の松脂だ。



上のリンクに解説されているページがあるので詳細はそちらを参照して貰うとして、ザックリと説明すると

○ 1817年に書かれた本による歴史的な処方に忠実にしたがって、現在オーストリアの音大で教鞭をとるバロック・ヴァイオリニスト、ダリオ・ルイジ(Dario Luisi)さん(もともとイタリア)という方が作った松脂

○ しっかりとグリップしながらとてもなめらかで雑音の少ない音が特徴

○ 松脂としては高い方(自分が購入した中では最も高い)

の3点




実際に使ってみた印象だけど、先ず気に入ってるのはアルミの缶に入ってること。

松脂は揮発するので、やはり蓋付きじゃないとダメで、メロスを信用していないところは単なる布袋に入ってるだけで売ってるところ。

自分は、これの前はスティッキーを使ってたけど、揮発を防ぐ為、ちゃんと蓋ができるケースに入れて使ってた。

塗ってみた印象は、硬いか柔らかいかのレベルで言えば、コントラバスよりは硬いって程度で、今まで使って来たメロスやアンドレア、リーベンツエラー、タルティーニなどと比較して硬いと言う印象は無い。一般的な硬さと言う印象で、コントラバスの脂に比べればチェロ以上の松脂は全部硬い(笑)

いわゆる50歩100歩の中で粘度を語るのはナンセンスな気がする。

使ってみた印象だけど、気に入った、気に入ってないの範囲だと気に入った。

先ず、何が気に入ったかって色が飴色のところ。

これはコントラバスのPOPSにも通じるけど、この手の飴色の松脂はノイズが少ない。

硬くなるにつれて色が不透明になり、見た目同様に掛かりも良くなる反面ノイズも増える気がする。

先に紹介したメロスのスティッキーやアンドレア、タルティーニグリーン等はつや消しブラックに近い色をしている。

メロスのライトやリーベンツエラーは多少不透明感のある飴色で、コントラバスだとコルスタインやカールソンがこれに近い立ち位置になる。

で、このヒストリカルロジンの色はコントラバスで言うところのPOPSで、POPSの最大の特徴はキメが細かく良く掛かるところであるが、ヒストリカルロジンも方向性はこれに近い気がする。

ただ、POPSの欠点は夏に溶けやすいと言うところで、今は季節が冬なので今からの時期どうなるか分からないが、今までのチェロの松脂では長く使ってみたいと初めて思った松脂でもあった。

まあ、高いので早々買い換えるのも嫌だけど(笑)

最後に、先のリンクにこの様な事が書いてあった。

『ルイジ
さんの説明では、「松脂は少なめにつけてください。また、演奏の前でなく演奏した後につけるとよい。毛があたたかいうちのほうが松脂がしっかりと毛について余分なほこりになりにくいから」とのことでした』

こう言う発想は初めてだが、これってどうなんだろう?

確かに、この松脂、塗った後の持続力がある。

塗ってすぐの時はマジックロジンもかなりいい状態なのだが、それが長く続かないのが難点で、つい塗り過ぎて失敗するが、このヒストリカルロジンの場合は、塗ってない状態でも意外に手応えがあるので塗る量が少なめになる傾向がある。

実際に弾き終わってから松脂を塗ると言うことはやったこと無いが、無くはない気もする。

ちなみに、僕がこの松脂を買った事を読んで、同様に購入してみた僕よりかなりベテラン(チェロ歴数十年)のアマチュアのチェロ弾きの女性の感想はもっとすごい。

己の技倆も省みぬ道楽もこれで終止符打てそうです。
ヒストリカルロジン、漸く出会えました。
輝かしい澄み切った発声、発音が凄く早くなる。
4つの弦のアルペジオも、重音も狙った通りに音が出る。
これは凄い!松脂のなかでもこれは至高の逸品。
紹介してくれてありがとうございました!』

華やかな残響のある澄み切った音。潤いもあるけど、凄く切れのある感じもする。これは本当に素晴らしいです。』

僕がギヨームも検討してたと言うと

『ギョームより、音が華やかです。湿度があるとギョームって弦から雑音出る事あります。』

いや~そこまでですか!?と言う感じだけど、本当に気に入ったんだね。

これ以外にも地元でチェロを指導してる女性も同様に好感触らしく、チェロの師匠にも使ってみて頂いたところ『お、これは良いですね。何処で手に入るんですか?』と尋ねられたので、やはり好感触だったのだろう。

僕はともかく3人のアマ、プロのベテランチェロ弾きが言うのだから、間違いないだろう。

唯一の欠点は値段が高いところ(5,380円)

アルミケースに保管して揮発を防ぎながら使用すれば多少長持ちするかもしれないが、自分も使い始めたばかりでシーズン通して使ってないから何とも言えない。

ちなみに購入は本家もAmazonも同じで、値段も一緒だからアカウントがあればAmazonの方が早いかも?
ヒストリカルロジン/LARIXSANA
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