渋沢栄一の言葉 | iPhone De Blog

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2009年12月7日からスタート
iPhone3GSからiPhoneユーザのLEONがiPhoneやAndroidなどを中心にしたデジタル系ガジェット、IT関連ネタ、趣味のコントラバスやチェロを中心としたクラシックネタ、2022年から始めた自家焙煎に関する話や日常の話まで幅広く書いてます。

「NHKオンデマンド」の歴史物を見ていると、時々心に残る名言を聞くことがあるので、今後、覚書にして行きたい。


NHKスペシャル 明治 プロローグ 今、明治に何を学ぶか ドラッカーが語る』


番組紹介)


「21世紀の日本に生きる私たちは、急激な近代化を成し遂げた明治に何を学ぶべきか。

古いものを生かしながら新しいものを取り入れた明治の人々は、優先順位を明確にする能力が高かったと言われます。

プロローグでは「日本資本主義の父」と呼ばれる渋沢栄一の人材活用を中心に、明治の改革の秘密と現代へのヒントを探ります。

また、銀座煉瓦(れんが)街や浅草十二階など明治の風景をCGで再現し、時空の旅へといざないます。」



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明治と言う時代は、変革と言う点で、現代の我々(少なくとも僕には)魅力的な時代だが、その明治に学ぶことで現代の問題をあらためて考えなおすという2005年に、これ以外4回に渡って作られている。


明治後半、華やかな消費文化が拡大しはじめる一方、貧富の差が出来、社会不安を引き起こした中での渋沢栄一の言葉

今日の企業家の多くは、国家よりも社会よりも、まず第一に自己の利益に着眼する様になって居りはしまいか。

明治初年の企業家に比して、その心事の相違はいかがであろう


日本の文化は、維新以来50年の間に長足の進歩したとともに、弊害を生じ

自己さえよろしければ他人はどうなってもという風に、西洋の良いことばかりでなく、悪いほうを模倣してそれが増徴してきたのが我国今日の状態である。


(青淵百話/青淵先生訓話集)


僕も、この番組同様、閉塞した現代を乗り切るためにどうしたら良いか?と言うヒントを得る為、最近良く、幕末から明治、昭和初期までの時期のNHKの歴史ドキュメンタリーを見ることが多い。


この番組では、「明治の成功は、それまでの遺産と新しいものを取り入れたことにある」としている。


それは


1) 教育の重視

明治時代に、それまでの寺子屋から近代的な学校制度が始まり、近代化を底辺で支えた。

(一方で、現代では大学や大企業へ入る事だけが最終目標の様になっているが、本当の教育が行われているのか?)


2) 文化の独立


当時の技術や文化を導入する為には、翻訳は不可欠だった。植民地化したインドなどは文化や技術を言語とともにそのまま導入しただけだったが、福沢諭吉達などが、外国語を自国の言葉に翻訳することで、自分達の文化の独立性を守った。

この「他所の物を上手く取り入れる力」はまだ劣ってない様な気もする)

3) 人材の活用

日本は技術は西洋から輸入したが、人材は江戸の遺産を活用した。明治のユニークな所は江戸を廃棄せずに再利用したところにある。

(一方の現代では、多くの企業が正社員を減らしながら派遣中心の使い捨ての様な状況で企業経営をして、自社で人材を育てると言う事すら放棄している様だ。

渋沢栄一は明治と言う時代、特に近代産業を語る時に外せない人物だが、先に紹介した彼の言葉は現代でもそのまま通用する様だ。

結局、現代の日本を動かす様な企業、官僚は、大所高所から物事を見ることが出来ない人間が登用され、彼らが動かしている様で、1)と密接な関係があるように思える。

ちなみに、教育に関しては明治でも同様の問題があった様で、それは別の番組となっている)

()は僕の所感