以前から、被災地では無い場所での自粛は極力避けようと書いていたが、地元のイベント会社が倒産した様だ。
地震による公演の延期・中止等で資金繰りが悪くなった様だ。
http://www.tsr-net.co.jp/news/flash/1209587_1588.html
但し、既に相当の負債があって、後一押ししたら倒産と言う状況だった様なので、これを震災関連倒産と言って良いのか分からない。
しかし、この会社に関わらず、長引く不況で既に体力が弱っている企業は多い筈だ。
僕が心配だったのは関東以北の企業だったが、何と被災地ではないところが1番に取り沙汰されるとは思わなかった。
やはり震災の余波は大きいようだ。
ここへ来て震災が最後の一押しとなって倒産する会社もあれば、もしかすると逆に一気に受注が来て、生産が追いつかない状態となっている会社もある筈だ。
この事態がどちらへ転んでいるのかは企業それぞれだろうが、企業も人も運と言うのはあるだろう。
ここからは延岡の知り合いの話だが・・・
延岡の知り合いも今回、東京駅で被災したのだが、実は、その日は福島で午前中打ち合わせで飛行機で宮崎へ戻る為に東京駅に居たのだ。
それも、予定では午後の打ち合わせだったのが、営業担当の都合が悪く午前中となった。
その後、昼を食べるつもりだったが、行きつけの蕎麦屋が閉店していたので、東京へ戻って食べようと思い、打ち合わせ終了後東京へ戻った。
羽田へ行く為に、東京駅で乗り換えようとしたが、丁度、ホームへ上がった時に電車が出てしまって、ホームで電車を待っていた時に地震が起こったと言う訳だ。
ここまででも、相当運のいい男だが、その後もすごい。
大変なことになったと思った知人は、直ぐ様コンビニで食料を買って駅の地下街に座って待機していたが、いっこうに状況が変わらないので、長くなるかもしれないと思い、ラーメン屋へ入って、既にお腹一杯だったがラーメンを詰め込んで待機した。
その後、新幹線が走ると言うアナウンスを聞いて、切符を買おうとしたがすごい行列だったが「着いた先で払ってください」と言うアナウンスを聞いて、直ぐ様、ホームへ上がって飛び乗ったら運良く席へ座れたらしい。
彼は大阪に兄が住んでいたので、鈍行なみのスピードで走る新幹線で数時間掛けて夜中に大阪へ到着。
地震当日だったが、ちゃんとうまいメシと風呂、寝床にもありついた。
翌日、奥さんから宮崎へ行くJRのルートが停まっていると聞き、彼は開業したばかりの九州新幹線で、本来は北九州小倉で乗り換えるところを、そのまま熊本へ行き、熊本から阿蘇方面へ行くローカル線へ乗って延岡から奥さんに迎えに来てもらったらしい。
さすが、僕の友人だが、彼の場合、先ず「運良く」東京駅のホームで被災したというのが一番だろう。
一つ間違えば、福島、そこから東京へ戻る列車、東京駅から羽田へ行く電車、いずれかで被災しただろう。そうなればその先どうなったか分からない。
しかし、それだけでは東京から脱出出来なかったかもしれない。
それに加えて、行動力と判断力も非常に正しかったのが最終的に幸いして、翌日には自宅に戻れている。
つまり、世の中運の良さだけでは駄目だと言う事だ。
このイベント会社でも、イベントの中止・延期の保険があるらしいので、それへ入っていればこんな状況にはならなかっただろう。
又、今の状況からすれば、そのうち逆に被災地では無い福岡で復興の為のイベントが増える可能性もあって業績が上向く可能性もあったかもしれない。
僕も実は、今週末に楽しみにしていたコンサートが延期となったが、当然、払い戻しなどする気もなく、延期された公演を待っているが、実は延期となったコンサートの開催日は偶然僕の誕生日の前日となっていた。ま、勝手に自分へのプレゼントだと思っている。
最後のは蛇足だが(笑)、企業も人も最後は決断力や行動力がその後の結果を左右すると言う良い例なのでは無いだろうか。
蛇足ついでなのだが、先の友人は、福島から東京へ戻る列車の中で、海の上に黒い筋の様な雲が海から空へ上がっていたのを見て、気持ち悪いと思ったらしい。
もしかすると、それが「地震雲」と言われる物なのだろうか?
もしそうだとすると、地震発生の相当前の時間となるので、緊急地震速報よりもよほど役に立つかもしれない。