厚労省は馬鹿の集まりか? | iPhone De Blog

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先日、新聞でこんな記事を見た

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国の職業訓練で 苦情が殺到しているらしい。

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記事を読むと、2009年に国が雇用対策として導入した「無料職業訓練事業」に関して


「自習ばかりで講義がない」

「パソコン訓練なのに草刈りをさせられた」

など、利用者の苦情が殺到しているらしい。


この事業は、求職者の職業訓練費用を国が負担する仕組みだが、一般企業でも参入できるため、実績や設備がない会社が営利目的で訓練し、トラブルになる事例が目立って来ている様だ。


問題になっているのは「緊急人材育成・就職支援基金事業」


パソコン、介護、医療事務、美容などの知識と技術を数カ月の訓練で身に付け、資格取得などで就職に繋ぐ目的だ。


事業を幅広く実施するため、事業の参入ハードルは低く、訓練経験がない一般企業でも申請可能で講師も資格不要だ。

この事業へ参入すれば、環境整備を支援する奨励金が1コース最大300万円、さらに受講者1人当たり月6万円か10万円の訓練奨励金が支給される。

一人の講師を雇って20人でも生徒が居れば、単純に120万~200万の奨励金が貰える。

講師はバイトでも構わないので時給として1000円程度払っても、ボロ儲けと言う事になる。


苦情の例では


「授業がテレビ映像だけ」

「『ここは学校ではなく、リハビリの場』と言われた」

「カリキュラム通りの授業がない」など


この他


「体験版の無料パソコンソフトを繰り返し不正利用」

「テキスト代を払ったが、配布されなかった」

「欠席の受講生を出席扱いにしている」

「トイレ掃除をさせられた」

「講師が暴力を振るった」といった悪質なケースもある様だ。


こうした苦情は全体の一部にすぎず、管轄する厚生労働省も全容を把握できていないらしい。


トラブルの多くは、設備や講師が不十分なまま「訓練ビジネス」で利益を上げようと考える企業で発生している様だ。

また、年収が基準以下の受講者は国から月10万円か12万円の給付金があるため、給付金目当てで訓練に不熱心な受講者が問題を拡大しているとも見られる。


どっちもどっちだ。

厚労省の担当者は「問題がある訓練機関は指導を徹底し、必要があれば認定基準を順次、見直したい」と言っているらしいが、根本はそこでは無い。


この様なバラマキ方式で対策をやっている限り、元々の問題は解決しない。


実際、福岡でも 「乗り遅れるな!」と言う感じで、エステサロンや化粧品会社、専門学校などでエステティック系訓練を展開しているらしいが、乱立状態で、ある企業幹部は「1講座20人とすれば、受講が終わる数ヶ月後に約700人が労働市場へ出てくる計算だが、そんなに就職口があるほど潤ってない」と、言う事だ。


恐らく、他の訓練校でも同様だろう。


詰まり、この事業は求職者の為のものでは無く、この様な補助金に群がる業者の為の事業となっているのだ。


主に大企業の、派遣社員を使い放題で正社員はリストラや解雇のカードをちらつかせながら残業無しでこき使って、利益をあげている雇用側に対する姿勢を正させること無く、責任を雇用される側の能力向上=「雇用される側が無能力だから仕事が無いのだ」と言う様な方向へ持って来ているのが根本の問題。

つまらない税金の使い方の典型だろう。


これと似たようなケースに「介護ビジネス」がある。

こちらも怪しげな業者や個人が参入して、最近は、僕の家の周辺でも個人の住宅なのに怪しげな介護サービスの看板があがっていたり、普通車に張り紙しただけの送迎車等が走るのを見る。

ネットをみれば「介護ビジネス」と言う言葉が既に定着化している。


もう、こちらに関しては散々食い荒らされて既に手遅れと言っても良いくらいだろう。


日本人の老後は暗い。



もう一つ、これも厚労省だが、2011年度の子ども手当に関して


「離婚協議中などで両親夫婦が別居している場合、支給先は子どもと一緒に暮らして生活の面倒をみている親とする」


と言う方針を固めたらしい。


次期通常国会に提出する新たな子ども手当法案で、支給要件に「子どもとの同居」を盛り込むとの事だ。


現行の要件は


(1)父や母の住所が国内にある

(2)子どもを監護(保護監督)し生計が同じ


の二つらしいが、妻が子を連れて別居しても、夫が受け取り続けているケースも多いという。


厚労省は法案に「要件を満たす者が複数いる場合には、子どもと同居している者に支給」と明記し、子育てを実際に担っている親に手当を行き渡らせたい考えの様だ。


しかし、この要件を確認する為に一体どれだけの労力を払うのだろう?

貰う側も支給する側も相当な労力だろう。


貰う側はともかく、支給する側の労力は、そのまま税金が使われるのだ。


これも、そもそもが、選挙の人気取りの為の様な法案で、これまで支払う為にどれだけの労力が払われているのだろうか、これも無駄な税金だ。


子どもの為に税金を投入するなら、どうして、そのまま、給食費の無償や国立大学の学費の削減等、減らす方へ使えないのだろう?


つまり、既に支払うシステムが出来ているところを無くしたり、少なくするだけの話なので、新たに支払うシステムを作るよりも余程効率が良いだろう。


逆に、高速道路に関しては、ETCの様な自動徴収システムをこれまた沢山の税金を掛けて作っておきながら、無償化の検討はする癖に、厚労省や国交省も含めて、馬鹿の集まりかと思ってしまう。


意識的に税金の無駄遣いをしているとしか思えない。


こんな調子なら不況など当分改善される筈はなかろうし、国の借金も減ることは無いだろう。


厚生省と労働省と一本化したあたりから、知恵が回らなくてお手上げになっているのも忘れてはいけない。


国民の為の政治を考える場合に、もっとも重要な二つを簡素化して一つにする発想そのものが既に終わっている。


行革の名のもとに、本来国がやらなければいけないサービスを民間委託したらこのありさまだ。

一体誰の為の政治だろう。

馬鹿な話を数日続けて聞いたのでついブログにしてしまった。