こんにちは!立体美容外科です![]()
最近、さまざまなリサーチツールを使って、
美容整形に関する論文を継続的に読んでいます。
その中で、患者様からよく質問される
テーマが目立つことに気付きました。
そのひとつが、
「バッカルファット(Buccal Fat Pad、以下BFP)」、
つまり頬骨下の頬の脂肪についての話です。
今日は、このバッカルファットが
顔の老化とどのように関係しているのか、
そしてこれを一部調整する手術がどのように
若返り効果につながるのかを、
最近の論文をもとにお話ししたいと思います![]()
バッカルファットとは?
バッカルファットは、
咬筋と表情筋の間の深い部分にある脂肪層です。
若い頃はこの脂肪がふっくらと発達しているため、
かわいらしく、若々しい印象を作ってくれます。
いわゆる「赤ちゃんのような頬のふくらみ」です。
しかし、年齢を重ねると状況は変わってきます。
この脂肪が徐々に下に下がり、
口元を重く押し下げ、あごの輪郭をぼやけさせます![]()
結果として、ほうれい線の下からつながる
マリオネットラインや、
口角のたるみが現れるようになります![]()
問題の核心は、単に脂肪の“量”ではなく、
“位置”が変化することにあります![]()
年齢とともに変化する顔の重心
50代前後から、頬骨下の頬の脂肪が下がり、
口元が重く、あごの輪郭がぼんやりしてきます。
そのため、多くの方が次のように感じます。
「頬が下がってきた気がする」
「口元が重く見える」
「あごの輪郭が崩れたように見える」
これは単に脂肪が多いからではなく、
脂肪が本来の位置を失い下がってしまうことが原因です。
20~30代の若い方でも、
バッカルファットがもともと多い場合は、
頬がふくらみすぎて顔が大きく見えることがあります。
特に、輪郭手術で頬骨や下顎骨を小さくした場合には、
このバッカルファットが突出(bulging)することがあります。
こうした場合、口腔内からの簡単な切開で
バッカルファットを減らすことで、
余分なボリュームを調整することが可能です![]()
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研究から見た手術の効果
2022年のKuboの研究では、
133名の患者を対象に
バッカルファット除去術を実施しました。
手術後には、
下顔面のボリュームが減少し、
あごの輪郭がよりくっきりとし、
口元がやや引き上がった印象が観察されました。
興味深いのは、切除された脂肪の平均量が
わずか1.6gだったことです![]()
これは、どれだけ多く除去したかよりも、
どの部位をどれだけ精密に扱ったかが
結果を左右することを示しています![]()
深部頬脂肪の手術は、
脂肪を取って顔を細くするだけの手術ではありません。
特に中高年では慎重さが求められます。
年齢を重ねた顔は、
単に脂肪が多いのではなく、
下がって重くなった状態だからです。
そのため、手術の際には
下葉(下側の脂肪)を中心に控えめに除去し、
上葉(上側の脂肪)は必ず温存する
ことが重要です![]()
また、切開線も下葉にアクセスしやすい方向に
デザインすることが大切です。
この原則を守らないと、逆に頬がこけたり、
疲れた印象になったり、
ひどい場合は左右差が生じることもあります。
リフティングと併用すると
より安定
皮膚の弾力が大きく低下している場合、
バッカルファットだけを整理しても解決にはなりません。
その場合は、フェイスリフトや
ネックリフトと併用することで、
顔全体のバランスを整え、
より自然な結果を得ることができます。
脂肪を「減らす手術」ではなく、
下がった構造を整える過程であると
理解するのが正しいです![]()
フェイスリフトとネックリフトを併用して行った実際の手術患者様
バッカルファット除去術は、
外からは見えませんが、
顔の深部にある「重心」を再び整える手術です。
適切に行えば、口元やあごの輪郭が軽くなり、
顔全体の印象がぐっと明るくなります![]()
ただし、すべての人に必要な手術ではありません。
解剖学的な理解、経験、
そして控えめなアプローチが前提となってこそ、
自然で長持ちする結果が期待できます。
私はこの手術を、
単に頬の脂肪を取る施術ではなく、
「顔のバランスを整え直すプロセス」だと考えています。
本日の内容は以上になります![]()
最後までご覧下さりありがとうございます![]()
次回もぜひお楽しみにしてください![]()









