二代目家具屋のおやじ少年期その11(中学一年生) | 吹けば飛ぶよな家具屋のおやじ

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とんとん拍子で学年が進み、小学校を卒業して

いよいよ中学一年生だ。


僕は当時はやっていた姿三四郎と、いがぐり君という、

人気漫画にあこがれて柔道部に入った。


大きな人を投げ飛ばす快感をえたかった。

だが大きな人が強くて投げ飛ばされてばかりの

毎日であった。


そんなある日、楽しい旅行がやってきた。

確か日光だと思った。

僕は楽しい絶頂期の中学校時代の一つの

思い出を作るべく、歌の練習をしていた。


バスが出発すると、やがて歌が始まった。

そこで僕が歌ったのは、美空ひばりの港町13番地。


まだ声変りがしきれなくて、ウイーン少年合唱団と

同じ声が出せたのである。

そして、ラジオで毎日演歌を聞いていて

すっかり演歌調人間になっていたから我ながら

自分で陶酔してしまうほどであった。


一番後ろで歌っていたが、みんなそんな女の子が乗っているとは

思わず、誰だ誰だと後ろを振り向けば、男の子の僕が歌っている。


思わず、女の子から、キャー白井君よ。

と声が上がり、バスの中は大興奮状態になった。


すっかり人気モノになった僕はその観客の

興奮が忘れられず、ドライブインでバスが止まると

他のクラスのバスに乗り込んで、今度は島倉千代子を

歌った。


島の日暮れの段々畑、、、、、、、、、、

歌いこんで女の子しか出せないところで

ウイーン少年合唱団と同じ声で歌いこめば、

女の子から、キャー、キャーという悲鳴が聞こえて

もう、お漏らしする子も出たんじゃないかと思うほど

の大騒ぎとなった。


サインしてー、白井君。

などという女の子も出る始末。


そして、その旅行から人気者になった僕であったが、すぐ夏休みに入り

僕は二度とウイーン少年合唱団の声は出なくなった。

本格的に大人になる段階を迎えたのである。


のど仏が出てきて、声変りして、ひげもちらちら、

でもハニカミ王子の出番はこれからであった。