二代目家具屋のおやじ青春期その15 | 吹けば飛ぶよな家具屋のおやじ

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その後、18歳の僕は快調に仕事に会の活動に

精を出していた。


18歳のころの松原千恵子似のD子さんは20歳になった。

僕は会長の命令で時々送って行った。

いや毎回送って行った。


何事もなく送って行って、何事もなく帰ってきていた。


ある日なんとなく手を出して握手して別れた。

そしたらそれが習慣のようになった。

でもそれ以上の関係にはならなかった。


僕がセーブする理由は一つ、お袋である。

海老蔵のお母さんのような強い母が品定めをするのである。

年上であれば、おまえは騙されている。


おやじは寛大だが、お袋はすごい強い。

これに反対されては将来幸せになれるはずもない。

ましてや、長男で後継ぎである。

嫁さんは大変である。


そこで私としてもそれ以上の関係にはならなかった。


ある日、会長が言った。

D子さんだが、このあいだこんなことを言ってきた。

ハニカミ王子の君のことで家族会議を開いた。


D子さんは一人娘である。

当然家を継ぐ予定であった。

それに対して君は長男で家具屋の後継ぎであるが

婿に来てはくれないものか。


家族会議は何度か開かれて、お母さんは嫁に行ってもよい

となったが、まだお父さんが反対している。


会長はこうなることを見越して送って行かせたのであろう。


会長の話を聞いて、僕はまたしても罪の意識に反省するのである。



たかが握手、されど握手。

男と女は握手はしてはならない。


僕の考えでは、この問題はあまりに大きく、

たとえ嫁に来てくれるといっても、解決はしない。

海老蔵も真央ちゃんのような解決できる

人にめぐりあえたので幸せである。


僕のおふくろという関門はとてつもなく大きいのである。

頑としてゆるぎないのである。


その後僕はなんとなくD子さんから距離を置いていった。

泣いてくれたかは、会長には聞かなかった。


僕は本当の24歳になって、年下の女の子と

交際できる日まで恋愛はご法度だと思っていた。


おふくろにとって、当時の僕はまだ子供。

寄ってくる娘は皆うちの息子を騙している女。

どんなことがあっても絶対守りきるという

強い信念に裏打ちされた行動をとる覚悟が

私にもひしひしと伝わってくるのであった。


それではその後、色恋沙汰はなかったかというと

まだまだあるんだねえ。

輝かしい青春。

今はうらやましい。当時の僕が。