こんばんは~照れ

本日2回目の投稿です。
1回目の投稿記事は、都合により
昨日の日付でUpしております。
申し訳ありませんアセアセ

さてはて、なんと
まだ今週の「鎌倉殿」第36回を観ておりません。

なんか重忠公がいなくなると思うと~観たいのだけど、観たくないような~ニヤリ
じっくりしっかり観たくて
タイミングが計れないでおります。

そこで。
今回の記事では
わたしの『畠山』の原点である
こちらのマンガを紹介したいと思います爆笑
夢語りシリーズ
第6巻第1節
「砂の鏡」
秋田書店  ボニータコミックス
平成元年(1989)刊行

表紙はこのシリーズ
前半の主人公
北条五郎時房です。
(トキューサ爆笑)

「砂の鏡」は
建仁4年(1204)のお話。

畠山重忠の乱がクライマックスにくるチュー

といっても
重忠はあまり出てきません。
メインで登場するのは
重忠の息子・重保 〔しげやす〕びっくり

&その重保に想いをよせる
郎党の娘・海松〔みる〕

ふたりの恋話に
畠山の運命が連動する
悲しい
せつない
悲劇の物語なのです。

以下
完全ネタバレにつき注意

畠山家の郎党の娘・海松は
ババ様から聴く
悲劇の恋の物語に憧れをもっている。

源義経と静御前、
前将軍・源頼家と若狭局、
そして
北条時房と比企の姫君。

悲劇に終わった恋の顚末を語り聴かせながら、ババ様は海松に言う。

好きになってはいけないよ。
きっと悲しい思いをする。
あの方を好きになってはいけないよ。
泣くのはきっとおまえだよ。
鎌倉には悲しい恋ばかり芽ばえている・・・

尼御台の弟・北条時房と
敵の姫君との、悲劇の恋物語。

何度も何度もババ様に物語をせがんだ海松は、北条時房とは、比企の姫とは、どんな人なのだろう、と憧れを持っていました。

一方、重保は。
父・重忠と交代で、鎌倉と武蔵国の領地を行ったり来たりしている。
男衾郡畠山庄に帰ってくると、つい気がゆるんで。
気安い仲の海松をからかったりするのですが。
母(北条時政の娘・重忠の正室、この漫画では昭子)に見咎められて。
しっかりしろ!と、小言をいわれてしまう。

母が北条の娘ということで、数いる異母兄を飛び越えて跡継ぎに収まっている六郎重保。
しっかりしていなくては奥様の顔が立たない、と家人たちも噂する。

武勇に優れた、武士の鑑と名高い、畠山重忠の家を継ぐのは
ホントに大変なことなのでした。

そんな重保を気遣う海松。

海松の思いを知ってか知らずか。
奥方の昭子は、海松に
鎌倉の館へ手伝いに出るよう頼んできました。

同じ畠山館だから断る理由はない、と快諾する海松でしたが。

ババ様はまた繰り返します。
好きになってはいけないよ。

海松は
重保さまのことは兄妹みたいに好きなのだ。身分違いはわかっている。
そう、安心するよう言うのですが。

ババ様は繰り返します。
本当の鎌倉は、物語の世界と違うんだぞ。忘れちゃなんねぇぞ。
武蔵国とは違うんだ。

初めて鎌倉へ到着した海松は
人の多さに、家の多さに
驚き、疲れます。

おまけに重保が
武蔵国にいる時とまるで違って。
気安い態度などまるで見せず、主人らしく、よそよそしい雰囲気。

自分の知っている重保ではないようで。
海松は悲しくなってしまいました。

そんな時、磯の香りに誘われて海へ行き、触ってみたいと、ふらふら海へ入っていったら。
入水と間違えたある武士が、あわてて海松を助けようとする。

海松を探しに浜へ来た重保から
その武士が
あの比企の姫君との恋物語の
北条時房だと知って。
驚く海松びっくり
(重保からみると時房は叔父、母・昭子の弟)

重保が誘ってくれた
小笠懸(小さい的を馬上から射る競技)にやってきた海松は
そこに時房の奥方らしい、比企の姫君(唯)がいることに気付きます。

夫・時房が弓を射る姿に、悲劇の記憶が呼び起こされたのか、唯は大勢の人の前で泣き叫びだしてしまうのですが。
時房はそんな唯のところへ、人目を憚らず駆けつけるのです。

比企の姫だ、比企能員の娘だ。
口さがない武士たちの視線を睨みつけ、時房は唯を抱えて帰っていきます。

その時、緒太(草履で鼻緒が太いもの)を忘れていったのを届けに、時房の館へ赴いた海松。

バタバタしているなか手伝いをすることになり、唯と時房のいる座敷に入って挨拶したら。

唯が海松に反応して。
話して、もっと話して、
と言う。

比企の乱以後、心を病んだ唯は、あまり話せなくなっていたのですが。
海松の言葉は、比企と同じ武蔵国の言葉で。
懐かしかったのでしょう。
時房の館は伊豆の国の人ばかり。
武蔵国の言葉を喜ぶ唯に、涙する時房は、また話し相手に来てくれ、と海松に頼むのでした。

物語の人たちだった、時房と唯に出会って、喜び浮かれ、たびたび時房の館へ行くようになった海松。

そこには悲劇でない、暖かい、愛の世界がありました。
唯を見つめる時房の目はどこまでも優しく、北条に一族を滅ぼされ心に傷を負った唯も、今はおだやかで、とても幸せそうにみえました。

悲劇の物語は悲しい恋ではなかった。
自分も誰かに、あんなふうに愛されたい。

そう思うようになった海松の心に浮かんだのは、やはり重保のことでした。

どうして武将の娘に産まれなかったのだろう。
どうして郎党の娘に産まれてしまったのだろう。

自分の気持ちに気付いて、初めて苦しくなりました。

海松は時房に尋ねます。

人を好いて後悔したことはないですか?  私は聞いて知っています。
北条と比企は敵同士。
殺しあったって。
だれにも祝福されないのに
わかってもらえないのに
人を好きになって悲しくないですか?

時房は応えます。

人を好きになって物の見方も変わった。思いやることも教わった。
人に好かれるより好きになるほうが幸せなんだ。
そなたも人を好きにおなり。

たとえそれがだれでも?

だれでも。

海松が重保への想いに苦しんでいる頃、重保は
執権・時政の末子・政範とともに、京へ向かい、実朝の御台所を迎える役目を負うのですが。

政範は16才という若さで、京で病に倒れ、亡くなってしまいます。

必死に看病した重保は、病状にある政範をよそに酒宴に明け暮れる平賀朝雅に、口論をふっかけてしまってニヤリ
結果、愛息を失った牧の方に恨まれてしまいます。

政範は死んだのに、なぜ重保は元気なの?
なぜ我が婿の平賀朝雅に、年端もいかぬ重保が言い争ったの?

言いがかりでしかない、牧の方の言い分に、心痛めた重保は、必死に慰めてくれる海松の存在に救われます。
ふたりでしばらく鎌倉を離れ、畠山庄に帰ったのですが。

その間に唯が、川に落ちたのをきっかけに亡くなってしまうのです。

尼御台の弟と、比企の姫君の恋物語。
ふたりの物語は終わってしまいましたえーん

時房は気落ちして、御所へ出仕しなくなり、家に籠もってしまいます。
兄の義時は困ってしまい、
畠山庄で姉の昭子も、そんな時房を心配しています。

一方、畠山重忠は。
息子・重保に、縁談を持ってきて言うのです。

一家の主になるには、それ相応の正室がなければならん。
郎党の娘はいかんぞ。

重保に正室をもらう話がきたのは、家人たちの間でも噂になります。

ツラくて、海松は重保になにも告げず、鎌倉館へ移ります。

それを聞いて怒った重保に
母・昭子は言います。

おまえの側にいられないからですよ。
つらいのはだれかわかるでしょう。
おまえより数倍、あの子がつらいのですよ。
家を捨てて、おまえ、追っていけますか?

母に反論できないでいた重保に
 稲毛入道(重成)から、鎌倉へ来るよう呼び出しがかかります。

海松に会える、と喜んで鎌倉へ向かう重保。
正室はいらない!と
父・重忠に言い置いて。

けれども、それは罠だったのです。

鎌倉では畠山が謀叛を企んでいることになっており、兵が重保を狙っていました。

父・時政と義母・牧の方のたくらみを阻止しようと、必死に重保を探す時房でしたが。

海松と一緒にいた、重保を見つけることが出来ません。

兵は由比ヶ浜へ集結していました。

家人から、浜にいる兵たちが謀反人を探している、と聞いた重保は
それが自分のこととは露程にも思わず、自分も探索に加わろうと、
愛し合った海松と別れて、兵のもとへ向かいます。

重保と別に館へ戻ろうとした海松は、そこで時房と行きあって。

謀反人というのが重保のことだ、と聞かされるのです。

殺されてしまう?
重保さまが?

やめさせてください!
北条さま!!
止めてぇ~!

海松の叫びも虚しく、
重保は討ち取られてしまいましたガーン

あぁ、どうしてえーん
幸せになるはずだったのに。

同日。
畠山重忠も二俣川にて合戦となり
討ち取られます。

時政による畠山謀叛の討伐に
御家人たちから疑念が出るなか。

義時と時房は、父・時政を追放。
牧の方は失脚します。

重保を助けられなかった時房でしたが。
海松のお腹には、重保の子がいることがわかり、
海松に言います。

そなたもきっと、重保に会うために生まれてきたんだよ。
そなたは宝物を得たじゃないか。
幸せだと言えるくらい、強くならなければ、逝ってしまった人たちが悲しんでしまうよ。

海松は誓います。

あたしは悲しい恋にはしたくない。
不幸な愛だと言われたくない。
鎌倉で生きるなら、人を好きになってと言えるくらい、強くなってみせる。
だってあたしは、たった一人の人とめぐり会えたのだから。
あなたと会えて幸せでした。
だからあたしは強くなる。
重保さま、どうぞ空の上からあたしを見ていて。
ずっとずっとあたしを見ていて。


完!えーん


系図によると
畠山六郎重保には
中根次郎重晴という男子がいるそうです。
この物語はそれを元に描かれたのかな?

最後に、この乱の後、時房が武蔵守に就任したことが触れられています。
人の心がわかる時房が武蔵守になって、ようやく武蔵国に静かな時が訪れた~となっているのですが。
そこはちょっと~少女漫画過ぎることは否めないてへぺろ

けど。
けど!
イケボートキューサの
愛の成就&昇華も垣間見える
「夢語りシリーズ」ではとても重要なお話です。

話の順番としては
比企能員の乱を描いた
「落日」の次のお話。

この後に、
和田合戦・実朝暗殺を描いた
「夕凪の賦」
承久の変を描いた
「大地燃ゆ」
へと続きます。

ここまでが
北条時房が主人公
(もしくは脇役)のお話で。

 宝治合戦を描いた
「六月の子守唄」からは
主人公がいろいろになってきます。

そして途切れ途切れに
鎌倉滅亡、
滅亡後の北条時行の話まで続くニヤリ

少女漫画で
歴史漫画ではない部分ありありですが、
やはりわたしの鎌倉の原点は
この「夢語りシリーズ」

『畠山』について知ったのも多分この漫画が先だし。
(平家物語の重忠の武勇なんて、それまで知らなかったと思うキョロキョロ)

後々は、河村恵利さんも
鎌倉舞台のマンガを描かれておられますが。
湯口聖子さんが時間軸では先。

ファーストインパクトは大事ですチュー

なので、わたしは
時房推し
重保推し爆笑

同時期に、永井路子さんも読んでいたので
義時&(梶原)景時も、推しなのですが。

かっこ良く描かれて、好みが合うと、推し、増えていきますウインク

今回の大河では~
上総介さま!  広常推しになった爆笑
浩市さま~ラブ

あと宗時!
「月のほのほ」で元々LOVEだったのもあり。
板東の世をつくる!!に泣いたえーん

今後、また小説・マンガ・映像で
いろんな歴史上の人が、いろんな風に演じられて、歴史の彼方に埋もれていく人々に光が当たり、親しまれていったらいいな~と思います。

それが供養になるなら尚いいと思います照れ

ちょっと最近、発想が仏教くさくて。
年かな~と思ってしまうニヤリ

付け焼き刃はバチが当たりそうなので。
今後もミーハーでいかなくてはねウインク


長くなりました。


明日こそ
畠山重忠の勇猛な戦い
第36回「鎌倉殿」を観ようと思います。


お読みいただき
ありがとうございました。