とある旅の話 Story of Nirvana | IORI handmade 旅と絵

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美大院卒→フィレンツェ留学→世界一周→結婚→出産→子育て 旅の絵を描いています。InstagramとYou TubeチャンネルもIORI handmadeです。
女1人で世界一周をして50ヵ国以上周りました。今は家族でバックパッカー。

【第一章 ヨルダン】
 

中東にヨルダンという国があります。首都はアンマン。
シリアの南に隣接した国ですが比較的平和な国です。むしろ親切の極みでした。

ペトラ遺跡や死海などがあります。よかったらどうぞ。
 

そこで1週間なにをするでもなくダラダラしていたら、死海に行こうと誘ってくれた日本人女性がいて、自分達のいるゲストハウスだとミニバスをシェアできる人数が揃わないから、近くのゲストハウスに声かけに行こうと言われました。

マンスールゲストハウス、通称コーダゲストハウスは悲しい歴史のある有名な宿です。
 
そこのロビーに沢山日本人がいましたが、気に留めませんでした。

でもその中に、未来の夫になる人がいたのです。
 

死海にはコーダゲストハウスで捕まえた、クセの強い中国人と私達とで行きました。



そのあとはまたダラダラして数日を過ごし、それから私は人知れずひっそりとイスラエルへ旅立ちました。


【第二章 イスラエル】
 

エルサレムやベツレヘムを観光し、毎週金曜日のヴィア・ドロローサを辿る行事にも参加しました。


参加したけど写真撮ってたら途中ではぐれました笑。

 

オスカー・シンドラーの墓に最初に行った日は門が開いてなくて、駐車場みたいなとこで2時間くらい開くの待ちましたが、あとでわかった。普通に休みの日でした。
 

そういうことを一人でずっと繰り返してる日々の中、午後ゲストハウスの談話室に戻ると、コーダゲストハウスからやってきた彼らがシェア飯を作っておりました。
 

そしたら
「あれ?今日の昼間に旧市街にいましたよね?なんならコーダゲストハウスにも一回来てましたよね?」
と言われたんです。

実は前日の夜にベッドにいたら、ずいぶん楽しげな日本語が聞こえてくるなとは思ってたんですけど、気にせず寝たんです。出会う時は出会うし出会わない時は出会わないと。

でも出会ってしまった笑。翌晩のシェア飯に誘ってくれました。
 

誰がその時、彼らの中の一人と、愛想のない私とが結婚するなんて想像できたでしょう笑。

今その時の話をすると、私はずっと話しかけにくい感じだったそうです。

出会いとはそういうもんなのかもしれないですね。
 

次の日、朝キッチンに行くと未来の夫が一人でやって来ました。

彼の第一印象は、怖い人だなって感じでした。でもその日はけっこう色々話したし、旧市街を二人で散歩したりもしました。
 

翌日、私はナザレ行きのバスに乗り、彼はキプロスへ向かうため、テルアビブ行きのバスに乗りました。私達はそうしてエルサレムのバスターミナルで別れました。
 

そういう出会いと別れを繰り返していたので、あっさりしていました。

それから1年間。
 

私は相変わらず一人で旅を続けました。
素晴らしい出会いもあったし、嬉しいことも辛いこともありました。
 

その旅を終え、福岡に戻った時に彼と再び連絡を取り始めることになりました。

そしてついに福岡に会いに来てくれたのです。


【第三章 日本】
 

彼の福岡滞在辺りから私の気持ちが変わり始め、そのさらに2ヶ月後に大阪に行く用があった際にまた再会し、お付き合いが始まりました。
 

その大阪の用も、ずいぶん前から約束してた友達とのミュージカルで、同じ福岡の人だから私はてっきり一緒に行って泊まって一緒に帰るんかと思いきや、まさかの現地集合現地解散で、なんなら私はラスト1日、知らない大阪の街で完全ソロだったのです笑。
 

そこに救いの手を差し伸べてくれたのが彼でした。たまたま休みで、神戸から会いに来てくれました。


そのミュージカルの友達が勝手に自分だけ新幹線のチケットを買ってさっさと先に帰らなければ、私は彼と付き合うことなどなかったかもしれないし、ましてや結婚なんてって話しです。

先月帰省した時に、その子ともあーだこーだその辺の話で盛り上がりました。
 

ちなみにうちらが提出したセーラームーンの婚姻届をくれたのはこの友達です。
 

私がセーラームーンを全巻貸して以来、何かとセーラームーン情報をくれます。
 

話がそれましたが、しばらく福岡と神戸で遠距離を続けました。月1で会いに来てくれて、京都に行ったり、東北旅行に行ったりもしました。そして神戸の「こ」の字も知らないクセに、ついに私は引っ越して来たのです。

東京に住んだりイタリアに住んだり世界一周したりは、全部自分一人の野望のためでしたが、誰かといる為にそこに住むというのは、やったことがなく、今までの決断と全く違いました。

結婚するのかもわからなかったし、なんとなくそこは触れちゃいけない気がしてたし笑。でも彼の中では普通にあったみたいで、私が勝手に結婚は口に出しちゃダメだと思ってた笑。


いやー、こんなことってあるんですねー笑。

こんな旅もあるんですねー。旅の奇跡はこれからもずっと続いていきます。まったくです。

とゆー、とある旅の話でした。