今、アトリエではヘイター刷りが密かに流行っております。
このちょっぴり難しい刷りの技法に挑戦する人が増えたのは、
ヘイター刷りをその作品に多用する小川千明さんの影響でしょう。
昨日からミーさんがそのヘイター刷りに苦戦。
昨日は頑張ったものの失意の帰宅となりましたが、今日は一転ヘイター刷りが成功。
これはミーさんが喜びの雄叫びを上げているところです。
銅板にインクを盛るのが上手く行った瞬間から彼女の笑いは止まりません。
ウフュフュフュフュ~!と妙に高い声で笑いながら作業。
その笑いを例えるなら、猫に上等な刺身をあげた時に発される獣独特の喜びの声。
そんな止めることの出来ない笑いを発しながら作業を続けるミーさんの勇姿。
どんなに揶揄されても、そのヘンな笑いはこみ上げるらしく、とまりません。
ヘイター刷りというのは、インクの油の量、ローラーの圧力、重さ、細かい要素が
様々からむので、思うように刷るのが難しいのです。
それが苦労の果てに上手く行くと、人は心の底から喜びの声をあげるようです。
最近、小品のヘイター刷りばかりをやっているみかんさんも、初めてヘイター刷りが
思ったように美しく刷れた時、ものすごい高笑いをしていました。
私は見た!聴いた!
人が本当に心の底から喜んで笑う、という姿を、今年は2度も目にしました。
ヘイター刷りは、人間を変えるのかもしれません。
ミーさんいわく、
「今日はどんな人でも愛せそう」なくらいゴキゲンで、
上手く行ってなかった時のささくれた発言がウソのように
おおらかな女性に変身していました。
上手く行かなくて悩みの果てに、ヘイター刷りの得意な小川千明さんに電話して
相談したり、という局面もあったのですが、
そうやって電話かけてまで相談させていただきたい!と思われる小川千明さんは、
やっぱりすごい作家さんなんだなぁ、と改めて思ったり…。
作品への飽くなきこだわりがドラマを生みます。
アトリエというのは、と~っても素適なところなんです(笑)。
