38:44
これは何の数字でしょう?
よく深夜1時を25時といいますが、それが38ともなると・・・
徹夜して、それが翌日の14時44分にまで及んだ
ということを意味します。
尚、その前には30:05という記録がありました。
これはつまり、翌日の6:05まで徹夜したということです。それでなおも仕事が続き、この38:44に至ったのだそうです。
それから約15分後の15:01から仕事が再開され、解放されたのがその日の晩の24:44という惨すぎる有様でした。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016110302000121.html
これは、電通に入社して1年目の、10月の高橋まつりさんの勤務記録です。この時は、10月25日(日)の夜から仕事に入ったそうです。
昨日、私が愛読しているブログ「脱社畜ブログ」を見ていたところ、東京大学の五月祭で、「『新しい働き方』を考える」というシンポジウムがあることを知りました。
体調不良をおして本郷の東大へ足を運び、そのシンポジウムを聴いて知った、衝撃の事実でした。
まつりさんの10月の勤務記録がOHPに映し出され、この「38:44」という時刻を目にした私は
へ?
と目を疑いました。
何しろ、興味本位の年齢計算もすぐにできないほど、計算が苦手な私です。シンポジウムが終わってネットで見て、驚愕過ぎて言葉が出ませんでした。
上司や同僚は、これをおかしいと思わないのか!?
これはもはや、
昔の受験勉強の「四当五落」よりもはるかに惨い
状況です。
さらにいえば、
蟹工船と変わらないな
と思えます。
こんな惨いことをやらせるのは、さすがは精神論・体育会系気質の成せる業です。
おまけに上長が、セクハラ・パワハラ・モラハラときたもんだ。
ニッポンの会社では、なぜこうも新人・後輩いじめばっかやるんだろうな。
大なり小なり、ニッポンの会社にはこういった猛毒を持つオッサンがいることが多いものです。ニッポンの会社は、猛毒を持つオッサンのしたい放題やりたい放題というところばかりです。
俺が若い頃はだの、飲み会のことでくそ細かいことまでネチネチいびり、さらには女子力がないだの何だのと。
まつりさんの上司がその場にいたら、私はそいつを新しい快速電車の勢いで殴り飛ばしてやろうかと思うほどの怒りがこみ上げてくる話でした。
おそらく、こう思ったのは私だけではないはずです。
しかし、これは決して他人事ではありません。
過労死に至るまでにはいかなくとも立派に、快適な職場環境の妨害であります。
このような暴行は、絶対に許してはならないのです。
しかしながら、軍隊ばりに厳しい上下関係が、これを許してしまっているのです。
下の者には、何をやっても、何をしても、何を言っても構わない、と。
何でも有りになってしまっている。
それが、ニッポンの会社の現状なのです。
こんな環境では、どんなに優秀な人でも、
どんなに強い人でもつぶされてしまう。
会社が、人を人だと思っていない証拠です。
先ずは、自分の職場で。
悪いと感じる状況を、たとえ小さいことでも、いかに改善するか。
そこから、考えてゆく必要があるのではないでしょうか。