ビタミンD


ビタミンDとは?

ビタミンDは、脂溶性ビタミンの一つで、体内でカルシウムとリンの吸収を助ける重要な役割を果たします。

 

ビタミンDには主に2つの形態があります。

 

食事から摂取するビタミンD2(エルゴカルシフェロール)と、

 

皮膚が紫外線に当たることで作られるビタミンD3(コレカルシフェロール)です。



ビタミンDの役割

ビタミンDは、以下のような重要な役割を果たします。

  • カルシウムとリンの吸収: ビタミンDは、腸からのカルシウムとリンの吸収を助け、血中濃度を適切に保つ働きがあります。
     
  • 骨の健康維持: ビタミンDは、カルシウムとリンの代謝を調節し、骨の形成と修復に不可欠です。適切な量のビタミンDによって、骨が強く健康に保たれます。
     
  • 免疫機能のサポート: ビタミンDは免疫系の機能をサポートし、感染症に対する抵抗力を高める効果があります。

 

【参考文献】

 

 

 

 


腎臓病とビタミンD

腎臓病の猫において、ビタミンDの管理は特に重要です。

 

腎臓は、ビタミンDを活性型に変換する役割を果たしています。

 

腎臓病が進行すると、この変換能力が低下し、ビタミンDが作用できなくなることがあります。

  • カルシウムとリンの不均衡: 腎臓病の猫では、カルシウムとリンのバランスが崩れやすくなります。
    ビタミンDの不足は、この不均衡をさらに悪化させる可能性があります。
     
  • 骨の問題: ビタミンDの不足は、骨の健康に直接影響を与え、骨軟化症や骨粗鬆症のリスクを高めます。



ビタミンDの補給は?

腎臓病の猫において、適切なビタミンDレベルを維持するためには、以下の方法があります。

  • 一般的な食事: 極端に偏ったフードで無いかぎり、ビタミンDの欠乏は起こりにくいと考えられます。
    サプリメントなどで補給すると、過剰摂取となる恐れがあるため、予防的な摂取は原則行いません。
     
  • 定期的な血液検査: 定期的に血液検査を行い、カルシウムやリンの値をモニタリングします。
    必要があれば、ビタミンDの血中濃度を外注検査に依頼します。



まとめ

ビタミンDは、猫の腎臓病ケアにおいて重要な栄養素の一つです。

 

ビタミンDの適切な管理は、カルシウムとリンのバランスを保ち、骨の健康を維持するために不可欠です。

 

カルシウムやリンの値をモニタリングし、できる限り食事で摂取します。

 

イベントバナー