カルシウムとは?


カルシウム(Calcium)は、体内で最も多く存在するミネラルの一つ。

骨や歯の成分という印象が強いと思います。

 

重要な役割として、筋肉の収縮、神経伝達、血液凝固、酵素活性化など、多くの生理機能にも関与しています。


カルシウムの役割

カルシウムは、以下のような体の基本的な機能に関与しています:

  • 骨と歯の形成:カルシウムは骨や歯の主要な構成要素であり、強度と硬さを保ちます。
     
  • 筋肉の収縮:カルシウムは筋肉の収縮と弛緩に不可欠です。心筋の正常な機能にも関与しています。
     
  • 神経伝達:カルシウムは神経細胞の伝達を助け、神経の興奮を調整します。
     
  • 血液凝固:カルシウムは血液の凝固過程に必要な因子です。
     
  • 酵素の活性化:多くの酵素がカルシウムを必要とします。



猫の健康におけるカルシウムの重要性

猫の健康維持においてもカルシウムは重要です。

以下の点で猫の健康に関連しています:

  • 骨と歯の健康:カルシウムは骨の強度を保ち、骨折のリスクを低減します。
    また、歯の健康にも寄与します。
     
  • 心臓と筋肉の健康:適切なカルシウムレベルは心筋と骨格筋の正常な機能をサポートします。
     
  • 神経系の健康神経の正常な働きを維持し、反射や感覚をサポートします。



猫の腎臓病におけるカルシウムの役割

腎臓病の猫では、体内のカルシウムバランスが崩れることがあります。

 

腎臓が正常に機能しないと、カルシウムとリンのバランスが乱れやすくなります。

 

高カルシウム血症(血中のカルシウム濃度が高い状態)や、低カルシウム血症(血中のカルシウム濃度が低い状態)を引き起こすことがあります。

  • 高カルシウム血症腎臓結石や骨の異常、筋力低下、食欲不振などを引き起こす可能性があります。
     
  • 低カルシウム血症筋肉の痙攣や、心臓の異常、骨の脆弱化を引き起こす可能性があります。



カルシウムの管理

腎臓病の猫のカルシウムを適切に管理するためには、以下の点に注意します:

  • 食事管理:カルシウムとリンのバランスを考慮したフードを利用します。
    リンの摂取とカルシウムとのバランスを保つことが重要です。
     
  • 定期的な血液検査:カルシウムの濃度を定期的にチェックし、異常があれば速やかに対応します。
     
  • 薬物療法:必要に応じて、カルシウムバランスを調整する薬を使用します。



まとめ

カルシウムは、猫の健康に欠かせない重要なミネラルです。

 

特に腎臓病の猫においては、カルシウムバランスの維持が重要です。

 

獣医師の指導のもと、適切な管理と定期的な検査を通じて、猫の健康をサポートしましょう。