資格外活動「罪」~留学生のアルバイト時間超過を犯罪であると強調する意味はどこにある? | アルファサポート行政書士事務所代表SAKUMAのブログ

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みなさま、こんにちは。

アルファサポート行政書士事務所、行政書士の佐久間です!!

 

先日、留学生のアルバイトの法定制限時間に関する記事を書いていました。

留学ビザでは本来は一切アルバイトをすることはできませんが、資格外活動許可という特別の許可を得ると、
週28時間までは働くことができます(長期休暇について別ルールあり。)。

記事ではこの週28時間という時間制限は何を根拠にしているのかという点にフォーカスしてご説明しましたが、
わたしがこの資格外活動許可の違反について言及するときは、かならず「資格外活動罪」という正式名称でお伝えすることにしています。

これは、イラストで「万引きは犯罪です」とあえて言っているのと同じ教育効果を期待してのものです。

 

留学生のアルバイト
万引きという言葉からは、これが犯罪であり、窃盗罪という刑法犯であることのイメージがつきません。
そこでこれをあえて「犯罪です」と明言することで、犯罪の抑止効果をねらっているわけです。

これと同様に、オーバーステイは不法残留罪と表現することにより、やったらマズそうだな・・・と思っていただければよいですね。

行政書士は予防法務の分野では、弁護士と同じ仕事ができます。
いっぽう、紛争や揉め事がすでに発生してしまうと、弁護士さんの領域になります。

弁護士さんはすでに発生した紛争解決や刑事弁護がお仕事ですので、
犯罪をいかにやわらかく表現するかに意識を払います。

たとえば不法滞在者をあえて「非正規滞在者」と表現したりします。
不法滞在者というよりも、非正規滞在者と表現した方が、なんとなく違法性が弱いニュアンスがあります。

しかしビザ専門の行政書士は、すでに犯罪をおかしてしまった外国人の

新しい在留資格取得をお手伝いすることは日常茶飯事ではあるものの、
その犯罪そのものの「弁護」をすることはありませんので、
まだ犯罪をおこなっていない方々に、いかに犯罪をしない方向にもっていくかに注力します。

それが、犯罪は犯罪であるときちんと指摘することなのです。

万引きを興味半分でやってしまいそうな学生さんに対し、「万引きは犯罪です」との明確なアナウンスは、
それなりに犯罪の抑止効果があるはずです。

留学生でアルバイトを法定の時間を守ってされている方はむしろ少数派なのかもしれませんが、
それがバレてしまった時の不利益は、もちろん自分で背負う必要があります。

東京・六本木のアルファサポート行政書士事務所では、
毎年、留学ビザの更新時期には、かならずといってよいほど、アルバイトのし過ぎが原因で
ビザ更新が不許可になってしまったというご相談が来ます。
留学ビザが不許可になれば、学校の中途退学を余儀なくされ、母国へ帰国することになります。

 

それだけでなく、留学生が日本人と結婚した後の、配偶者ビザへの変更にも影響を及ぼします。

そうならないために、あえて留学生のまわりにいる大人が、
資格外活動を犯罪であると強調することには、留学生の将来を守る意味において、
一定の意味があるのではないでしょうかはてなマーク

 

私はこれまで資格外活動が原因で学校を辞めざるをえなくなってしまった

留学生の深い後悔を目の当たりにしてきただけに、

彼らを非難するためではなく、そのような状況をできるだけなくしていくために、

あえて犯罪であると強調してお話しするようにしています。

ではまた!!


★おまけ★ 興味のある方はどうぞ!

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