日比谷で学習(市政會館) | ロドさんの繪ブログ「一期一繪」

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団塊の世代のラストランナー。想い出深い海外駐在当時も振り返りながら「日本再発見」ということで国内あちこちのスケッチを織り交ぜて気ままに、「人生はFESTINA LENTE(ゆっくり急ごう)」

 

学習の日と決めている金曜日、久しぶりに日比谷図書文化館で学習した。

 

この都心ど真ん中の図書館に最初に来たのは、2017年だった。

 

その後は、主に国会図書館や神奈川県立図書館、横浜市立図書館をメインとして、都心の区立図書館で学習しているが、前回来たのは昨年の7月だった。

 

 

都営地下鉄三田線内幸町駅で地上に出るといつも目に入っていた

みずほ銀行(第一勧業銀行)旧本店の地上部分は完全に解体されていた。帝国ホテルとの間にあったビルも再開発解体中。

 

参考までに、昨年の解体中の写真を。

(2023年5月)

 

(2023年8月)

 

(2023年12月)

 

冬の空と違って空は映えないが、これから行く「市政會館」の正面を観てみることに。

 

富国生命ビルの玄関からは建物正面の全景が見れた。

 

そして、ここで、一枚。

 

東京都選定歴史的建造物である「市政會館」(地下1階、地上6階)は、設計は佐藤功一(大隈講堂の設計者)、施工は清水組(清水建設)で1929年(昭和4年)の竣工で、T字型の建物の南(国会通り)正面側に東京市政調査会、北(日比谷公園)側に日比谷公会堂が入り、建物の四面が見れるようになっている。

 

先ずは、正面玄関を見上げてから、建物の周囲を反時計回りで回ってみた。

 

 

東面(右の低層部が公会堂部分)

 

北側(日比谷公園)

 

公会堂部分(東京都指定有形文化財)は、耐震性の問題で2016年から改修工事で休館中だが、開館100周年の2029年には公開が再開されるらしい。

 

北西角(公会堂部分)

 

南西角

右後方は東京電力パワーグリッド本社

街路灯に点灯虫🐞?

 

スクラッチタイル貼りの外壁は、直線、柱形、立体の一体感のある出隅、入隅は明快で気持ちい。

 

壁の窓に映った建物が、南向かいにある富国生ビル(右)と日比谷国際ビル(左)

 

地下室への明かり取りの壁の天端は黄色のテラコッタは、窓の下端と同様に、単調なスクラッチタイル壁に貴重なアクセントとなっている。

 

玄関脇左壁にあるプレートは、BELCA(2005年)認定証。

※BELCA=Building and Equipment  Long-Life Cycle Association(ロングライフビル推進協会) 

 

反対(右)側には、東京都選定歴史的建造物の認定証

 

重厚なドアのある玄関から中へ入ってみた。

 

建物内部(事務室部分)の美しい釉薬タイルにも圧倒される。

 

地下の郵便室への郵便シュート。

 

公会堂部分(右)との境となる手入れの行き届いた光る廊下

 

消火栓もレトロ。

 

照明スイッチ

 

そして、日比谷図書文化館での資料調査へ。

 

帰りがけにもう一度市政会館へ。

 

玄関門扉の裏面も見れた。

 

出隅入隅の特徴をよく現している建物のコーナー

 

 

黄昏時も趣がある。

 

 

《補足》

 

この建物は上海駐在時代に見た「上海大廈」によく似ているので、海で買った絵葉書集を紹介する。

 

「上海老建築20景」(上海人民美術出版社、2003年刊)

 

◆BROADWAY MANSION(上海大廈)[1934年]

 

外灘の最北部に位置するこの建物は、1934年に英国系の財閥によって英僑人、商人用の住居として、Broardway Mansionという名前で建設され、日本軍による占領時には特務機関も置かれたようだ。終戦による開放後建物の名前は上海大廈となった。

 

(2003年撮影)

 

◆上海錦江飯店中楼(1925年)

19階建(中央)、13階建(両翼)

美国摩天楼様式