真冬の日比谷公園 | ロドさんの繪ブログ「一期一繪」

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団塊の世代のラストランナー。想い出深い海外駐在当時も振り返りながら「日本再発見」ということで国内あちこちのスケッチを織り交ぜて気ままに、「人生はFESTINA LENTE(ゆっくり急ごう)」

 

「日比谷公園」には日本に完全?帰国後の50代後半の現役時代には、夏のビールフェスやオクトーバーフェストではよく行ったものだが、今や時間もたっぷりある67歳自由人なので、久しぶりに、それも真冬の日比谷公園に出かけてみた。

 

都営三田線日比谷駅からサイモンとガーファンクルの♫冬の散歩道♫(A Fazy Shade of Winter, 1967年) を思い出しながら。

古いな。

 

 

 

今回は公園内にある「日比谷図書文化館」のこれがお目当。

 

 

都営三田線日比谷駅から帝国ホテルの前の出口に出て公園の噴水公園を抜けて内幸町交差点方向へ。

 

歴史を感じさせる「日比谷公会堂」(市政會館)は後藤新平東京市長により1929年建造。東大紛争(1969年)でも有名になった東大安田講堂(1925年)によく似てるな、と思ったら、ともに安田財閥の安田善次郎の寄付で建てられたそうだ。

 

設計は佐藤功一。この時計台は彼が設計した彼の母校早稲田の大隈講堂にも似てるような。施工は清水建設。

 

 

また、上海外灘にある上海大厦(ブロードウェーマンション、1935年建造)等にも似た風格あるアールデコ建物だ。

 

(2003年)

 

 

日比谷公会堂と言えば、やはり1960年の演説会での日本社会党浅沼稲次郎委員長暗殺事件を思い出す。

 

檀上で刺客に刺された瞬間のニュース画像はその後も何度も放映されていたたのでよく覚えている。

 

 

日比谷の新旧建物のコントラストは東京らしい。

 

建物北側屋上には「日比谷公会堂」のクラシックな看板があるが、南側(玄関)には「市政會館」の名前がある。

つまり、この建物は、今でいう複合ビル。

 

 

こちら側は普通のテナント事務所になっているので、ちょっと中を拝見。テナントボードには地方自治体の東京事務所や弁護士事務所が多い。

 

当時のままの消火栓が綺麗なタイル壁によく似合っている。

 

 

スケッチの場所を探しながら交差点を渡って日比谷から霞ヶ関方向へ。

 

 

公園の西側の霞ヶ関の官庁街は、手前から人事院、中央合同庁舎5号館(環境省、厚生労働省)、6号館(法務省、検察庁)へとつながる。

 

 

冬空によく似合う?整然とした冷たいいかにも官僚的なファサードだこと。

 

お役人さんやビジネスパーソンなどが行き交う北風の中の西幸門前交差点で一枚。

 

 

野外音楽堂裏のかもめの広場(郷土の森)から日比谷公園に戻る。

 

 

 

 

「日比谷図書文化館」と言う名前も知らなかったし、もちろん入るのは初めて。

 

特別展会場の4階「特別研究室」も入館閲覧は自由だが、せっかくだから特別研究席で「臨時研究員」(笑)。

使用料は2時間300円。

 

 

利用するには千代田区立図書館の貸し出カードがあればいいのだが、もちろん千代田区民ではないので持っていないので、代わりに運転免許証を預けて、ロッカーキー、デスク番号付き入退館磁気カードや各種資料をもらって、厳かに公園を望む環境満点の研究席へ向かう。

 

音響実験室のような超無音の部屋に静かに入る。

 

霞ヶ関側の個人ブース(#6)で、主に都市計画に関した大正、昭和初期の蔵書を読む。いずれも貴重な古い蔵書なので90度以上開いてはいけないことになっている。今にも朽ち落ちそうな色あせたページに100年近い歴史を感じた。

 

ロンドン時代に大学図書館で一年間使った個人専用閲覧ブース(Carrel)を思い出す。

 

この図書館は場所もいいし定期的にセミナーもあるようなので、これからは都心に出た時は利用してみよう。

 

下の写真の最上階手前三角部分が特別研究席。

 

 

そして2時間はあっという間に過ぎる。

 

帰りがけに入室時に特別研究室受付でもらった千代田区立図書館貸し出し券の申請書を2階総合カウンターで手続きして晴れて千代田区内図書共通の貸し出し券を受領。

 

すでに日比谷公会堂の上には半月が。

後方のビルは旧第一館業銀行本店(みずほ銀行)ビル。

 

 

そして、何故かランチャーズの♬真冬の帰り道♬(1967年)を口ずさみながら黄昏の内幸町から懐かしいサラリーマンの街新橋の赤提灯の中へ。

 

 

 

 

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このブログが今年最後の繪ブログとなります。

毎回ご笑読いただきありがとうございました。

来年も拙い繪ブログをよろしくお願いします。

 

それではみなさまいい年をお迎えください。

 

 

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