流行の音や歌い方が増えてきて、「あれ、これ誰の曲だろう」と思うことも多い。
たとえば、西野カナの「君のせい」。
初めて聴いたときはK-POPの新曲かと思ったほどで、
これまでの彼女のイメージと違いすぎて、少し戸惑ってしまった。
歌唱法もk−popミュージシャンが日本語歌詞で歌うあの独特のイントネーションが何とも言えない居心地の悪さ。
そんな中で、久しぶりに「これはいいな」と思えた曲がある。
離婚伝説の「ファーストキス」だ。
曲が始まった瞬間、ふっと懐かしい空気が漂った。
90年代のビーイング系──ZARDやWANDS、DEENを思い出すような、
あの“しっとりしたポップス”の匂いがした。
出だしは自然に語りかけるようで、気取っていないのに心に入ってくる。
そしてサビに入ると、一気に広がるメロディが心地よくて、
昔よく聴いていた曲のような安心感があった。
今の音楽らしさもちゃんとあるのに、どこか懐かしくて温かい。
“無理していない感じ”がとても良かった。
そして最後に、ふとアーティスト名を見て思った。
「離婚伝説…???」
曲の雰囲気とのギャップに思わず笑ってしまったけれど、
その意外性も含めて、なんだかクセになる。
最新の音楽にときめかないのは、自分が変わったからではなくて、
ただ“心に合う音”に出会っていなかっただけなのかもしれない。
離婚伝説「ファーストキス」は、そんな自分の耳が久しぶりに反応した一曲だった。


