塾の選び方 | 中学受験入試標準問題集 今日の1問

中学受験入試標準問題集 今日の1問

標準的な中学入試問題の解法について取り扱います

ここ最近、忙しくてなかなかブログの更新がなかなかできていません。

というのも、新年度に入り、体験授業やらなんやらの関連業務が増えたからです。私事ではありますが、職場でのスタンスも少し変わったので、以前より少しだけ忙しくなりました。

 

そういうわけで、算数の問題を探して解く暇もなかなか取れなくなってしまったので、今日は簡単ではありますが、塾の選び方について思うところを少し書いてみたいと思います。



中学受験の第一歩は塾選びです。おおよそ習う内容にはどの塾も大差ありませんが、取り組み方に塾の性質が色濃く反映されます。お子様にとっては、入試の時には人生の1/4以上は過ごすことになる塾です。塾の性質とお子様、家庭との相性を重視した塾選びが必要になります。

 

中学受験をどう攻略していくかと考えたときに、大きく2つの方針が出てきます。一つは量をこなして、知識を身につけて取り組む方法、もう一つは思考体験を重ねることで、知恵を身につけて取り組む方法です。

近年では、詰め込みへの反省から、後者にスポットライトが当てられがちですが、こればかりは向き不向きのあるもので、お子様の性格、学習傾向に沿ってどちらがよいのか、選ぶことが望ましいです。

 

ただ、気をつけなくてはならないのは、知識だけでは難関、最難関の突破は難しく、乗り越えるための最小限の知恵は必要になること、一方で、知恵だけでもペーパーテストには対処できないので、ある程度は量をこなして知識にも磨きをかけていくことが必要になることで、どちらか一方のみ、というようにはなりませんので、ともにある程度不向きなこともやらざるを得ないという点、そこは覚悟しておきましょう。

 

知識偏重傾向はSAPIX、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研、浜学園、希学園などの大手塾で見られます。各社とも、知識の限界は理解しているので、+αは考えているようですが、大人数相手というときに知識偏重になることはある程度やむを得ないことなのでしょう。ただ、知識偏重の受験勉強はつぶしが効くのもまた事実です。難関や最難関が厳しいとしても、中堅にはきちんと通用しますので、プランBに移りやすいというメリットはあります。

一方で、知恵を重視するのが、関東でいえば、エルカミノ、ジーニアス、スピカ(ただし、早稲田アカデミーグループ)などの中小規模の塾です。これらの塾は最難関校の合格率では、中学受験業界の王者SAPIXの5、6倍という数値を誇りますが、低学年から考えるということを塾、家庭の二人三脚で鍛えてきた精鋭が集まり、切磋琢磨しているという点には注意を払うべきです。おそらく、SAPIXのαクラス上位の生徒でも、転入したらついていくのに相当苦労するという環境です。最難関校、難関校に入学後、トップ層を形成するのはこちらの出身者のようです。

 

とまあ、ざっくりではありますが、塾の性質としてはこのような状況です。

塾を選ぶにあたっては、お子様にとって、知識と知恵、どちらが学びやすいかという点をしっかり見極めて、個性や家庭の考え方にあった塾を選ぶことをお勧めします。

いちばんダメなのは、実績、ネームバリュー、世間の動向に流されて選ぶことです。時折、問い合わせで校舎別などの詳細な実績を聞きたがる人がいますが、そういう問い合わせにあうと、脱力してしまいます。どこで何人、どういう学校に行ったということは、自分のお子様の進路を保証するものではありませんし、保証されるという考えが少しでもあるのなら、お子様の中学受験自体が、主体性のない、ただただお子様と家庭にとって苦痛な体験に終わる可能性が高いものと思えます。

 

まずは情報を集め、お子様の性格、家庭の考え方にあった塾を探し、体験授業や担当者の話から、合いそうなところをしっかりと見極めてみてください。

だれにでも合う、だれにでもベストな塾は存在しないのですから。