公民記述 その1(洛星中 2018・後期) | 中学受験入試標準問題集 今日の1問

中学受験入試標準問題集 今日の1問

標準的な中学入試問題の解法について取り扱います

たまには、社会も扱ってみます。

違憲立法審査権に関する問題です。

 

問題

国の権力を国会,内閣,裁判所の3つの機関に分ける目的の一つは,それぞれの機関が互いの権力の乱用を防ぐことです。裁判所が国会に対して持っている権限を説明しなさい。

 

 

解説

裁判所は、立法機関である国会に対して、その立法の違憲性の有無を判断できます。憲法のある国では、憲法が最高法規とされ、憲法に違反する法令、条約は、基本的には規範(簡単に言えば、決まりごとです。)として認められないことになります。

そうした権能から、裁判所のなかでも最終的に判断を下す最高裁判所は「憲法の番人」と呼ばれています。

違憲判決が出されると、国会で、法の違憲部分につき、改正が図られるのが常です。改正しない場合、違憲部分は裁判所において規範とされないために、実質的に機能しなくなるためです。

 

解答案

国会において制定された法律が、憲法に違反するものでないかどうかを審査する権限。