理屈はそう難しくないのですが、合理的に整理して絞り込む力が問われます。算数のできる、できないの差は、最低限の公式を覚えていないという論外なものを除けば、整理能力のあるなしに現れます。
この整理能力は教えて身に付くものでなく、実際に自分でめんどくさいことをした経験で始めて身に付くものなので、指導する側としては厄介です。
問題
ある整数Aは3の倍数で,しかも奇数です。11573をAで割ると23余り、6940をAで割ると10余ります。このような整数Aをすべて求めなさい。
解説
まず、Aは11550、6930なら割り切ることができますので、この2数の公約数であることが分かります。
11550=2×3×5×5×7×11、6930=2×3×3×5×7×11より、Aは2数の最大公約数である2×3×5×7×11の約数であり、かつ23より大きい奇数で3の倍数となります。
そうすると、3と5、7、11のかけ算の組み合わせがAとなりますので、Aは以下の通りです。
Aは3×11=33、3×5×7=105、3×5×11=165、3×7×11=231、3×5×7×11=1155となります。
33 105 165 231 1155