泥臭く解く整数問題(東大寺学園中 2020) | 中学受験入試標準問題集 今日の1問

中学受験入試標準問題集 今日の1問

標準的な中学入試問題の解法について取り扱います

本日は、整数問題を扱います。

スマートな解き方も存在するとは思いますが、今回は、少し苦しくてもこうした問題に立ち向かえるよう、泥臭い取り組み方を紹介します。

 

問題

3つの整数,800,1376,2144があります。これらの整数をそれぞれ整数Nで割ったあまりはすべて等しくなり,また3つの整数800,1376,2144の和はNで割り切れます。このような整数Nのうち最も大きいものを求めなさい。

 

 

解説

余りをaとします。そうすると以下の式が成り立ちます。

800=N×○+a…①

1376=N×△+a…②

2144=N×□+a…③

 

このとき、②-①は576=N×(△-○)、③-②は768=N×(□-△)、③-①は1344=N×(□-○)とわかります。つまり、Nは576、768、1344の公約数とわかります。

576=192×3、768=192×4、1344=192×7より、Nは192の約数の中にあることがわかります。

 

次に、800、1376、2144の和がNの倍数となることから、a×3=Nもしくはa×3=N×2とわかります。

 

a×3=Nのとき

 

N=192、a=64

1376-64=1312、2144-64=2080は192の倍数とならず、不適。

 

N=96、a=32

800-32=768、1376-32=1344、2144-32=2112のいずれも192の倍数になるので可

 

a×3=2×Nのとき

 

N=192、a=128

800-128=672は192の倍数とならず、不適

 

以上より、Nの最大の数は96とわかります。

96