本日は、間接的に国立公園であることにどのような意味があるのか問う問題を扱います。
国立公園、といわれても、ほとんどの小学生にとってよく意味が分からないと思います。公園と名乗ってはいますが、実際にイメージする公園のように、公有地として管理されているわけではありません。
では、どのような意味があるのでしょうか。それは、その地域の開発を抑止することで、豊かな自然環境を残すことに意味があるのです。
ほぼ全域が小笠原国立公園に指定され、今や世界自然遺産でもある小笠原諸島が、離島であるにもかかわらず空港の設置が困難であるのも、関連する事項ですので、抑えておくとよいかもしれません。
※現在、都庁では、世界自然遺産の指定を受けない一部の地域に空港の設置を検討しているそうです。
問題
日本には豊富な地熱資源があるにもかかわらず、地熱発電量が少ないことで知られています。その理由の1つに温泉地の人々の反対がありますが、それ以外のおもな理由を説明した次の文の空らんを20字以内で埋めなさい。
地熱資源の豊富な地域の多くが( )ため。
解説
地熱資源とは、具体的には火山近辺の地熱が得られる土地を指します。
ですので、近辺に温泉街があり、また、その土地自体、自然豊かな山地にあるのが普通です。
日本では、こうした土地はたいてい、国立公園(国が管理)や国定公園(国が指定し、都道府県が管理)に指定されている地域内にあります。
国立公園や、国定公園では、貴重な自然を保護するために、建物を建てるなどの開発につき、法律で厳しい制限がかかっています。ですので、そうした地域に地熱発電所を建設することは難しいという事情があります。
解答例
地熱資源の豊富な地域の多くが(開発が制限される国立公園の中にある)ため。