本日は、売上の比、利益の比を計算して個数の比を出す問題を扱います。昨日、扱った問題の別解を理解するための基礎になる問題です。
大きな論点が、比どうしの計算くらいしかない問題ですので、そうしたテクニックの例題として解いてみてください。
問題
ある店で,商品Aと商品Bを合わせて200個仕入れました。商品Bの原価は1個あたり1000円でした。商品Aは1個あたり400円の利益を見込んで定価をつけ,商品Bは1個当たり原価の30%の利益を見込んで定価をつけました。200個すべてを売り切ると,商品Aと商品Bのそれぞれの利益の合計金額の比は2:1となる予定でしたが,商品Aのみ売れ残ってしまいました。
そこで,売れ残った商品Aは定価の2割引きで売ることにしたところ,商品Aの1個あたりの利益は160円となりましたが,すべて売り切ることができました。最終的に,商品Aと商品Bのそれぞれの利益の合計金額の比は8:5となりました。このとき,次の各問いに答えなさい,
⑴ 商品Bの仕入れた個数を求めなさい。
⑵ 商品Aの原価を求めなさい。
⑶ 割引して売った商品Aの個数を求めなさい。
解説
1個当たりの利益の比は、商品A:商品B=400円:1000円×0.3=4:3、すべて売れた場合の利益の合計の比は商品A:商品B=2:1です。
個数は利益の合計÷1個当たりの利益で求まりますので、下記に計算してみます。
個数の比
商品A:商品B=2÷4:1÷3
商品A:商品B=3:2
以上より、商品Bの個数は200÷(3+2)×2=80個とわかります。
⑴ 80個
商品Aを2割引きにすると、利益が400-160=240円減ることから、240円がAの定価の2割とわかります。なので、商品Aの定価は240÷0.2=1200円となります。
そうすると、商品Aの原価は1200-400=800円と求められます。
⑵ 800円
ここまでわかっていること、また、わかることをまとめます。
|
原価 |
利益 |
割引後の利益 |
個数 |
商品A |
800円 |
400円/1個 |
160円/1個 |
120個 |
商品B |
1000円 |
300円/1個 |
― |
80個 |
商品Bの利益の合計は、300×80=24000円となりますので、商品Aの利益の合計は、商品Aの利益の合計:商品Bの利益の合計の比が8:5より、24000÷5×8=38400円となります。
これは、1個あたり400円の利益のものと、1個あたり160円の利益のものが合わせて120個のものですので、つるかめ算で解きます。
2割引きで売った商品Aの個数
(400×120-38400)÷(400-120)=40個
⑶ 40個