売上の比と利益の比(早稲田実業学校中等部 2019) | 中学受験入試標準問題集 今日の1問

中学受験入試標準問題集 今日の1問

標準的な中学入試問題の解法について取り扱います

本日は、売上の比、利益の比を計算して個数の比を出す問題を扱います。昨日、扱った問題の別解を理解するための基礎になる問題です。

大きな論点が、比どうしの計算くらいしかない問題ですので、そうしたテクニックの例題として解いてみてください。

 

問題

 ある店で,商品Aと商品Bを合わせて200個仕入れました。商品Bの原価は1個あたり1000円でした。商品Aは1個あたり400円の利益を見込んで定価をつけ,商品Bは1個当たり原価の30%の利益を見込んで定価をつけました。200個すべてを売り切ると,商品Aと商品Bのそれぞれの利益の合計金額の比は2:1となる予定でしたが,商品Aのみ売れ残ってしまいました。

 そこで,売れ残った商品Aは定価の2割引きで売ることにしたところ,商品Aの1個あたりの利益は160円となりましたが,すべて売り切ることができました。最終的に,商品Aと商品Bのそれぞれの利益の合計金額の比は8:5となりました。このとき,次の各問いに答えなさい,

 

⑴ 商品Bの仕入れた個数を求めなさい。

 

⑵ 商品Aの原価を求めなさい。

 

⑶ 割引して売った商品Aの個数を求めなさい。

 

 

解説

1個当たりの利益の比は、商品A:商品B=400円:1000円×0.3=4:3、すべて売れた場合の利益の合計の比は商品A:商品B=2:1です。

個数は利益の合計÷1個当たりの利益で求まりますので、下記に計算してみます。

 

個数の比

商品A:商品B=2÷4:1÷3

商品A:商品B=3:2

 

以上より、商品Bの個数は200÷(3+2)×2=80個とわかります。

⑴ 80個

 

商品Aを2割引きにすると、利益が400-160=240円減ることから、240円がAの定価の2割とわかります。なので、商品Aの定価は240÷0.2=1200円となります。

そうすると、商品Aの原価は1200-400=800円と求められます。

⑵ 800円

 

ここまでわかっていること、また、わかることをまとめます。

 

 

原価

利益

割引後の利益

個数

商品A

800円

400円/1個

160円/1個

120個

商品B

1000円

300円/1個

80個

 

商品Bの利益の合計は、300×80=24000円となりますので、商品Aの利益の合計は、商品Aの利益の合計:商品Bの利益の合計の比が8:5より、24000÷5×8=38400円となります。

これは、1個あたり400円の利益のものと、1個あたり160円の利益のものが合わせて120個のものですので、つるかめ算で解きます。

 

2割引きで売った商品Aの個数

(400×120-38400)÷(400-120)=40個

⑶ 40個