本日は、平面図形と比の問題について扱います。
前回の武蔵中の問題で、平行線から相似な三角形を見つけ出して考えるという基本を使いましたが、今回はそれに加えて、2つの比から線分を3分する比を考えること、そして、2つの栓分の比から考える三角形の大きさの比の計算をすること、という2つのテクニック(いずれも②Ⅱで使います)が出てきます。この問題については、中級車向きとし、、この2つのテクニックについては特に解説していませんが、いずれも有名なテクニックですので、教材等で抑えておきましょう。
問題
下の図のように,ADとBCが平行で,ADの長さとBCの長さの比が1:3の台形ABCDがあります。Aを通りDCと平行な直線とBCの交わる点をE,ABの真ん中の点をF,CFとAEの交わる点をG,2点DとGを結んだ直線とBCの交わる点をHとするとき,次の各問いに答えなさい。
⑴ AG:GEを求めなさい。
⑵ 四角形BHGFの面積は平行四辺形AECDの面積の何倍ですか。
解説
下図のように、ADとFCの延長線の交点をIとするとき、三角形AIFと三角形FBCの相似を考えると、AF=FBより、AI=BC=③とおくことができます。
次に、三角形AIGと三角形GECの相似を考えます。
AI:EC=3:1より三角形AIGと三角形GECの相似比は3:1とわかり、このとき、AG:GC=3:1とわかります。
⑴ 3:1
① 平行四辺形ADECについて
四角形ABCDの面積を1とすると、平行四辺形ADECはBE:EC=2:1より、1/2とおくことができます。
② 四角形BHGFについて
四角形BHGF=三角形FBC-三角形GHCとなります。
Ⅰ 三角形FBCについて
AF:FC=1:1より、三角形ABCの半分となります。
ですので、四角形ABCDの3/4×1/2=3/8となり、その面積を3/8とおくことができます。
Ⅱ 三角形GHCについて
三角形ADGと三角形GHEの相似につき、相似比がAG:GE=3:1より3:1とわかります。このとき、AD:HE=3:1となることから、BC:HC=9:4となります。
また、IF:FC=1:1、IG:GC=3:1とわかりますから、FG:GC=1:1となります。
このとき、三角形GHCの面積について、3/8×4/9×1/2=1/12とおくことができます。
以上より、四角形BHGFの面積は3/8-1/12=7/24となります。
③四角形BHGFと四角形AECDの関係
四角形BHGFは四角形AECDの7/24÷1/2=7/12倍になります。
⑵ 7/12倍