本田承太郎 -21ページ目

本田承太郎

飲食店開業を目指す為に学ぶべき知識。
スキルと資金・経験を積んで
自分の城を持つ為にやるべき10の事。

前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田達は人事部の倉持部長の
講義を終え倉持の部下の柏木から
人員採用についての話を
聞いていました。


第181話:人とお金のコントロールを行うコツ

本田承太郎と前田は
人事部でアルバイト面接の
基本的なアドバイスを受けて
面接や採用方法を学びました。

それを受けて今後取り組む
新規事業でお店を任せる店長に
教育する為のマニュアルを
作成する事になったのでした。

アルバイトの採用で重要な事は
いい人材を確保する事は
もちろんの事なのですが

採用してから今後お店で
教育していく為の最初の重要な
ステップ
となっています。

最初にネゴシエーション
しておく事で採用後に助かる事も
多く
なってきます。

逆に最初に決め事をしておかないと
誰でも自分に都合の良いように
考えるのは自然な事です。

後でルールを足されると

「何で最初に言ってくれないんだ」

と、反発するものですし
最悪それが原因で人手を
失う事もあるかもしれません。

不満を抱えたスタッフを教育するのは
とても困難ですし良い影響を
及ぼしません。

その為事前のネゴシエーション
必要となるのです。

例えば採用時に、

「夏休み人手が足りなくなるから
シフトに入って欲しい」


と何カ月も後の事を頼んでおきます。

この時点で予定は当然決まっては
いないはずなので聞かれた側も

「解りました」
「努力します」
「出来れば入ります」


と言うように前向きな意見が
多く出てくると思います。


これが、

夏休み前の7月位に聞くと
予定が詰まっていて

「無理です」
「用事があります」


などと断られます。

事前ネゴシエーションで
先に先約しておくともし断られても
次の冬休みの時は罪悪感から
シフト貢献してくれる
かも
知れません。

そうやって相手の都合を把握し
考慮して無理なく予定に
組みこませる事で貢献度も
お店から上げさせてあげる事が
出来るのです。


いつも急に無理を言って
聞いてくれるのは店主の人柄や
お店の状況や本人の人間性
にもより
変わりますが

それに甘えて事前の対策を
しないという事は従業員を
抱える人間としては甘い
のです。


始めにこういうお店の方針で
やっていくと言う事を伝えておけば
それだけリスクも減ると
言う事なのです。


アルバイト採用時に
契約書や誓約書が重視され
採用者にもよく読まれるという事は
日本では少ないかもしれません。

採用されると働き始める事で
頭がいっぱいになりますので
条件面は説明された事を
覚えていれば良いと言う
感覚なのです。


では、
雇う側も契約書に書いてあれば良い
というスタンスでは当然思惑は
破たんします。


契約書に夏休みにシフト貢献する事
と書いてあっても、

契約書を読んで無くて
断れない予定を入れてしまって
いるのではどうにもなりません。

もし、そんなことまで
記載するのなら口頭でも
伝えないとならないのです。


事前ネゴシエーションとは
普段通りのシフト募集時期の
相談とは違い、

かなり前からどうしても
貢献して欲しい時の「交渉」なので
見返りや報奨も用意して
臨むものです。


お店の店主が意外と出来ない
事前ネゴシエーション

マスターするとそれだけ
従業員の満足度を底上げできますし
シフトや予算の確実性を
上げる事もできます。


人とお金のコントロールを行う
コツ
と言っても良いでしょう。

お店を持つ店主は
こういったコツを多く持つ事で
繁盛店を築き上げているのです。

つづく

前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田達は人事部の倉持部長の
講義を終え倉持の部下の柏木から
人員採用についての話を
聞いていました。


第180話:アルバイトの面接で合格する人

柏木はアルバイトの面接で
準備不足で不採用になる人の例で
この様に話しました。

柏木
「形だけ取り繕うのもどうかとは
思いますが形でさえも取り繕わない
という人は始めからバイトの
スタートラインにも
立てないという事なのです。」


前田
「じゃあ逆にアルバイトの面接で
合格する人ってどんな人ですか?」

「まず始めに入室して第一印象で、
元気で明るかったり挨拶がしっかり
出来てるかどうかで

期待できるかも…とか
こりゃだめだ…とか

その場で思うものなのです」

「始めの印象が大事なんですね」

「人は第一印象でその後も
その人となりを理解するまで
その印象で進んでいきますから
面接などのその時にしか
会わない人の場合は印象を
悪くしてはならないのです」

「誤解され易い人は損ですね」

「そうです。
でもそれで採否は決まるので
誤解され易い人はそれだけ努力が
必要になるんですよね」

「働きたいって思っていても
表情や言葉に出ない人も中には
いると思うんです、
私もそう言う人間の一人ですから」

「面接官は態度で現れる気持ちの
部分を見ようとしています。

実際の言葉も表現として大事ですが
本当に働きたいと思っている人は
不器用でも面接に臨む態度に
現れるものです」

「そうなんですか?」

「だから前田さんは会社に合格
したんだと思いますよ」

「そう言われるとなんか
嬉しいですけどよく解りませんね」

「前田さんが面接官だったら
仏頂面の応募者と笑顔の応募者が
面接に来ていたらどちらを
採用したいともいますか?」

「それは笑顔の人ですよね」

「そうですよね。
では、その二人に同じ質問をして
それぞれこう答えたのですが
その場合はどうでしょうか?」

今回の採用条件は1カ月に15日以上
シフトに入れる人を募集と
広告に記載しました。


質問
あなたはシフト15日以上勤務
出来ますか?


二人の答え

仏頂面の人
「出来ます。ぜひよろしく
お願いします」

笑顔の人
「はい。大丈夫です」


前田
「こう答えられると仏頂面の
人の方がやる気あるのかなと
思えたりもしますよね」

柏木
「そうです。こういう事から
相手のやる気を判断して
質問の答え方でも差を見極めて
いるんですよ」

「なるほど、本当に頑張って
くれる人はどちらなのかを
見ているんですね」


「それに面接でよくあるのが
応募してきた人の事が
よく解らない場合です」

「どういう事ですか?」

「例えば、

緊張しすぎて何を言っているのか
何が言いたいのか解らず
終わってしまう場合や

自分をアピールしすぎて
何が得意でどんな人なのか
結局わからない人、

質問や希望ばかり言って
条件を気にする人です」

「大人しく黙っていれば
良いんでしょうか?」

「いいえ。逆に一番多いのが
何もアピールしない人です」

「何かわかる様な気はします…」

「でもそのままじゃあ結局
面接官も何も解らないですから
何かしらアピールはするべきで
面接する側はアピールする時間を
取ってあげるべきですね」

「なるほど、そうですね」

「合格して採用する人で多いのは
条件があっても歩み寄ってくれる
人が多いですね」

「応募する側が我慢するんですか?」

「基本的に面接で採用の場合
会社側が思う人材を採用する
という訳なのでアルバイトが
歩み寄らないといけません」

「無理な場合は他を探せって
事なんでしょうか?」


「会社は決めている条件の中で
歩み寄れる範囲がありますから
その範囲の中でなるべく
働いて貰える人の条件に沿って
採用しようとは考えています」

「まあ人によっていちいち条件を
変更は出来ませんよね」

「アルバイトの人に面接の
アドバイスするなら気持ちの
準備と形の準備をして素直に
取り組む事が一番ですね」

「採用する側にはアドバイス
何かありますか?」


「先ほどの様にやる気や
気持ちの部分を質問から
読みとって将来的な成長や
お店の姿をイメージして面接に
臨むと良いと思います」

「解りました。
勉強になりましたー
有難うございます」


本田承太郎と前田は
人事部でアルバイト面接の
基本的なアドバイスを受けて
面接や採用方法を学びました。

それを受けて今後取り組む
新規事業でお店を任せる店長に
教育する為のマニュアルを
作成する事になったのでした。


つづく

前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田達は人事部の倉持部長の
講義を終え倉持の部下の柏木から
人員採用についての話を
聞いていました。


第179話:面接で不採用になる人

倉持の部下柏木はここまで面接官の
立場からお店でアルバイトなどの
スタッフ採用面接を行う時の
アドバイスを本田承太郎と前田に
行ってきました。

前田
「質問なのですが、
具体的に採用した事例とか
不採用にした事例はどんな人が
いたんでしょうか?」


柏木
「そうですね、
もちろんアルバイトの採用面施も
多く経験していますのでその事例を
紹介してみます」

そう言って柏木が紹介したのは
アルバイトの面接時に不採用にした
事例の理由です。


・履歴書の書き方
・言葉づかい
・態度
・服装
・受け答え
・時間・勤務日数


一見普通の理由に見えますが
アルバイト面接に来る人は
経験者だけではなく

バイト自体経験が無い面接も
受けた事が無い人が意外にも
多くいます。

その為面接でのルールを知らず
それだけで不採用の確率を
上げてしまっているそうです。

柏木は他の飲食企業の面接官と
話した時に聞いた話でこんな話を
聞いたそうです。

履歴書は、
文字をヘタでも丁寧に
書いているかどうか

空白・写真を貼っていない人
不採用にするそうです。

その他使いまわしてしわになって
いたり汚れていたりすると
それだけで不採用
になります。

言葉づかいでは
あいさつ、第一声など基本的な事で
面接の進行が変わるそうです。

普通にタメ口や馴れ馴れしい人
元気や笑顔が無い人は
かなり印象が悪く受け答えが
「はあ」「まあ」などと
口に出てしまう人もいます。

ひどい人は腕組や足を組んだり、
面接なのに自分の服装や頭髪
爪など装飾品を正してこない
と言う人も不採用にするそうです。


その他質問に対しての
受け答えなどで印象が悪いのは

・答えが曖昧
・コチラの質問を理解しない
・口答えや意見を言ってくる
(聞いていない事を)
・同じ話を何度もする
・長考して答えが出ない
・条件を主張して折れない

基本的に大勢の人間から
選別して選ばれるので条件面は
採用が決まってから交渉して
貰いたいと言うのが
本音
だそうです。

まずそのお店や会社に入って
働きたい、頑張ろうと言う
意志を見せてくれて、

一定期間頑張ってくれたら
報酬を払うという事なので
頑張る前から条件を
指定されたり会社の意図を
理解しない人には入社して
貰わなくても良いと言う事なの
だそうです。

ただし、条件面で不都合な
条件やどうしてもできない事を
質問された時には

嘘を付かず
素直に答えて貰わないと後で
折り合いが付かなくなるので
その事を学んでおいて
欲しいとの事でした。


特に不採用にされた人の中で
日時や条件面で一方的に
自分の主張を言ってくる人は
不採用にする
そうですが、

コチラが聞いた時に
「まだ解りません」とかその場は
曖昧にして答えたり

会社の募集要項や条件を無視して
自分で条件を指定してくる人
中にはいるそうです。

長期募集なのに短期で働きたいと
面接に来たり、

週三日以上と募集告知されていても
自分は1日で採用して欲しいとか

面接官が聞く前に自分で
自分の条件を言ってしまう人等は
のきなみ不採用
だそうです。


能力面などでは無く
条件だけで判断しているように
見えますが面接で落とされる場合
面接の勉強をしていない事も

勉強不足・働く意欲の不足
会社で頑張ろうと言う意志の
不足とみなして大きく
マイナスの評点になることから
不採用となるのであって

形だけ取り繕うのもどうかとは
思いますが

形でさえも取り繕わない人は
始めからスタートラインにも
立てないという事
なのです。


面接で不採用になる人
こういった事を注意して
面接に臨まなければならないと
柏木は説明しました。

つづく