第233話:穴場市場を制する店 | 本田承太郎

本田承太郎

飲食店開業を目指す為に学ぶべき知識。
スキルと資金・経験を積んで
自分の城を持つ為にやるべき10の事。

前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田と前田は会長のツテで新たに
業務提携した飲食店経営の会社に
研修へ来ていました。


第233話:穴場市場を制する店

例に挙がった回転すしのレーンは
便利で効率的ですが

昔はすしが回る事自体が目新しく
従業員を減らせて画期的な
庶民の寿司として流行しました。

それから業界が真似をして
回転すしは乱立し競争も激化して
最終的には価格競争になり
現在は100円すしが主流の
底値となっています。

低価格競走で付いたイメージは
お店の品格として個人店のお店より
低い印象が付いたのだと思いますが

そこから今度は
「回転すしの高級路線」
業界は模索し始めました。

価格は高く設定され、
一皿800円以上の高級なネタも
豊富に揃えていて

カウンターには職人が数名、
もちろんその場で握ってくれて
注文を受けるスタイルです。


こうなるとレーンは回っていますが
普通の寿司屋とあまり変わりません。


その分洗浄設備や配膳、
レジシステムの導入から流通まで
効率化された寿司屋になっています。


つまり普通の寿司屋が効率化された
状態
だという事です。


子供連れで行けなかったり
敷居が高かったりする中
庶民的に利用できる回転すしで
見付けられた穴場市場とも言えます。


もちろんリスクはあるので
絶対もうかる保証は無いのでしょうが
現在の飲食店乱立競走の中

「穴場市場で戦う事が最も
効率の良い儲け方であり
ブランドを引き上げる近道に
なっている」


という背景があります。


どのジャンルのお店でも
大成功を収めている店は独自の
経営カラーがあり
穴場市場を制してきたのです。

簡単な例では
他の店には絶対負けない大盛りや
価格を限界まで破壊した売値など
インパクトがあるものです。


長年愛されているものや
最近流行っているお店でも

「この店と言えばコレ」
というお店のカラーが
あると思います。

こってり過ぎるラーメン
塩辛すぎる豚丼

など有名なお店がありますよね。


真似したくても簡単には
真似されない事が穴場市場の
勝ち組になる秘訣なのでしょうか。

つづく