前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
本田達はプロジェクトを今後
進めて行く為に必要な人員補充の
話をしていました。
第199話:渡辺創一郎
本田承太郎が働いている藤堂物産は
現社長の渡辺社長と実弟でもある
専務の実の父、
渡辺創一郎と言う人物が一代で
創業した会社でした。
そして会社を受け継いだ二人の息子が
取締役となり、渡辺創一郎は
会長職に就いた為
この会社は典型的な「一族経営」の
企業となったのです。
渡辺総一郎の後の代に3人社長を
歴任した人物もいますが
現在は職を離れています。
10億の年商と言えば
儲かっている様に聞こえますが
この会社も組織としては
まだ未熟な部類で
数字ほど盤石な会社では
ありませんでした。
トップが親族構成なので
まとまりがあるのは事実ですが
ワンマン経営とも言えます。
当然その発言権や権力は絶大で
会長の「鶴の一声」というものも
度々会社を揺るがす事態となるのです。
そんな中、
会長が今期のプロジェクトとして
「鶴の一声」を放ったのが
飲食事業参入と言う
プロジェクトなのです。
本田の所属する部署で
事業の立案を任されているのですが
この部長の責任者
藤森部長と言う男はどうやら
会長の遠い血縁にあると言う事が
解ったのでした。
つづく